大塚明夫 J:COMスペシャルフォト・インタビュー

今もなお戦い続けるアクションスター、スティーヴン・セガールが2017年4月10日に65歳を迎える。それを記念して、TV初放送となる「沈黙の包囲網 アジアン・コネクション」など4作品が、4月10日にムービープラスにて連続放送される。
そこで、長きにわたり日本語吹替版でセガールの声を演じている大塚明夫にセガールの魅力について存分に語ってもらった。

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「セガールには、絶対に負けない安心感がある」

――数々の作品でスティーヴン・セガールの声を演じられていますが、初めてセガールの声を吹き替えたときのことは覚えてらっしゃいますか?

「テレビ朝日の「刑事ニコ」だったんですが、アクションがこれまでの作品とは一線を画していて夢中で見入ってしまったのを覚えています。セガールの声に関してはシナリオに沿ってやっていくというよりは、セガールが“いる通り”にやってみようかという気持ちがありました。なので、声が楽に出せるように演じましたね。」

――脚本云々よりも、映っているセガールから受けた印象をそのまま声にしている感じでしょうか。

「そういう感じですね。だから、昔の作品が放送されるとウェブ上で「大塚明夫の声、若い!」なんて書かれたりするんですけど、そうじゃないんだけどなぁ、今でも出来るんだけどなぁ、なんて思ったりします(笑)。今のセガールのそういう太ってる感、老けた感を出してるからなんだけどなぁって。」

――そういう演じ方は、他ではあまり無いんですか?

「そうですね。そういう意味では、セガールは特別です。なぜなら、セガールは演技らしいことをあまりしないんですよ。普通は主人公と言えども、どこかでピンチになって、それを逆転してカタルシスを得るようなパターンってあるじゃないですか。ところが、セガールはピンチにならない(笑)。状況で言えばピンチだよね、という場面でもセガールはピンチの顔をしないんです。相当なピンチでもゴルゴ13のように…ね。他の役者だと「ピンチだ!」って表情をするんだろうけど。」

――(笑)。そんなピンチのときも動じないセガールですが、アクション俳優としてこれほど長く愛されている理由、その魅力は何だと思いますか?

「絶対負けない安心感じゃないですかね。パターンになってくると役者って違うことをしたくなるって言うじゃないですか。あの高倉健さんでさえ、時々劇場にこっそり自分で観に行って、お客さんの反応を見て『このままで良いんだ、みんな喜んでくれているんだ』と確認していたと聞いたことがあります。セガールも変わらないことの良さを分かっていると思いますね。」

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「どうしたら面白くなるか、常に考えている」

――ちなみにセガールと大塚さんには合気道という共通点があることは良く知られていますが、そのほかにも何か共通点などはありますか?

「いや、とてもとても…僕はあんな怖い顔してないし(笑)。ちなみに、合気道の件はちょっと間違って広まっていて、セガールと同じ師範の下で修行していたのではなくて、僕が教わっていた先生が本部の内弟子で、その本部で海外から修行に来ていたセガールと先生が一緒に稽古をしていた、ということなんですよ。」

――確かに同じ師範だったという噂は耳にしたことがありましたが、そうだったんですね。そんな怖い顔のセガールの吹替を長年されてきた大塚さんだからこそ分かる、彼の変化や気づいたところなどはありますか?

「特には無いんですが…ただ、昔は長いセリフの途中で、急にグッと口を横に広げることがあったんです。突然そういう口をするので、これどうやって合わせようかと悩みの種だったんです。クセというよりも演技していたんだと思うんですが…ニヤリとする場面でもないですし。それが何を意味するのかはわからないですが、それがいつの頃からか減ってきましたね。」

――それは過去の作品も観返したくなるポイントですね。セガールの吹替は、大塚さんにとって代表的なお仕事のひとつだと思いますが、狭き門の声優のお仕事で、代表作を得ること、そしてそれを続けることのコツはありますか?

