METROCK J:COM ライブレポート

2013年にスタートした、都市型野外フェスティバル、METROPOLITAN ROCK FESTIVAL、通称METROCK(メトロック)。4回目を迎える今年は、5月14日と15日に大阪会場、5月21日と22日に東京会場での開催と、2エリアを股にかけた史上初の試みとなった。江東区の新木場・若洲公園で行われたTOKYO公演について、メインステージとなるWINDMILL FIELDの模様を中心に、レポートでお届け!

オススメ番組

METROCK2016 ダイジェストスペシャル

(写真左上から時計回り)サカナクション、[Alexandros]、ゲスの極み乙女。、KANA-BOON

オススメ番組

METROCK2016 ライブスペシャル<WINDMILL FIELD day1>

(写真左から)サカナクション、[Alexandros]

予想外の雨にも熱気はおさまることもなく、狂乱の宴はまだまだ続く!

5月21日に行われたTOKYO公演初日は、オープニングアクトとして、6月25日公開の映画『TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ』から、主演の長瀬智也(TOKIO)ふんするキラーKの率いる劇中バンド、地獄図(ヘルズ)が登場。割れんばかりの歓声の中、キラーKの「地獄へようこそ!」のシャウトから、映画主題歌の『TOO YOUNG TO DIE!』へ。長瀬を筆頭に、COZY(Dr.)を演じる桐谷健太や、邪子(Ba.)を演じる清野菜名が映画の役に準じた鬼のビジュアルで、関大助(Gt.)を演じる神木隆之介はブレザー姿で、見事に会場を盛り上げてみせた。
MCでは、長瀬が「俺たちは地獄から来た、そう日帰りでやって来た」と叫び、会場を笑わせると、神木は、「ヘルズの新メンバー関大助、高校3年生です。今日はサカナクションを観に来て、あ、高橋優さんも好きで」と高校生の関大助らしい挨拶をし、さらに「映画の宣伝で来ちゃいました!」とぶっちゃけ、集まった約1万人の観客を沸かせた。演奏を終えた長瀬は、「地獄の映画館で会おう!」と、最後まで役を演じきり、見事にMETROCK・TOKYO公演の口火を切った。

WINDMILL FIELDのトップバッターは下北沢を拠点に活動する、KEYTALK。正午を回り、焼けつくような日差しの中、アップダウンの激しい『パラレル』からの、『HELLO WONDERLAND』『fiction escape』で、会場のボルテージは早くも最高潮に。リーダーの小野武正(Gt.)を筆頭に、相変わらずのMCも絶好調。血液型も交えた軽妙なメンバー紹介の後は、「メトロックで新曲やってもいいですか!」というコールに続いて、5月18日にリリースされたばかりの新曲『MATSURI BAYASHI』を披露。暑さを吹き飛ばすような夏らしいアップテンポの楽曲に、会場中が踊り狂った。最後は、『桜花爛漫』と『MONSTER DANCE』で、なんともKEYTALKらしいステージが終了した。

WINDMILL FIELDの午後一番は、METROCK4年目となる、KANA-BOONが魅せた。代表曲ともいえる『なんでもねだり』から、『机上、綴る、思想』『革命』といった激しい楽曲でボルテージを上げていく。MCでは、谷口鮪(Vo./Gt.)が、「新しい楽しみを見つけまして。まずはクレープ。で、楽屋のベンチでSHISHAMOを見る」と、この日、SEASIDE PARKに登場したSHISHAMOに触れ、会場を笑わせた。
MCの後は、聞かせる名曲『ランアンドラン』からの激しくソリッドな『anger in the mind』で緩急をつけ、疾走感あふれる『フルドライブ』でオーディエンスを高揚させる。最後は『ダイバー』と『シルエット』でフィニッシュ。気付けば、ステージ後方の巨大な風車も止まり、無風状態に。会場には熱気だけが残っていた。

午後3時からは、トレードマークともいえる、淡いブルーのジャケットと黒のパンツで揃えた、THE BAWDIES。『SING YOUR SONG』からのダンスナンバー『IT’S TOO LATE』『ROCK ME BABY』で、一気に場を作り上げる力量はさすがのひと言。『SUNSHINE』では、「皆さん一緒に歌ってください!」と、ROY(Vo./Ba.)がオーディエンスを煽る。「お代官様こちらをお納めください」「ああ、新曲が入っておる」「皆の衆、新曲でも踊ってくださるか?」という思わず笑ってしまう寸劇の後は、この夏にリリースされるという新曲で盛り上がり、後半戦は『KICKS!』『NO WAY』『メドレー (YOU GOTTA DANCE ~ YEAH ~ LEAVE YOUR TROUBLES ~ YOU GOTTA DANCE)』と続いた。最後は踊りまくれる『HOT DOG』で、ロックンロールを体現するTHE BAWDIESのステージが幕を閉じた。

