METROCK 2017 ライブレポート(メトロック)
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Fri, 21 Jul 2017 09:12:34 +0900
Fri, 21 Jul 2017 09:12:34 +0900
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METROCK 2017 ライブレポート

初夏の代表的なロックフェスの一つ、METROPOLITAN ROCK FESTIVAL、通称METROCK(メトロック)が今年も開催された。5月13日、14日には大阪、5月20日、21日には東京と、昨年同様2会場で行われた都市型ロックフェスは、天候にも恵まれ、延べ8万人を動員。日本のロックシーンを牽引するアーティストたちのサウンドに多くの観客が酔いしれた。そんな白熱のステージの模様を、新木場・若洲公園で行われた東京公演からピックアップしてレポートする!

晴天の下、新進気鋭とベテラン勢が魅せるパフォーマンス

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5月20日、東京公演の初日。スタート直前の午前11時の時点で、すでに30℃を超える暑さ。白い風車がシンボリックなメインステージ・WINDMILL FIELDのオープニングを飾ったのは、今最も勢いに乗っているTHE ORAL CIGARETTES。オーディエンスのハンドクラップの中登場し、リハの勢いそのままに、「リコリス」で口火を切ると、新曲「ONE'S AGAIN」から「5150」まで、全8曲を歌いきった。メトロック4年目にして、初のWINDMILL FIELDに立った4人。山中拓也(Vo.)は「応援してくれたから、このステージに立てました」とファンに感謝の言葉を伝えていた。

続いて、サイレンと共に登場したSPYAIRは、まずは挨拶代わりの「OVERLOAD」で一気にオーディエンスのテンションを上げていく。「現状ディストラクション」や「RAGE OF DUST」で、盛り上がった後も、IKE(Vo.)が「まだまだ盛り上がっていこうぜ!次は気持ちいいやつ!」と煽り、「イマジネーション」から「サムライハート(Some Like It Hot!!)」を歌い切り、怒涛のステージを終えた。

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下北沢発のバンドKEYTALKが見せてくれたのは、底抜けに明るい、この日の太陽のようなステージだった。巨匠こと、寺中友将(Vo.)の「ビール入れてもいいですか?」でひと笑い。夏を感じさせる「FLAVOR FLAVOR」でスタートし、「MATSURI BAYASHI」で最高潮に。MCでは、寺中の「バイクで来たので、さっきのはノンアルです」でもうひと笑い。続く「Summer Venus」、「Love me」では、砂煙が巻い、会場全体を黄色に染めるのだった。最後は曲名の通り、観客が踊り狂う「MONSTER DANCE」で、この回一番の盛り上がりを見せた。

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メトロック4度目の登場となる9mm Parabellum Bulletは、骨太なサウンドを響かせる「Answer And Answer」を皮切りに、発売されたばかりのニューアルバム『BABEL』より、「ガラスの街のアリス」を披露。人気ナンバーの「Black Market Blues」でファンを魅了し、「新しい光」で充実のステージが終了した。

会場中央に位置するNEW BEAT SQUAREでは、リーガルリリーや、ぼくのりりっくのぼうよみ、感覚ピエロなど、ネクストブレイク確実といわれる注目株のステージが。一方、海側のSEASIDE PARKでは、独特の世界観を持つGLIM SPANKYから、新世代ハードコアバンドのFear, and Loathing in Las Vegas、熱い言葉を届けるBLUE ENCOUNTまで、オリジナリティのあるバンドが集結していた。

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午後5時。日差しもだいぶ和らぎ、海からの風が軽やかに吹く中、SEASIDE PARKでは、3ピースのアコースティックバンド・BEGINのステージがスタートする。「アサイーボウル」でさっそくオーディエンスはBEGINの世界に取り込まれ、その心地よいリズムに体を揺らす。続く「国道508号線」では、比嘉栄昇(Vo.)が「ボタン押すの忘れた」と、笑いを誘い、仕切り直す一幕も。また、CMソングとしてよく知られ、昨年のNHK紅白歌合戦では俳優の桐谷健太が披露した「海の声」を、作曲者の島袋優(Gt.)がセルフカバーして楽しませた。

