将来について
―― 世界で活躍するすべての選手の中で、参考にしている、または好きな選手はいらっしゃいますか?
[野口選手]ベン・スミス選手ですね。
すごくプレイの引き出しを持った選手なので、自分もそうなっていきたいなと思っています。
“参考にする”というより、自分より能力の高い選手が本当にたくさんいるので、まずは自分の引き出しを増やして、今はプレイの幅を広げていくことが大切だと思っています。
―― スーパーラグビーに参戦中のサンウルブズに挑戦したいという記事を拝見いたしました。 今すぐにでも参加してみたい、逆に数年後がいい等、挑戦のタイミングについては、いかがですか?
[野口選手]今すぐにでも挑戦したいです。
代表を経験し、世界で戦うことの重要性をさらに強く感じたので、そういう環境でプレイすることでレベルアップして、1日も早くそこで“戦える”選手になっていきたいと思っています。
―― 将来、海外のラグビーチームに所属したいなど、希望はありますか?
[野口選手]まだそこまで具体的なビジョンはないのですが、いずれ海外でプレイできたらいいなとは考えています。
テレビ視聴について
―― ご自身のプレイをテレビでご覧になりますか?
[野口選手]自分のプレイは、テレビで必ずチェックするようにしています。
試合中、そのときの判断は判断でいいとして、あらためて映像でそのプレイを客観的に見て、もっとほかにオプションがあったかどうかを常に検証するようにしています。そうすることで自分のプレイの引き出しも増えていきますね。
両親もテレビで見てくれているのですが、母から、プレイに対してダメ出しされることがあります(笑)
「ラグビーやったことないのに、わからんやろ!」と思うこともありますが(笑)、試合に出ている以上はちゃんとやりなさいという意味だと理解しています。いつもちゃんとやってるのにな…と思いますが(笑)
高校、大学と同じチームでプレイしていた兄(野口大輔選手、現・近鉄ライナーズ)からもよくアドバイスや指摘を受けました。そのときは「なんやねん!」と思いながらやっていましたが(笑)、今はその指摘がすごく役立っていたと感じています。
―― ラグビー以外でどのような番組を好んでご覧になりますか?
[野口選手]今はあまりゆっくりテレビを見る機会がないのですが…
寮の食堂にテレビがあり、食事をしながらもやっぱりラグビーの録画を見ちゃいますね。
また、たまにチームメイトと一緒に映画を見て、あぁだこうだ言いながらワイワイするのは楽しいです。実家暮らしのときは、お笑い番組など、よく見ていました。特に好きなお笑い芸人は…千鳥さんです!
―― ラグビーをしているとき以外で、一番幸せな瞬間はどんなときですか?ストレス解消法はありますか?
[野口選手]最近は、銭湯に行ってリラックスしているとき、息抜きできてるな~と感じます。
以前までは、試合の次の日も「あのときこうだったな」と練習を詰め込むことが多かったんです。自分としては、ずっと動き続けた方が上達するのでは…と思っていましたが、シーズン終盤やスケジュールがタイトになってきたとき、パフォーマンスが上がっていないなと実感し、休むことの大切さを考えるようになりました。そんなときに代表を経験し、色々な選手がオフやリカバリーの大切さを話しているのを聞いて刺激を受け、今は「休む」ことをとても大切にしています。
ずっと動き続けていたので、最初は「休む」ことに少し不安を感じていましたが、代表の先輩たちから「練習にも試合にも、100%でのぞんでいないから、あと少しやらないと…と不安になる。100%でのぞんでいれば、不安になる訳がない」と言われ、ものすごく納得しました。
―― 今後の目標を教えてください
[野口選手]まずは、大学日本一です。
「学生スポーツ最後の戦い」に全てを賭けています。
それを成し遂げたら、2019年のラグビーワールドカップで活躍できるよう、さらにスキル、フィジカルを磨き、いかにピークを持っていけるのか、チャレンジしていきたいと思います。
そして、いつかラグビーを教える立場になってみたいな、とも思っています。おもしろいことを言って盛り上げられるタイプではないので(笑)、自分の経験やそこで感じたことを伝えられる存在になりたいですね。
―― (最後に)ラグビーファンの皆さんに、メッセージをお願いいたします。
[野口選手]東海大ラグビー部は、FWで前に出るプレイ、BKで大きく動かすプレイにこだわり、大学日本一を目指しています。
皆さん、東海大ラグビー部の応援、ぜひよろしくお願いします!
【編集後記】
―― 主務の小柳智嗣さん(4年生)から見た、野口選手とは?
[主務・小柳智嗣さん]とても気配りができる人ですね。常に広い視野で周りを見て、細やかな気遣いができる人。 入学したときからそうでしたが、どんどんそういう部分に磨きがかかったなと思う一方、代表になっても、おごることなく、いい意味で変わってないな~と安心します。