ライアン・エッゴールド スペシャルフォト・インタビュー

今、アメリカでもっとも話題を集める高視聴率テレビドラマ「ブラックリスト」。
世界中の犯罪者と手を組み“犯罪コンシェルジュ”なる異名を持つレイモンド・
“レッド”・レディントンを主軸にした、本格サスペンス・アクションドラマだ。
アメリカではすでに放送中の最新作、シーズン3がいよいよ1月26日(火)、
スーパー!ドラマTV HDで日本初放送スタートとなる。
放送開始を前に、キーパーソンのひとりである、トム・キーン役のライアン・
エッゴールドが来日。「ブラックリスト シーズン3」の秘話を語ってくれた。

インタビュー

オススメ番組

ブラックリストの舞台裏 シーズン3

© 2015, 2016 Sony Pictures Television Inc. and Open 4 Business Productions LLC. All Rights Reserved.

オススメ番組

ブラックリスト シーズン1 全話一挙放送

© 2013, 2014 Sony Pictures Television Inc. and Open 4 Business Productions LLC. All Rights Reserved.

出演者もいつも脚本には“えっ、マジで!”って驚かされっぱなし

――このドラマはエピソードを経るごとに、新たな陰謀や人間関係、登場人物の意外な目論見などが出てきて、ひと言で言えば常に予断を許さないものです。俳優として最初に脚本に目を通したとき、どんな印象をいつももたれるのでしょう?

「おそらく視聴者のみなさんと一緒。最初、脚本に目を通したときはいつも“えっ、マジで!”ってな具合に驚きっぱなし(笑)。おそらく僕だけじゃなくて、共演者もみんなそうなんじゃないかな。“この2人はこの事実知っていたのか”とか、“この2人は顔見知りだったんだ”とか、僕らも脚本を目にして初めて知ることが必ずといっていいほどある。これほどエピソード毎に新鮮な気持ちで現場に立てる作品というのはそうそうないんじゃないかな」

――その先、まるで何が起こるかわからない。ストーリー全体がなかなかつかめない、登場人物の立場や性格も二転三転することが珍しくない。そうなると演技プランは立てようもないわけで。その中で、一貫性をもった人物として成立させる役作りは大変なのでは?

「そうなんだ。正直なことを言うと、確信をもって演じきれることもあれば、“おそらくこんな意図があるんだろう”という予測で演じるときもある。はたまた、まったく理解不能で(笑)。どう演じたらいいかほんとうに頭を抱えるときもある。でも、それは裏を返すと、演じ手にとってすごくチャレンジングなこと。僕としてはすごくやりがいを感じている。たとえば過去のあのシーンが今回のこのシーンにつながったとなると、それは演技に反映させなくてはならない。そういった役に血を通わせていく作業というのは俳優としてはとても楽しいものだよ。また、脚本家の書き上げたストーリーに毎回驚かされるわけだけど、逆に僕らの演技によって生まれるシーンもあって。僕らがあのとき、こういう表情をしたから、次の回のこのシーンはこういう形に変わったといったこともあるんだ。いい意味で、キャストとスタッフがより高みを目指している。『ブラックリスト』の現場はそういった感じなんだ」

――その中で演じられているトム・キーンはこれまた複雑な人物ですね。エリザベス(リズ)の夫ながら、実は彼女を監視するために潜入工作員だったことが判明して。しかも、寝返ってリズの味方となる。ただ、それも本当かどうか。このドラマにおけるトムの役周りをどうとらえているのでしょう?

「トムだけでなく、『ブラックリスト』に登場する人物はすべて一筋縄ではいかない人間ばかり。その中でレッドはいうなればマエストロだ。この物語の中で起きるすべての事を彼が支配して操っているような人物。一方、リズは、僕の中では視聴者の目を代表している。彼女の目を通して、視聴者のみなさんはこの物語を体験していく。そんな役割だと思う。で、トムはというとワイルドカードかな。彼の今の立場はFBIでもなければ、誰かの手下でもない。リズを愛しているといっているけど、それも定かではない。敵か味方か、どっちに転ぶかわからない危うさを秘めている。油断できない人物だよね」

――では、キャストとしてではなく、ひとりの視聴者として「ブラックリスト」を見たとき、その魅力はどこにあると?

