松山ケンイチ×前田敦子 スペシャルインタビュー
映画「デスノート」やドラマ「セクシーボイスアンドロボ」
「銭ゲバ」など、数々の映画、ドラマに出演して、
振り幅の広い演技を披露してきた松山ケンイチ。
そして、映画「もらとりあむタマ子」や
「イニシエーション・ラブ」などに出演し、
女優として着実にステップアップを重ねている前田敦子。
そんな二人が、国民的人気漫画の実写化という
注目のドラマで初共演を果たす。
「ピョン吉と一緒に根性で
突き進んでいく姿がかっこいい」(松山)
――「ど根性ガエル」への出演が決まった時の感想は?
- 松山
- ピョン吉はどうなるんだろうとか、どうやって演技するんだろうと思いましたね。でも、VFXでぴょん吉が動いて、ピョン吉の声を担当する満島ひかりちゃんが撮影現場にも来てくれるということだったので、安心して演技ができるなと、不安はなくなりました。
- 前田
- お話をいただいた時、私は原作の存在は知っていたんですが、内容は知らなかったんですよ。それで、お母さんに出演の話を伝えたら、すごく喜んでました(笑)。実写化については、素直に「面白い!」と思いましたね(笑)。ピョン吉がすごいんですよ(笑)。初めて見せてもらったときにすごくテンションがあがって(笑)、「今まで見た人の中で一番良い反応をした」って言われました(笑)。
――松山さんは主人公のひろしを、前田さんはひろしの永遠のマドンナ・京子ちゃんを演じますが、それぞれのどんなキャラクターですか?
- 松山
- 僕はアニメしか見てないんですけど、今、見返してみると、やっぱりひろしはダメ男だなと(笑)。でも、ダメな中でもピョン吉と一緒に根性で突き進んでいくので、その姿がかっこいいんですよね。その"かっこよさ"って『男はつらいよ』の寅さんのような自由な生き方だったり、ここは引き下がっちゃいけないというような粋な生き方なのかなと思うんですよ。僕自身、最近そういう生き方をあまり意識していなかったので、ひろしと向き合ってきちんと考えてみたいなと思いますし、それを表現した時にみなさんがどう感じるかというのはすごく楽しみですね。
- 前田
- 大人になった京子ちゃんは、いろいろ抱えていることはあるんですけど、原作の京子ちゃんは突き抜けて明るいキャラクターなんですよ。だから、リハーサルで『そういう明るさは完全になくさない方が良い』という話になりましたね。それから、セリフだけを見るとすごく性格がキツイだけの女のコに見えてしまうかもしれないので(笑)、そうならないよう演じていければと思っています。
- 松山
- 僕らは"空白の16年間"を体験しているわけではないので、そこをどう埋めていくのかっていうのは、京子ちゃんをやる敦子ちゃんだけじゃなくみんなが共有して作っていかなきゃいけない部分なんですよね。その共同作業も楽しみですし、敦子ちゃんもすごく柔軟にそういう部分を表現できる役者さんだと思うので、どう演じるのかというのも楽しみですね。だから、撮影では、ずっと敦子ちゃんを見て、プレッシャーをかけたいなと思っています(笑)。
- 前田
- (笑)。スパルタですね(笑)。松山さんは、普通に話している時もひろしっぽくなってて、もうスイッチが入ってますよね(笑)。すごくかわいいひろしができあがっているので、それについていかないともったいないなと思っています。
- 松山
- アニメを見ていて思ったのは、京子ちゃんは男気があってパワーがある人だから、逆に女性らしさを感じたりするんですよね。人の幸せをうらやましがって、ひねくれてる感じとは全然違う、スカッとした魅力がある感じが、男よりも男らしいというか…、すごく魅力的だなと思います。
- 前田
- 京子ちゃんはひろしのことを、口では『嫌だ、嫌だ』と言ってますけど、ひろしみたいな幼なじみがいたら、あしらいつつも、ずっと仲良くしていけるんだろうなと思うので"理想の幼なじみ像"なのかなと思います(笑)。まだ、今は夢見がちなところがありますが、物語が進んでいって、ひろしが現実を見つめだした時にすごく素敵な男性になるんじゃないかなと期待しています。
- 松山
- 原作漫画やアニメを放送していた時にリアルタイムで見ていた方たちにも響く作品になると思います。僕や僕より若い世代も、本気になれなかったり、自分が気づいていない力があったりすると思うんですよね。それがひろしにもあって、ピョン吉といることによって、力を引き出されていく。そういう姿を楽しみながら見ていただければと思います。
- 前田
- “すごく素敵なキャストのみなさんと、こんなに楽しいお話で共演できるのはすごくうれしくです。パワーがみなぎる作品になって、小さい子たちにも楽しんでもらえて、それでみなさんに少しでも懐かしいって思ってもらえる要素も忘れずに、京子ちゃんを演じていけたらいいなと思っています。
「松山さんが演じる"かわいいひろし"に
ついていきたい」(前田)
――今回が初共演ですが、お互いに期待していることは?
――ひろしや京子ちゃんのような男性、女性はどう思いますか?
――では、最後に作品の見どころとメッセージを!
カメラマン:島村 緑
取材・文:小林 聖