「そんなコツがあるなら、私が教えてもらいたい!この先どうなるかなんて、分からないですからね(笑)。仕事に関しては私が能動的に仕事を作っているわけではないですから。呼んでいただいてありがとうございます、嬉しいなと思いながらやるだけです。」

――ひとつひとつのお仕事をしっかりとやりきる、ということですね。

「どうしたら面白くなるか、というのは常に考えるようにしています。制作会社さんによって、アドリブを入れてください、やめてください、というのはいろいろあります。でも僕はアドリブ入れちゃったほうが面白いんじゃないかと思うんですよね。昔の吹替に勢いがあったっていうのは、スクリプトに無いようなことをやって、日本人が乗っかれるように作っていたんですよね。明らかな娯楽作品なんだから、やったほうがいいんじゃないかなと僕は思いますね。日本語吹替版を観るのは日本人しかいないんだから。僕ひとりの考えでどうにかできるものでもないから「やめてください」って言われたらそれまでなんだけどね。」

――例えそうだとしても、演者は面白くすることをあきらめないことが大事ということですね。

「そう、だからテストではやっちゃう(笑)。固くなってたら、本人が持っているものも出てこない。テストは我々にとってもテストだけど、スタッフにとってもテスト。芝居で言えば稽古なので、稽古の場ではいろいろやったほうがいいんじゃないかな。」

「親父のことを思い出して、ちょっと当惑してます」

――1月にご結婚されて、今年は年始から素晴らしいスタートを迎えられたと思います。今後、どのようなビジョンを描いていらっしゃいますか?

「ありがとうございます。まずは元気に仕事が出来れば、それ以上は言うことは無いですね。なるべく楽しく、元気にいろいろな仕事をやっていきたいと思います。僕が今までやって来れてるのは、声の世界にいて一生懸命やって来たからだと思っていて、映像の仕事などにお引越しをしたいとかを考えているわけじゃないんです。そういう垣根は無くて、呼んでいただければというところなんです。」

――なるほど。いろいろなお仕事にこれからも挑戦されていくと。

「まぁ限界はあります(笑)。考えてみると、死んだ親父のことを思い出すと俺の年にはもう芝居をやってなかったなぁと思ってね。仕事自体は死ぬ日までやってたんだけど、演劇とかはもうやってなかったので。だから長生きしたんだと思うと、そろそろかとかいろいろ考えちゃってね。」

――お父様が演劇から離れた年齢を超えたことに気づいたときは、どんなお気持ちでした?

「だからちょっと、当惑しています(笑)。オリンピックの頃には60だけど、干支がもう一回りしたら70じゃん、って。そうなると、ガンガンやれるのってあと10年くらいしかないの!?って、ちょっと、びっくりしてるんですよね(笑)。でも、もがかなくてもいいかなとも思っています。先日、アニメのレギュラーでおじいさんの役をやったんですが、若々しい声を保つことだけをしていたらそういう役は来ないんですよね。」

――ライフステージに合った、その時その時の仕事をしていく。

「その方が、面白いんじゃないですか。「俺はもう年だから」なんて、ただでさえなっちゃいがちだしね。毎回毎回新しい発見をして仕事をしていかないと、つまんなくなっちゃいそうで怖いですね。」

――今回、セガールの65歳の誕生日に合わせて、大塚さんの吹替による「沈黙の包囲網 アジアン・コネクション」と「沈黙の作戦(ミッション)」を含む4作品が放送されます。まだセガールとお会いになったことは無いそうですが、もし会えたらどんなお話をしてみたいですか?

「そう、まだお会いしたことが無いんですよ。誰もそういうプロデュースをしてくれないんですよね。…もしお会いできたら「I’m your voice, you know?」って言いたいかな(笑)」

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ムービープラス スティーヴン・セガール主演「沈黙の包囲網 アジアン・コネクション」TV初放送

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