「ストーリー上で起きる現実が常に進化して絶え間なく変化していくこと。それに尽きるんじゃないかな。どういうことかというと、ある絵のパズルがあって、最後のワンピースをはめ込んだとする。すると本来は出来上がりそのままの絵が見えてくるはずなんだけど、『ブラックリスト』の物語の場合、まったく別の絵になってしまったりする。登場するキャラクターの見え方も常に変化するし、物語もある一瞬でまったく違う風景が見えてくる。新しい情報が提示されればされるほど、通常のドラマはなにか集約されて原型がかたどられていく。でも、『ブラックリスト』に関しては原型をとどめることがない。あと、加えると『ブラックリスト』はミステリー、サスペンス、アクション、ヒューマン・ドラマといった要素が入っているのだけれど、そのすべてが拮抗して絶妙のバランスで成り立つドラマになっている。それもまた多くの視聴者を惹きつける理由なんじゃないかな」

オススメ番組

ブラックリスト 完全攻略SP

© 2015, 2016 Sony Pictures Television Inc. and Open 4 Business Productions LLC. All Rights Reserved.

オススメ番組

ブラックリスト シーズン2 全話一挙放送

© 2014, 2015 Sony Pictures Television Inc. and Open 4 Business Productions LLC. All Rights Reserved.

シーズン3のキーはずばり、“結社”の存在といっていい

――「ブラックリスト」の放送が始まったころのインタビュー記事を拝見したのですが、レッド役で主演のジェームズ・スペイダーとの共演をすごく楽しみにされていました。共演する前に、彼にはどんなイメージを?

「とてもこだわりのある俳優として僕の頭にはインプットされていた。語り口調や身のこなしなど、ほかの俳優にはない独特のものがあって。そのユーモアもどこかドライで辛らつ。とにかく彼が演じるとその役に不思議な個性が宿る。僕の中では特に『プリティ・イン・ピンク』が印象に残っている。あの嫌味なヤツは忘れられない(笑)。俳優としての彼を表するなら“変幻自在”という言葉がしっくりくるかもしれない。ある意味、つかみどころがない。だから、初めて会うにも何を期待していいか正直わからなかったよ」

――2年以上も共演が続いているわけですが、今はどんな印象を?

「よく、周りからこう聞かれるんだ。“大物の俳優との共演は気を使うことも多くて疲れるだろう”ってね。でも、ジェームズ・スペイダーに関してはまったくそんなことはない。むしろ、僕としては楽。なぜかというと、彼は常に僕のとったアクションに対して、きちんと受け取って返してきてくれるんだ。その演技のキャッチボールはエキサイティングだし、僕にとってはすごく勉強になる。ほんとうにジェームズは作品に献身的で。無難に受け流してしまうことを許さない。すべてのシーンにおいて、ただで済ませないで何かしらのトライをしてくる。すばらしい俳優だよ」

――全米ではすでに10月からシーズン3の放送が始まっています。このシーズンのポイントを教えてください。

「物語の鍵を握るのは“結社”の存在。結社がいったいいかなる組織なのか?彼らの目的はなんなのか? その裏社会を仕切り闇のネットワークとしてつながる結社から果たして、レッドとリズが逃れられるのか?そこに注目してほしい。また、僕の演じるトムだけど、このシーズンではまた別人になる。そして彼はかつてのブラックリスターたちを幾人か呼び戻す。それもこれも、リズを守るため。そのトムの活躍にも注目してもらえたらうれしい」

――映画とテレビドラマ、いずれにも出演されているのでお聞きしたいのですが、以前、アメリカではテレビドラマと映画の間には線があって、俳優は映画俳優、テレビ俳優という区分けがあったと思います。でも、もはやその境界線は限りなくボーダレスになったのではないでしょうか?

