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映画『氷室蓮司』公開！女性からも支持される「日本統一」シリーズを振り返る

国内ドラマ 2024/4/10

「日本統一20」
©2017日本統一製作委員会

4月12日(金)公開の映画『氷室蓮司』が話題の任侠作品「日本統一」シリーズ。横浜でつるんでいた2人の不良、氷室蓮司(本宮泰風)と田村悠人(山口祥行)は、腕っぷしが強く、怖いもの知らずで、地元のヤクザ「安西組」を解散に追い込んでしまう。それをきっかけに命を狙われるようになった２人は、安西組の若頭・秋本(哀川翔)に手引きしてもらい神戸へ。拠点を移したといっても、ただ逃げたわけではなく、「龍征会」を立ち上げ、“日本統一”を目標に掲げて始動した。

「日本統一18」
©2016日本統一製作委員会

なんといっても「氷室と田村」のコンビが、このシリーズの大きな魅力だ。氷室は頭が切れてクールな性格。人情にも厚く、カリスマ性を持ち合わせている。一方、田村は喧嘩っ早くて熱い性格をしており、“武闘派”と呼ばれている。正反対の性格の2人だからこそ、互いを補い合い、支え合い、強い絆を築いてこられたのだろう。実は、演じている本宮と山口も若い頃からの親友で、今でも家族ぐるみの付き合いがある。劇中で感じられる“名コンビ感”は、演技や役柄だけでは構築できないものがある。

「日本統一」シリーズは、他の任侠作品とは一線を画しているところがある。多くの任侠作品は“力で制圧して己の力を見せつける”ことで勢力を拡大していくが、「日本統一」の場合、氷室と田村は“日本から抗争をなくす”ことを目指している。そして、シリーズが始まった時から一貫しているのが、過剰な暴力シーンや旧時代的なエロスシーンを極力排除しているというところ。任侠作品のイメージを覆すようなテーマ、ストーリーが女性からも支持される所以で、「日本統一」シリーズにハマる“任侠女子”という言葉も生まれている。

「日本統一19」
©2016日本統一製作委員会

現在、「日本統一」は「62」までリリースされている。シリーズが始まってから10年という年月が流れているので、ストーリーも進み、氷室と田村の野望にも進展がある。最初の作品から順番に見ていくのももちろんアリだが、例えば「18」は侠和会山崎組の組長になっている氷室が中部地方を手中に収めた頃で、「19」は熊本が舞台と、作品ごとに主題があるのでどこから見ても入り込みやすいのも特徴といえる。

入りやすいという意味では、ドラマもおすすめしたい。シリーズ初の地上波ドラマとして放送された「日本統一北海道編」は、世間の裏街道を歩く主人公たちが北海道で実直に生きる人々と出会い、ロシアンマフィアと戦う“勧善懲悪”のアクション・エンターテインメントだ。根室や小樽、札幌など北海道が舞台だからこそ描けた物語が展開する。