2011年に結成された"AKB48の公式ライバル"乃木坂46の歴史に迫る
ドキュメンタリー映画が公開される。
これまでに蓄積された膨大な映像素材やメンバーへのインタビューのほか、
それぞれの母親へのインタビューも交えて制作された一作。
デビューシングルからMV撮影を手がけ、彼女たちの姿を見つめ続けてきた
丸山健志が、乃木坂46の真実に迫る!
そんな初のドキュメンタリー映画について白石麻衣、西野七瀬、生田絵梨花の3人に話を聞いた──。
「私をほめない母だけど、映画の中では
いいこと言ってくれたかな」(生田)
──昨年末の有明コロシアムのクリスマスライブで、ドキュメンタリー映画の制作が発表された時の感想はいかがでしたか。
みんなビックリしていましたね。AKB48さんと比べたらまだ結成されて間もないのに、もうドキュメンタリー映画を制作して頂けるなんて。でも、今の私たちから見て、初期のころの姿がどう見えるのか楽しみだし、ファンの皆さんにもこの3年間の私たちのことをじっくり見ていただきたいなと思いました。
AKB48さんのドキュメンタリー映画は、ライブの裏側を見せているじゃないですか。私たちの場合は劇場公演もないし、そんなにライブをたくさんやってきたわけではないので、どんなシーンやストーリーが詰め込まれたドキュメンタリーになるのかなって、想像が付かなかったですね。
乃木坂46はドキュメンタリー映画やらないんだろうなって思っていました(笑)。発表の時、少しだけ映像が流れたんですけど、当時のことをいろいろ思い出しましたね。完成した映画を見たら、泣いちゃいそうだなって思いました。
──今回それぞれのメンバーのお母さんにも取材をされているんですよね?
母からはあまり仕事のことをほめられることがないので、映画の中では何かいいこと言ってくれてないかなーなんて、ちょっと期待しています(笑)。そういう目線が入ることで、私たちのアイドルとしての姿以外の、一人の人間としての部分も感じ取っていただける映画になっているんじゃないかなって思います。
私は親と仕事の話を全くしないので、どんなことを考えているのか知りたいなと思いました。そういったことも含めて、メンバー一人一人に迫っていく部分もあるので、他のAKB48グループのドキュメンタリー映画とは違った、新しい感じになっていると思います。
私も母が自分のことをどう思っているのか知らないので、楽しみです。母からはこの仕事を始める前から、注意されることばかりだったんです。私の生き方を方向付けてくれた人なので、その母がどう思っているのかは知りたかったです。
「メンバー一人一人のことを考えて、
MVを撮ってくださる監督です」(西野)
──映画に登場するかどうかに関わらず、これまでの活動の中で印象に残っている出来事はありますか。
「気づいたら片想い」のヒット祈願でやったバンジージャンプです。高いところは平気なタイプなんですけど、いざあの場に立ったら恐くて。視界に入るのが全部空ですからね。もしもの時のために、両親にこれまでのお礼を言って…いや、冗談抜きでそういうことまで考えちゃいましたよ(笑)。あれ以上の試練はもうないでしょうね。でも、あれでいろんなことが吹っ切れて、自分にも自信が付きました。やって良かったです。
今年の2月の西武ドームのバースデー(デビュー記念日)ライブは印象に残っていますね。約7時間半でレパートリーを全曲披露したんですが、冬なのにほぼ野外で、しかも衣装は半袖(笑)。横の壁が吹き抜けなので、普通の野外よりも寒かったです。でも、ステージに立っている時はアドレナリンが出ているのか、寒くないんですよ。あの体験はもう忘れられないですね。
初期のお見立て会(ファンへのお披露目会)です。デビュー前でまだ持ち歌もないし、各自がお客さんの前で自己PRをしたんですが、皆さんに覚えていただこうっていう、今とは違うガムシャラさがありましたね。今思うと、よくやったなっていう感じで恥ずかしいくらいですけど、初々しい思い出です。
シングルで言うと、デビュー曲の「ぐるぐるカーテン」は記憶に残っていますね。MVでカーテンにくるまるシーンがあるんですけど、顔が映ったほうがいいかなと思いながらやっていたら「そこは顔見せなくていいから」なんて言われて。アイドルのMVなのに、仕上がったら顔が半分しか見えてないっていうのが新鮮でした。
私は「君の名は希望」のMVですね。何が起こっているのか分からないまま、その場で言われたことを必死にやっていたんですけど、映画『超能力研究部の3人』のオーディションがMVになっていたっていう。あれは衝撃的でしたね。
──今回の映画もそんな数々のMVと同じ丸山健志監督が手がけていますね。
私たちのことを初期から知ってくださっている方なので、メンバーのことを深く追及して、魅力を引き出していただけているんじゃないかなと思います。
映像にこだわりがあるのが伝わるし、MVの時も「西野はこういう場所が似合うよな」なんて、一人一人のことを考えて撮ってくださっているんですよ。今回の映画もそうなっていると思うので、私のシーン以外にも他のメンバーのシーンも楽しみにしていてください。
撮影:中川有紀子
ヘアメイク:スズキユウジ
取材・文:青木孝司
2011年8月、世に初披露目された乃木坂46。彼女たちは既に国民的アイドルグループだったAKB48の公式ライバルという宿命を課せられながらも、自分たちの夢に向かってひたむきに走り続けてきた。そんな彼女たちの3年間の足跡に、さまざまな過去の映像や撮り下ろしのインタビューで迫る。
企画:秋元康
監督:丸山健志
出演:乃木坂46
配給:東宝映像事業部
公式サイト://www.2015-nogizaka46.jp
©2015「DOCUMENTARY of 乃木坂46」製作委員会