堀江翔太 スペシャルインタビュー

ラグビーワールドカップで世界を驚かせた日本ラグビーが、新たな挑戦を始める。ラグビー強豪国のオーストラリア、ニュージーランド、南アフリカを舞台に行われる世界最高峰ラグビーリーグ"スーパーラグビー"に、日本代表選手を中心にした新チーム"サンウルブズ"で参戦!日本人FWで初めてスーパーラグビーでプレーし、日本代表でも主力として活躍する堀江翔太の、サンウルブズで戦う思いに迫る。

インタビュー

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なんでも一番初めは価値があると思います

――サンウルブズのメンバーが発表されました。堀江選手なら、海外の強豪チームという選択肢もあったと思いますが、サンウルブズを選んだ理由を教えてください。

「確かにいろいろオファーがあって、いいオファーもありました。ただ、初めて参戦する日本のチームに、スーパーラグビーの経験がある選手がいないのは寂しいですし、僕も日本人として日本のためにやりたいという思いがあるので、サンウルブズを選びました。今までは海外に行くことで環境を変えて自分を伸ばしたいという感じでしたが、これからは日本のラグビー環境を変えるチャレンジをしたい思いもありました。それに日本で初めてのチームに選ばれるのは、とても光栄です。厳しい道だと思いますが、なんでも一番初めは価値があると思います」

――サンウルブズの活動が、日本ラグビーに好影響を与えることが期待されています。堀江選手は、どんな影響があると思いますか?

「まずは若い選手が世界のラグビーに触れるチャンスが増えると思います。サンウルブズに入れば強いチームと対戦できて成長につながりますし、中高生も世界を身近に感じることができます。国内のラグビーと海外のラグビーは、やはり違うので戦術面やフィジカル面など、学べることも多いはずです。このチームには大学生の平野翔平(東海大)や具智元(拓殖大)も入っているので、スーパーラグビーという舞台で花開いてほしいです」

――日本人FWとして初めてスーパーラグビーでプレーして、何が変わりましたか?

「僕はその前から海外に行っていて外国人選手慣れはしていたのですが、スクラムとラインアウト、フィジカル面はスーパーラグビーに行ってから学ぶところが大きかったです」

――スクラムとラインアウトは、ラグビーワールドカップで日本躍進の要因のひとつになったところですね。

「レベルズでプレーした1年目で、代表の試合で帰ってきたときに、いろいろと知識や経験を得て手応えを感じました。細かいところを言い出したら、すごく難しいですが、スクラムで言うと、肩を入れたり入れなかったりと微妙なところでスクラムがガラッと変わるので、そういう部分が成長できたと思います。ラインアウトは、HO(フッカー)の僕がボールを放るので力量が問われますが、そういう点も変わったと思いますね。運動量でも、最近のHOは動き回ることが多くなりましたが、それでも僕ぐらい動く選手はあまりいないと思いますので、ちょっと特殊な方かもしれないです」

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チーム一丸になってやれば勝てると信じています

――ワールドカップがきっかけでラグビーに興味を持った方は、スーパーラグビーを知らない方もいます。改めてスーパーラグビーの魅力を教えてください。

「まずはフィジカルがすごいです。W杯など代表が戦うインターナショナルラグビーより、ボールがどんどん動くラグビーが多いので、ダイナミックで華麗なプレーが楽しめると思います。サンウルブズの試合はまだどうなるかわかりませんが、花火が上がったり、どのチームもエンターテインメント的な演出もしていますので、そういった点も楽しめますね」

――そんなスーパーラグビーで、サンウルブズはどう戦っていきますか?

「ヘッドコーチではないのでなんとも言えないですが、日本人の強みを生かして、日本代表のようなチームで戦っていくことになると思います。日本人の理解する力、理解しようとする姿勢というのは強みになるので、(マーク・)ハメット監督がしたいラグビーを早く理解して、何人かいる代表選手はプラスアルファの部分を出せるようにしたいですね。スーパーラグビーの下の方のチームには、個人個人でラグビーをしているチームもあるので、サンウルブズもチーム一丸になってやれば勝てると信じています」

――具体的な数字の目標はありますか?

「スーパーラグビーは、1年目の新チームが過去に何チームも全敗していたりする、厳しいリーグです。日本代表選手が何人もいるから楽勝だろうと思うかもしれませんが、それほど甘くはありません。何勝とか言える身分ではないですが、まず僕らがやらなくてはいけないのが1勝することです。1勝すれば、それに満足する選手はサンウルブズに絶対いないと思うので、2勝、3勝と次の目標に向かってベストを尽くすだけですね」

――スーパーラグビーでの経験がある堀江選手が、チームで果たす役割は大きいはずです。

「僕が日本代表やスーパーラグビーで感じたことを伝えなくてはいけないですね。身長が低いとか、フィジカル面が弱いとかを、ステップなどで補えるというのは、特に伝えたいところです。僕も初めて一緒にプレーする海外選手もいますが、日本人選手と海外選手がうまくコミュニケーションを取れるチーム作りをしていきたいです。今回は準備期間が短いので、試合をやりながらまとまっていく感じになると思います」

――チームには、世界を転戦するタフさも求められます。

「日程的にも厳しいですが、厳しい日程だからこそ成長できる部分もあると思います。また、海外遠征で大変なのは、時差ボケと食べ物への対応ですね。代表に入ると常に遠征があるので、若い選手にはそういうところにも慣れていってほしいです」

――サンウルブズでの挑戦が、日本開催の'19年ラグビーワールドカップにつながってほしいですね。

「僕が大学を卒業してから、ずっとスーパーラグビーでやりたいと追いかけて、その舞台に立つまで6、7年かかりました。海外のチームに日本人が入ってやるのは本当に大変なので、若い選手たちがそんな苦労しないですむように何とか結果を出して、サンウルブズを未来につなげたいと思います!」

取材・文/山木敦
撮影/厚地健太郎

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