学年成績ビリのギャルが進学塾の教師と出会ったことから、
慶應大学合格という目標に向かって進んでいく実話を映像化した今作。

主人公・さやかを演じる有村の金髪ギャル姿が大きな話題となっているが、
それは些末なことと思わせるほど、
丁寧に描写されたさやかの心情、周囲の人々との関係は
観る者の心に温かなものを感じさせてくれる。

目標に向かって一生懸命頑張るヒロインを魅力的に演じてくれた彼女に
作品に込めた思いを語ってもらった。

「ギャル姿に最初は笑っちゃいました(笑)」

──作品のオファーが来た時、原作となっている坪田先生の本は読まれましたか?

「はい、先生にとってさやかさんや生徒たちはどういう存在なのかもすごく知ることができて良かったなと思いました。あと先生が生徒たちをいつも抱きしめている感覚でいるという、その部分を読んだ時に、なるほどなぁと思って。人としてちゃんと見ている、その距離感の保ち方が素敵だなと思いました。だから、さやかさんも素直になれたんだろうなって」

──金髪のギャルを演じましたが、実際にやられてみていかがでした?

「5日もすればさすが見慣れてきたんですけど、最初は笑ってしまいました(笑)。ヘアメイクはメイクさんにお任せでしたけど、自分の中のギャル要素があまり分からなかったので、ネットで動画とかを見てしゃべり方とか友達といる時はこんなノリなんだとか、そういうことを調べて取り入れていきました。
ギャルの部分は自分の中でもテンションを上げてやっていたので大変でしたけど、月日を重ねて変化していくところは感情に沿ってやっていたので特に苦労することはなかったです。撮り方はバラバラだったので、台本でシーンのつながりを常に確認しながら演じていきました」

──坪田先生を演じる伊藤淳史さんとのやりとりがテンポ良く、いい雰囲気でしたね。

「伊藤さんは先生みたいに同じ目線で話してくださる方で、最初から距離感を感じなかったですし、普通に今までお仕事をしてきたかのように会話をすることができたので、それが劇中のテンポにも表れていたのかなと思います。波長が合ったというか、いいリズムでずっと撮影できたので、先生役が伊藤さんで良かったなと思います」

──ちなみに、有村さんの中で印象に残っている先生はいますか?

「中学校の時の先生かな。担任の先生が卒業間近に生徒一人ずつに手紙を書いてくれたんです。先生が思う私のいいところや、『有村さんはそのまま自分の将来に向かっていってね』といった言葉がありました。あと上京する時に友達がアルバムをくれて、たまにそういったものを見て元気をもらっています」

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「一生懸命頑張っていれば
人の心を動かせるんだなって思います」

──この作品は受験だけでなく、さやかと母・ああちゃん(吉田羊)との関係、父親(田中哲司)との冷え切った関係の修復も物語の大きな見どころだと思いますが。

「多分、さやかは父親のことは嫌いじゃないし、むしろ小さかった時のように仲良くなりたいと思っているんですね。さやかは自分に目を向けてくれないことに怒っているんじゃなくて、ああちゃんに対して傷つけるような態度をするから大嫌いだったんだと思うんです。そこは忘れないように演じました。実際の田中さんはとても優しかったんですけど、劇中のお父さんは大嫌いでしたね(笑)」

──ああちゃんとの関係がとても素敵ですが、自身とお母さんとの関係は?

「やっぱり、自分がちょっと苦しいなと思った時にメールや電話をしたりするんですけど、そういう時に『今が頑張りどきやから』って励ましてくれたり、『ちゃんと神様は見ててくれるから頑張りなさい』って言ってくれたりしますね」

──さやかは受験中に大きな挫折を迎えますが、有村さんは同じような思いをしたことはありますか?

「事務所に入るためにオーディションを受けて、もしかしたら入れるかもしれないって思わせられて(笑)。期待されるような言葉をかけられて1ヵ月くらい待っていたのに、ちょっと今回はって…。
こんなことがあるのってすごくショックで、やる気をなくしてしまって。その時に母が『あんたが頑張らないでどうすんの』と言ってくれて、またスイッチが入りました。でもその時はちょっとくやしくて泣いちゃいましたね」

──この作品は有村さんの気持ちにシンクロする部分も多いんですね。

「この映画はギャルがものすごくインパクトあるとは思うんですけど、どの世代にも楽しんでいただける作品になっていると思います。サクセスストーリーではありますけど、自分が一生懸命になることで人の心が動かせるんだってことを感じてもらいたいです。困った時には手を差し伸べてくれる存在がきっといるんだよって。
この映画を観たら背中を押されるし、私もやりながら頑張って応援してもらっているかのような感覚になれました。改めて大切なものって何だろうと思えると思うし、いろんな物事に対して好きだなって思えるようになってもらえたらと思いますね」

撮影:渡部孝弘
ヘア&メイク:尾曲いずみ
スタイリング:瀬川結美子
衣装協力:ROCHEL(トップス)
取材・文:斉藤俊彦

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©2015映画「ビリギャル」製作委員会

ストーリー

名古屋の女子高に通うさやかは勉強は一切せず毎日友達と遊びほうける日々を送っていた。このままでは内部進学も危ういと心配した母・ああちゃんはさやかを塾へ通わせることに。入塾面接に行ったさやかは、教師の坪田と運命的な出会いを果たし、やがて慶應大学受験を目指すことになる。ただ、そのときの彼女の学力は偏差値30の学年ビリで…。

原作:坪田信貴「学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話」
   (株式会社KADOKAWA アスキー・メディアワークス刊)
監督:土井裕泰 脚本:橋本裕志
出演:有村架純 伊藤淳史 野村周平/安田顕 吉田羊 田中哲司
公式サイト://birigal-movie.jp/

INFORMATION

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