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「あしたのジョー 劇場版」
©高森朝雄・ちばてつや/講談社・三協映画
1967年~1973年にかけて「週刊少年マガジン」にて連載されたコミックを1970年にTVアニメ化した「あしたのジョー」と、その10年後の1980年~1981年に放送された「あしたのジョー 2」。日本アニメ史上に金字塔を打ち立てた同シリーズを再編集した劇場版2作は、天才的なボクシングセンスを持った不良少年・矢吹丈が、元ボクサーの丹下段平に見いだされ、一躍スターダムに上り詰めるさまをドラマチックに再構成している。
のちにトレーナーとなる丹下段平や生涯のライバルとなる力石徹と出会い、本格的にボクシングの世界へ身を投じていくジョーの姿を描く第1作と、悲劇的な偶然が重なったとはいえ、結果的に力石の命を奪ったという心の負い目からジョーが立ち直り、やがて真っ白に燃え尽きるまでの生涯をつづる第2作は、さまざまな点でTVシリーズからのパワーアップが図られている。
「あしたのジョー 劇場版」
©高森朝雄・ちばてつや/講談社・三協映画
メインキャラクターの声優も交代し、ジョーの宿命のライバルにして超人気キャラクター・力石徹を細川俊之、日本有数の大富豪である白木財閥の令嬢・白木葉子を檀ふみが演じるなど、俳優陣へとバトンタッチ。彼らのナチュラルな演技によって、キャラクターがより身近な存在として感じられるようになった。そして、再編集ならではともいえるストーリーのポイントを押さえたメリハリある構成により、ジョーが猛スピードで駆け抜けた青春のはかなさが見事に強調されている。
また、『劇場版 あしたのジョー2』では、カーロス・リベラ役を演じたジョー山中が、主題歌「あしたのジョー2のテーマ~明日への叫び~」と、エンディングを飾る「青春の終章(ピリオド)~JOE…FOREVER~」も手がけている。かつてプロボクサーとしても活躍した経験のある彼だからこそ書くことのできた歌詞や胸を締めつけるメロディー、そして情熱的な歌声が、作品世界をさらに盛り上げている。
「劇場版 あしたのジョー2」
©高森朝雄・ちばてつや/講談社・TMS
今から40年以上も前に制作されたアニメゆえに、近年の美麗なアニメを見慣れている世代には「敷居が高い」と思われがちな本作。しかし、戦後の混乱期を舞台にしたからこそ描くことのできたキャラクターのハングリーさや、すべて人の手で作るしかなかった時代のアニメだからこそ感じられるスタッフ陣の情熱は、世代のみならず国境をも越え、多くの人々の心を揺さぶるはずだ。
「エースをねらえ!」「ガンバの冒険」「ベルサイユのばら」「ブラック・ジャック」など世界のアニメ史に残る傑作を次々と生み出した巨匠・出崎統(※「崎」は正しくは「立さき」)がチーフ・ディレクターを務めた記念すべき作品でもある本作は、「止め絵」「繰り返しショット」「キラキラと光る吐物(とぶつ)」など、世界中のアニメーターとファンからリスペクトされている独特の演出法が存分に味わえるのも大きな魅力といえるだろう。
「劇場版 あしたのジョー2」
©高森朝雄・ちばてつや/講談社・TMS
ジョー役のあおい輝彦と丹下段平役の藤岡重慶による魂を揺さぶる熱演や、次第に変化していく葉子のジョーへの想い、そしてジョーとカーロス・リベラやホセ・メンドーサといったライバルとの激闘など、見どころだらけの青春スポーツドラマ。時代を駆け抜けた若き天才の半生を描く傑作アニメに込められた、圧倒的なパワーにとことんシビレてほしい。
文:中村実香
「あしたのジョー 劇場版」
©高森朝雄・ちばてつや/講談社・三協映画
「あしたのジョー 劇場版」
直近の放送
5/10(金) 20:00~
WOWOWプラス 映画・ドラマ・スポーツ・音楽
劇場版 あしたのジョー2
直近の放送
5/10(金) 22:40~
WOWOWプラス 映画・ドラマ・スポーツ・音楽
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