橋本愛

2014年、雑誌「Seventeen」の専属モデルを卒業し、
新たなスタートを切った橋本愛。

女優として、これまで数多くの話題作に出演。
今、最もその動向に注目が集まる一人となった。

1月17日には主演作「ワンダフルワールドエンド」が公開。
ゴスロリの衣装を身にまとい、スクリーンで圧倒的な存在感を放つ彼女が、
今、何を考え、何を思うのか。
その胸の内を聞いた。

「最初は彼女を汚してしまうかと思った」

――今回演じられた早野詩織は、売れない17歳のモデルでツイキャス配信をしているような現代っ子でしたね。

まず、脚本に書いてある「ツイキャス」の意味がわからなくって(笑)。それで、アプリをダウンロードして使ってみて、それを理解するところからはじめました。それ以外にも、世界観がグチャグチャしている作品なので、左脳で考えると疑問に思っちゃうことがいっぱいあるんです。でも、理屈を目指さないで動物的な直感で演じるようにしました。わからないまま演じたいなって。だから、監督とかにもあまり質問したりせずにいましたね。

――蒼波純さんとのW主演でしたが、彼女の印象はいかがでしたか?

純ちゃんは初めて映画に出演したんですが、やっぱり「初めて」には敵わない部分があるんです。私には経験があるから、ある程度は土台になりたい、という思いもありましたが、純ちゃんと同じように「素」で演じたい部分もありました。生のまんまでやらなきゃダメなシーンもあったので。私が初めて映画に出たときは、既存の脚本に私が合わせていく形でしたが、純ちゃんの場合は、純ちゃんの存在をどうやって映画に落とし込んでいくか、っていう形だったんです。なので「ずっと今回のような現場じゃないよ」っていうのは思いましたが……。でも、純ちゃんなら大丈夫。最初は「彼女を汚してしまうかも」と思って近づき難かったんですが、だんだんと「あ、この子を染めることはできないな」って安心したんです。彼女の存在は強固だな、と。それからは、自然にコミュニケーションを取ることができました。

――今回の映画は音楽とのコラボ作品とも言えますが、音楽は良く聴きますか?

自分の力だけでは、気分を変えられなかったりどうにもコントロールできなかったりする時には、音楽に持ち上げてもらいますね。(今回の映画の)大森靖子さんの曲は、底に落ちないためのクッションになってくれるんです。ボヨ~ンって上に持ち上げてくれるようなパワーを感じます。

――SNSやブログ、動画配信など、映画には現代の女の子のリアリティが詰まってます。橋本さん自身はソーシャルメディアを活用したりはしますか?

今の子たちにすれば、SNSやブログはもう当たり前になってきてますよね。むしろ、今がピークなのかも知れないですけど。すごく、今を大胆に記録しているな、っていう印象はあります。私はInstagramをやっていますが、どこにぶつけたらいいのかわからない感動とか気持ちとかを上げていますね。でも、観てすぐに感想をアップすると熱っぽくなりすぎちゃって、あとで反省することになるので……。

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「ビール片手に映画を観ているおじさんに憧れる」

――「さよなら、男ども」と衝撃的なキャッチコピーの映画ですが、橋本さんはどのような男性観をお持ちですか?

「好きな人」には、これからたくさん出会いたいと思っています。今までは、年齢のことだったり、なかなか機会が生まれなかったり、っていうのはあったので……。映画の現場に行くと、本当に素敵な人がいっぱいいるんですよ。スタッフさんや、監督さん、もちろん役者さんでも。そういう人たちと、もっとお近づきになりたい! すぐ惚れちゃう(笑)。撮影の間だけですけどね。惚れるというか「この人がいるから頑張れる」って思えるんです。こんな素晴らしい人と作品が作れる!っていう喜びに浸れる。だから、そういう人とたくさん出会いたいですね。

――たくさんの映画に出演されていますが、ご自身で映画館に通ったりもするそうですね。橋本さんは「映画」をどのようなものとして捉えていますか?

娯楽、でしょうか。好きなジャンルも特に無くて、何でも観ます。でも、子どもが出てくる映画は大好き。本当にワンカットだけ子どもたちが挟んであるだけで幸せになる(笑)。多分、演技してないから好きなんでしょうね。もちろん、成熟したお芝居を観ることも好きなんですが、子どもに勝るものは無いかなって思います。元々、子どもは大好きなんです。

――今年は「Seventeen」を卒業し、高校も卒業されて節目の年だったと思います。来年は19歳になり20歳も目前ですが、最後の10代をどんなふうに過ごしたいですか?

節目……。自分としては、あまりそんな感覚はありませんでした。宿題が無くなったとか、いつも通うところが無くなった、とかはありますけど、心情的にはフラットだったと思います。来年の19歳は、目いっぱい抑制されたいですね。20歳になると何もかも自由になるので、この窮屈感をしっかりと味わっておきたい。ガマン大会みたいな感じですかね(笑)。それで20歳になったら……そうだなぁ、ビール片手に映画を観たいですね。映画館でそういう中年のおじさんとかを見ると、すごく羨ましいんです。本当に理想型だなって。老後の理想です(笑)

2014/12/12掲載

撮影:松田忠雄 取材・文:宮崎新之

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関連作品

橋本愛主演映画のご紹介

「ワンダフルワールドエンド」

2015年1月17日(土)より新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー

STORY

モデルとして活動するも、なかなか売れない17歳の詩織。詩織の追っかけのファンである13歳の亜弓。可愛くも過酷な世界に放り出された2人の女の子の物語を、大森靖子の歌声が強く、可愛く、激しく背中を押す。

監督・脚本:松居大悟 音楽:大森靖子
出演:橋本愛、蒼波純、稲葉友、利重剛、町田マリー、大森靖子
配給:SPOTTED PRODUCTIONS
//ww-end.com/


ワンダフルワールドエンド

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