午後4時半。前半戦で、SHISHAMOやBLUE ENCOUNTらがオーディエンスを夢中にさせた海寄りのSEASIDE PARKでは関西発のライブバンド、THE ORAL CIGARETTESのステージが終了。会場中央のNEW BEAT SQUAREでは、lovefilm、ウソツキと続き、若手注目株のポップバンド、Shiggy Jr.が演奏を終えた。
一方、WINDMILL FIELDでは、東京スカパラダイスオーケストラがスタート。ベテランたちのステージに合わせたかのように、風が吹き荒れ、巨大な風車も勢いよく回り出した。『スキャラバン』からの『DOWN BEAT STOMP』と、お馴染みの『ルパン三世'78』の後は、観客全員の肩を組ませてからの『All Good Ska is One -Reggae Samba Mix -』でアグレッシブなサウンドを響かせる。『美しく燃える森 - Latin Fire Mix -』では、歌詞の書かれた“めくり”と黒子がステージ上に登場。谷中敦が煽ると、会場にはオーディエンスの大合唱が響き渡った。『SKA ME CRAZY』『ペドラーズ 2014』と続き、『Paradise Has No Border』で、圧倒的なパフォーマンスを魅せたスカパラのステージが終わった。

パスピエに続いて、SEASIDE PARKに登場した高橋優は、代表曲の『福笑い』で、多くの観客を魅了。NEW BEAT SQUAREでは、GLIM SPANKYに続き、夜の本気ダンスのステージが開幕。攻撃的なサウンドで、NEW BEAT SQUAREのトリを飾った。

午後6時過ぎ、WINDMILL FIELDでは、ゲスの極み乙女。の4人が登場し、川谷絵音(Vo./Gt.)の「キラーボールで踊りませんか」のひと言からの『キラーボール』。そして、『無垢な季節』『私以外私じゃないの』と、メジャータイトルで、オーディエンスの心をつかむ。しかし、その途中、ぶ厚い雲から大粒の雨が降りだすが、この日、最も多くの人が詰めかけた会場はお構いなしに、ますますヒートアップ。川谷の「METROCK最高~!」の叫びに呼応するように、踊りまくる観客たち。『サイデンティティ』『両成敗でいいじゃない』と来て、『ロマンスがありあまる』で雨もサウンドも最高潮に。
休日課長(Ba.)ら、メンバーのソロパートが冴え渡る中、『餅ガール』では、川谷がパンダのきぐるみを着て再登場。大阪公演でウサギのきぐるみを着て登場したことを受けてのパンダ姿。川谷は「METROCKの皆さんと、ゲスの極みと、一緒に遊びませんか!」と呼びかけ、変則的なリズムが心地よい『アソビ』と、ラストの『ドレスを脱げ』でのコール&レスポンスでオーディエンスとの一体感を増し、土砂降りの中のステージを終えた。

午後8時、雨もあがり、大勢の観客が待ちわびる中、WINDMILL FIELDの初日ラストを務めるサカナクションが登場。ステージ上に5台のMacを並べたお馴染みのセッティングの中、幻想的なブルーの光に包まれながら、5人が姿を現した。『ミュージック』からスタートし、『アルクアラウンド』へ。『夜の踊り子』では、MVでお馴染みの舞妓も登場し、妖艶な世界がステージ上に広がった。圧倒的なライブパフォーマンスで盛り上げる彼ら。山口一郎(Vo./Gt.)はさらに、「皆さん、まだまだ踊れますか。雨に打たれて冷えた体を温めましょう!」と煽り、会場はダンスフロアに変貌する。
『SAKANATRIBE TRANCE MIX』では、山口が赤く点灯する太鼓のバチを振り回し、「SAKANACTION」「METROCK」の文字を浮かび上がらせた。『アイデンティティ』『ルーキー』と来て、最後はアッパーでメロディアスな『新宝島』。巨大風車の柱には、グリーンのレーザーで“新宝島”の文字が浮かび上がる。アンコールを『Aoi』で締めくくり、珠玉のステージは幕を閉じた。

オススメ番組

METROCK2016 ライブスペシャル<SEASIDE PARK day1>

(写真左から)サカナクション、[Alexandros]

オススメ番組

METROCK2016 ライブスペシャル<NEW BEAT SQUARE day1>

(写真左から)サカナクション、[Alexandros]

それぞれのバンドの色が出た、バラエティ豊かなステージに観客も白熱!