また、この日はかねてからブラジルミュージックを取り入れてきたBEGINの“ブラジル愛”が遺憾なく発揮された回でもあった。冒頭、比嘉が、来年はブラジル移民110周年を記念する年だと説明し、ブラジルでライブを行った際のエピソードや、ウクレレによく似たカバキーニョというブラジルの楽器を紹介。そして、ブラジルの伝統的なマルシャのリズムに乗せて、日本の名曲をメドレーで披露した。マルシャは長年ブラジルのカーニバルで踊られ、日系移民にも親しまれてきたリズム。この日はスペシャルゲストとして、本場ブラジルのサンバカーニバルでも踊っていたという宮城姉妹が登場。BEGINがマルシャのリズムで、「上を向いて歩こう」、「また逢う日まで」、「月がとっても青いから」など、色褪せない日本の名曲を奏で、そこに宮城姉妹のダンスが華を添える。音楽の楽しさを凝縮したようなステージはまだまだ続く。「いつでも夢を」、「およげ!たいやきくん」、「オジー自慢のオリオンビール」、「笑顔のまんま」で約20分間のメドレーが終わり、最後は2002年に発表された名曲「島人ぬ宝」を。この曲が誕生して15年目。比嘉から、石垣島でライブが行われることが発表されると、会場からは拍手が送られた。

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SEASIDE PARKのトリを務めたのは、名古屋出身の4ピースロックバンド・04 Limited Sazabysだった。一昨年にメジャーへ進出し、その勢いのままのステージはまさに圧巻のひと言。「swim」から「warp」まで、全10曲。モッシュが巻き起こるほどの盛り上がりを見せ、この日のSEASIDE PARKを締めくくった。

また、NEW BEAT SQUAREでは、メトロック初出演となるsumikaが登場し、入場規制がかかるほどの人を集めた。そして、同会場の最後を飾ったのは、MVあるあるを歌った「MUSIC VIDEO」でブレイクを果たした岡崎体育だった。「Open」、「感情のピクセル」からスタートし、「Q-DUB」で締める遊び心いっぱいのステージで観客を満足させた。

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真横から夕日が差すWINDMILL FIELDでは、池田貴史のソロプロジェクトであるレキシのライブが始まろうとしていた。超満員の会場では、お馴染みの稲穂が揺れる中、否が応にも高まる期待感。そして、ほら貝の笛の音と共に、稀代のパフォーマー・レキシのステージの狼煙が上がる。十二単姿で飛び出てきたレキシ。「SHIKIBU」でオーディエンスのボルテージは早くも最高潮に。「次は迷い込んでいこうか!」の呼びかけからの「大奥 ~ラビリンス~」。コール&レスポンスで盛り上がった後は、「年貢、納めていこうか!」と、「年貢 for you」を披露。「KMTR645」では、会場を大海原に見立てて、ビニール製のイルカを何匹も解き放ち、オーディエンスを笑わせた。新曲「KATOKU」のあとは、自虐的に「どうせアレキを観に来たんでしょ」と、この日の大トリとなる[Alexandros]をイジるレキシ。さらに「ア“レキシ”サンドロスです」と自己紹介し、会場の笑いを誘う。多くのファンが待ちわびた「狩りから稲作へ」。そして、最後は「きらきら武士」で締め、サービス精神たっぷりのステージを終えた。

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この日のトリを務める [Alexandros]が登場する頃には、すっかりと日も暮れて、ステージの上だけが煌々と照らされていた。「Burger Queen」のSEと共に現れた4人は、大ヒット曲「ワタリドリ」で会場全体を瞬間的にヒートアップさせる。続く「Kaiju」、では、川上洋平(Vo.)の「騒ごうぜ、メトロック!」という煽りに呼応するかのように、踊り狂うオーディエンス。「気合出せ!」、「もっと声出せ!」と観客を煽りまくり、「Claw」から「Girl A」へ。ラストの「NEW WALL」では大合唱が夜空に響き渡った。アンコールの「Dracula La」、「City」を含めた全13曲を最大限のテンションで出し切り、劇的なステージは幕を閉じた。

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