「おっしゃる通りで、俳優にとってテレビドラマと映画のボーダーはもはやないといってもいい。たとえばケヴィン・ベーコンやハーヴェイ・カイテルのような映画で大活躍した著名な俳優が、今はテレビドラマですばらしい活躍をしている。逆にテレビドラマで成功して映画へ進出している俳優も多い。まあ、これは以前からあったケースだけど。いずれにせよ今の俳優は映画とテレビドラマを自由に往来するようになった。また、俳優だけではなく監督でもテレビドラマと映画を行き来している人が少なくない。アメリカの今の状況を言うと、映画よりもむしろテレビドラマの方が、自由度が高いというか、よりクリエイティヴィティの発揮できる環境があるといっていい。また、視聴者が新たな斬新なテレビドラマとの出会いを求めている。それに制作者サイドもその欲求に答えようと切磋琢磨している。それがいまアメリカでテレビドラマが急成長している理由なんじゃないかと思う。そのせいかどうか定かではないが、映画はむしろテレビドラマ化しているというか。最近のハリウッド映画は1本で終わる映画が少ない。3部作だったり、スピンオフだったり、続編だったり……。これってなんだかテレビシリーズのようだよね」

――最後に俳優という仕事の魅力は?

「僕の場合、自分探究というか。演じることで自分自身を見つめ直し、自分がどういう人間なのかを考える。すると、新たな自分を発見できるときがある。それは同時に、他者という存在についてよく考察して理解することでもあって。ほんとうに演じることって、いろいろな意味で新たな発見がいっぱいあるんだ。それが俳優という仕事の魅力のような気がする」

撮影:渡部孝弘
取材・文:水上賢治

ページ上部に戻る ↑

ドラマ情報

「ブラックリスト シーズン3」

海外ドラマ専門チャンネル スーパー!ドラマTVにて2016年1月26日(火)22:00独占日本初放送スタート!【二カ国語版】毎週火曜22:00 【字幕版】毎週火曜24:00
「ブラックリスト シーズン3」

©2015, 2016 Sony Pictures Television Inc. and Open 4 Business Productions LLC.
All Rights Reserved.

STORY

最重要指名手配犯としてFBIが長年追ってきたレイモンド・“レッド”・レディントン。世界の犯罪に関わってきた彼がなぜかFBIに出頭し、捜査官のエリザベス・“リズ”・キーンを指名し、凶悪犯罪者の逮捕協力を申し出る。早速、二人は捜査を開始。やがて巨大な陰謀組織“結社”の存在を突き止める。ところが結社の陰謀にはめられたリズはFBIの指名手配犯に。FBIと結社から追われる身となったレッドとリズの決死の逃亡劇が始まる!

公式サイト://www.superdramatv.com/line/blacklist/


出演番組

J:COMからのオススメ番組

ブラックリストの舞台裏 シーズン3

© 2015, 2016 Sony Pictures Television Inc. and Open 4 Business Productions LLC. All Rights Reserved.

ブラックリスト シーズン1 全話一挙放送

© 2013, 2014 Sony Pictures Television Inc. and Open 4 Business Productions LLC. All Rights Reserved.

ブラックリスト 完全攻略SP

© 2015, 2016 Sony Pictures Television Inc. and Open 4 Business Productions LLC. All Rights Reserved.

ブラックリスト シーズン2 全話一挙放送

© 2014, 2015 Sony Pictures Television Inc. and Open 4 Business Productions LLC. All Rights Reserved.

J:COMへのお申し込み

J:COM

Copyright (c) JCOM Co., Ltd. All Rights Reserved.
ケーブルインターネットZAQのキャラクター「ざっくぅ」