昨日の雨が嘘のように、2日目は快晴の新木場・若洲公園。午前中から太陽が照りつけ、いろんな意味で熱い1日になることを予感させる。この日のオープニングは、兵庫県発の5人組、キュウソネコカミ。リハーサルでヤマサキセイヤ(Vo./Gt.)が、ステージ後ろの巨大風車を模した“風車くん”になりきったり、『ミュージックステーション』のあのBGMに乗せて登場したりと、貪欲に笑いを取りに行くスタイルは、さすが関西圏のバンドといったところ。METROCK3回目の参加でついにWINDMILL FIELDに立った彼らは、最初の『MEGA SHAKE IT!』から、エネルギー全開。『ファントムヴァイブレーション』『GALAXY』『良いDJ』と、アグレッシブな演奏を見せた。
とても夏らしい『KMDT25』の後のMCでは、ライブ前の出演者が発表された時のことに触れ、「お前ら~!星野源、ワンオク、[Alexandros]で盛り上がり過ぎやろ~!」とツッコみ、会場の笑いを誘った。『DQNなりたい、40代で死にたい』では、ヤマサキが観客の上に立ち上がり、ヘッドウォーキングを試み、会場のボルテージはMAXに。『ハッピーポンコツ』『ビビった』で、きっちりとオープニングの役割を果たした。

9mm Parabellum Bulletは、『Discommunication』『反逆のマーチ』を爆音に乗せて、オーディエンスに届けると、続く『Cold Edge』『生命のワルツ』でも、圧巻のパフォーマンスを見せた。MCでは、菅原卓郎(Vo./Gt.)が4月27日にリリースされた3年ぶりとなるアルバム『Waltz on Life Line』に触れ、「すげーカッコイイから、後悔させないから」とアピール。さらに、「今日一日で音楽が好きになるといいね」と語りかけ、『太陽が欲しいだけ』『Lost!!』『Black Market Blues』と、骨太なサウンドを響かせ、ラストは『新しい光』で、ステージを終了させた。

この日のSEASIDE PARKでは、グッドモーニングアメリカやOKAMOTO’S、アルカラがそれぞれオーディエンスを魅了。一方、NEW BEAT SQUAREでは、SuchmosやAnlyが会場を盛り上げ、日差しも弱まった後半戦には、満を持して、水曜日のカンパネラが登場。脚立の上からオーディエンスを煽りまくる、コムアイのらしさ全開のステージに、詰めかけた人々も満足気な様子だった。

午後3時のWINDMILL FIELDでは、METROCK出演者の中で最年長となる、くるりが登場。岸田繁(Vo./Gt.)の「暑いなぁ~。ほなやりますわ」という、独特のMCから『HOW TO GO』『ロックンロール』『Morning paper』を続けて披露。「ラインナップみたら最年長。ひどい世の中」とぼやく岸田だったが、さすがの円熟味すら漂わせる安定感のあるステージは、オーディエンスを虜にした。岸田が「フェスでこのテンポやるバンドいない」と指摘する通り、しっとりと聞かせる『黒い扉』を演奏。『ふたつの世界』の後は、「もう一曲やるべ」と、7月6日にリリースされる新曲『琥珀色の街、上海蟹の朝』をさらりと聞かせて、ステージを後にした。

午後4時半からは、「これから音楽の地獄へお連れしよう。とっても開放感のある会場で音楽を聞かされる苦行!せいぜい踊り狂うがよい」という地獄からのナレーションに合わせ、OKAMOTO'Sのハマ・オカモト(Ba.)や、長岡亮介(Gt.)などのサポートメンバーを引き連れた星野源が登場。黒シャツ白タイにサスペンダーで、満面の笑顔。さっそく『地獄でなぜ悪い』でひと盛り上がりした後は、合間にMCを挟みつつ、『桜の森』『夢の外へ』を披露。暑さも最高潮、水を飲むだけで歓声が上がることに対して、「みんな頭がおかしくなってるでしょ?」と星野。『Crazy Crazy』から、昨年リリースされ、星野自身が何万回歌っても飽きないという『SUN』、そして『Week End』から『時よ』まで、メジャータイトルの並んだ星野源のオンステージだった。

