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今さら聞けない!「遠山の金さん」の基礎知識

「名奉行 遠山の金さん」

「遠山の金さん」の名前を知っている人は多いはず。「水戸黄門」「暴れん坊将軍」「鬼平犯科帳」「必殺仕事人」「銭形平次」など、時代劇には多くの人たちに愛されてきた人気シリーズがあるが、「遠山の金さん」もその1つだ。江戸の北町奉行・遠山金四郎(遠山左衛門尉景元/とおやまさえもんのじょうかげもと)が主人公で、普段は「遊び人の金さん」として街で起こる事件の数々を調査し、桜吹雪の入れ墨を見せて悪人たちを懲らしめる。時代劇のヒーローの中でも、これほど分かりやすい特徴を持った人物は金さんの他にはいない。

古くは片岡千恵蔵や坂東好太郎、坂東鶴之助、市川新之助といった名優が金さんを演じていたが、時代小説家・陣出達朗の「遠山の金さん」を原作にしたシリーズは、1970年~1973年に放送された中村梅之助による「遠山の金さん捕物帳」から始まった。1973年~1974年には市川段四郎による「ご存知遠山の金さん」、1974年~1975年には橋幸夫の「ご存じ金さん捕物帳」、1975年~1979年は「水戸黄門」で助さんを演じたこともある杉良太郎の「遠山の金さん」、1982年~1986年は前年まで「桃太郎侍」を演じていた高橋英樹の「遠山の金さん」というふうに、そうそうたる俳優陣が金さんを演じてきた。

「名奉行 遠山の金さん」

そして高橋の後、1988年から「名奉行 遠山の金さん」で金さん役を務めたのが松方弘樹だった。父親は人気時代劇俳優の近衛十四郎で、松方自身もドラマでは「人形佐七捕物帳」「大奥」「大江戸捜査網」、映画では『赤穂浪士』『水戸黄門 助さん格さん大暴れ』『眠狂四郎』など、多くの時代劇に出演。1970年代は「仁義なき戦い」シリーズをはじめ、多くの任侠映画にも出演して強面(こわもて)な印象も強かったが、1985年から始まった「天才・たけしの元気が出るテレビ!!」にレギュラー出演し、お茶目な一面も浸透していたので、北町奉行と遊び人という二面性とギャップが魅力の金さんを演じるのにふさわしい理想的なキャスティングで、いいタイミングで「名奉行 遠山の金さん」が始まったように思える。

「名奉行 遠山の金さん」

遊び人の金さんの時はにこやかな笑顔で周囲の人たちの中にすんなりと溶け込み、御奉行様モードではそれまでの時代劇や任侠作品で培ってきた強面と、見ている側も緊張感を覚えるくらいに迫力のある存在感を示してくれる。シラを切って罪を逃れようとする悪人たちに、もろ肌を脱いで桜吹雪の入れ墨を見せ、「散る桜、残る桜も、散る桜。あの晩、血しぶき上げた、お目付け桜、夜桜を、まさかうぬら見忘れたとは言わせねぇぞ」とたんかを切るシーンは痛快で、スッキリした気分にさせてくれる。そこが視聴者にとっては「待ってました!」と言わんばかりの大きな見どころだ。

松方の「名奉行 遠山の金さん」は1988年の第1シリーズに始まり、1995年の第7シリーズまで続き、遠山金四郎は松方のハマり役となり、代表作となった。俳優・松方弘樹とキャラクター・遠山金四郎が見事に融合された人情味あふれる物語と、悪を懲らしめる痛快さをたっぷりと味わってほしい。

文:田中隆信

放送情報

「名奉行 遠山の金さん」

名奉行 遠山の金さん #1

直近の放送

6/20(木) 19:00~

時代劇専門チャンネルHD

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