そして、圧倒的な人気を誇る、ONE OK ROCKのアクトがスタート。会場の隅々まで人で溢れかえり、改めてその注目度の高さがうかがえる。Taka(Vo.)が拳を振り上げると、まるで地鳴りのような歓声が轟く。負けじと、『Take me to the top』で、一気に盛り上げる彼ら。『Cry out』では、「中心に向かって突っ込め!」というTakaの合図で、サークルモッシュが何度も繰り返される。オーディエンスと意志を通じ合わせつつ、煽りまくるスタイルは、さすがのカリスマ性。「音楽は好きですか?僕らも大好きです」「楽しんでますか?僕らも楽しいです」と、語りかけるようなTakaのMCを挟みつつ、『Clock Strikes』『Suddenly』『Stuck in the middle』『Mighty Long Fall』と、踊りまくれる楽曲が続く。
「普段はバラードやらないんですけど、もし知ってたら、一緒に歌ってください」と、『Wherever you are』のアコースティック・バージョンを披露し、観客との一体感をさらに強める。『The Beginning』を終え、「自分たちのワンマンライブで会いたいと思います!」と最後の挨拶を交わし、ラストの『完全感覚Dreamer』で、観客を熱狂させる怒涛のステージを終わらせた。

SEASIDE PARKでは、きのこ帝国と、トリのindigo la Endが極上のステージで観客のハートを掴む。NEW BEAT SQUAREでは、名古屋発のバンド、04 Limited Sazabysが、モッシュの連続で、大いに盛り上がり、トリのWANIMAがバンドの勢いそのままの演奏で、締めくくった。

陽もすっかり落ちた午後8時。WINDMILL FIELDのステージ上には、フェス全体の大トリを飾る、[Alexandros]が現れた。夜の闇の中、真っ赤な照明の中に浮かび上がる彼らの姿に、否が応にも期待は高まる。『ワタリドリ』からスタートし、『Boo!』では、川上洋平(Vo./Gt.)の「踊ろうぜ!」の掛け声と共に、地鳴りがするほどのダンスタイム。そのまま、『Girl A』『city』と怒涛の勢いで、ダイナミックなサウンドをかき鳴らす。『Girl A』のカップリング『In your face』や、アルバム収録の『Kiss the Damage』と、ライブでは難易度高めの曲もさらりとこなすあたりはさすが。
『Run Away』『Kick&Spin』と続き、『NEW WALL』ではオーディエンスとの一体感が生まれ、会場のボルテージは最高潮に達した。『Starrrrrrr』で一旦幕を閉じるが、ここからアンコールで、4人が再びステージに登場。彼ら自身の思い入れが強い『Adventure』、そして、『Dracula La』で最後を締めくくった。

2日間に渡って行われた、33組のアーティストによる贅沢な宴は、延べ4万人以上を動員し、大成功のうちに幕を閉じた。今や、数多ある夏フェスのスターターとしての役割をも担うMETROCK。来年もきっと、様々なアーティストたちが、魅惑のステージを見せてくれるはずだ。

ページ上部に戻る ↑

「METROCK2016 ダイジェストスペシャル」<MUSIC ON! TV(エムオン!)>

6月25日(土)24:00~25:00

7月の本放送に先駆け、ライブの模様をダイジェストでオンエア!アーティストインタビューも交えてお届け。

※放送アーティストは未定です。

J:COMテレビ でも放送!

7月10日(日)19:00~20:00
7月19日(火)20:30~21:30

「METROCK2016 ライブスペシャル」<MUSIC ON! TV(エムオン!)>

日本のロックシーンを牽引するアーティストが集結したフェスの東京公演の模様を中心に各日ステージごと、合計8時間のボリュームでお届け!

※放送アーティストは未定です。

<WINDMILL FIELD day1>
7月30日(土)17:00~18:30

<SEASIDE PARK day1>
7月30日(土)20:00~21:00

<NEW BEAT SQUARE day1>
7月30日(土)22:00~23:30

<WINDMILL FIELD day2>
7月30日(土)18:30~20:00

<SEASIDE PARK day2>
7月30日(土)21:00~22:00

<NEW BEAT SQUARE day2>
7月30日(土)23:30~25:00

再放送情報など詳細は番組表をチェック!

[番組表を見る]

特設サイト

J:COMからのオススメ番組

METROCK2016 ダイジェストスペシャル

(写真左上から時計回り)サカナクション、[Alexandros]、ゲスの極み乙女。、KANA-BOON

J:COMへのお申し込み

J:COM

Copyright (c) JCOM Co., Ltd. All Rights Reserved.
ケーブルインターネットZAQのキャラクター「ざっくぅ」