あなたの「みたい」が見つかるコラム

アン・ボヒョンといえば、「梨泰院クラス」(2020年)でパク・ソジュン演じる主人公・パク・セロイの宿敵である“クズすぎる男”、長家(チャンガ)グループの跡取り息子・チャン・グンウォンを演じてブレークした人気俳優だ。そのキャリアは187センチという長身を活かしたモデルからスタートしている。

大学のモデル学科に進学し、入学直後にソウルコレクションでモデルデビュー。そこから5年が経ったころ、親友であるモデル出身の俳優キム・ウビンらの活躍に刺激され、アルバイトをしながら演劇学院で学び俳優を目指すように。2016年にはオーディションでホヤ(INFINITE)との兄弟役でW主演を勝ち取り、映画『HIYA』で俳優デビューを果たした。同年、ドラマ「太陽の末裔」に出演すると、主演のソン・ジュンギが扮する軍人ユ・シジン率いる特殊戦司令部のイム・グァンナム中士役の肉体美が話題に。そして、男性ファンも魅了した壮大な復讐劇「梨泰院クラス」のグンウォン役で一躍人気俳優となった。

「梨泰院クラス」でのブレークをきっかけに、バラエティ番組に出演するようになると、役柄と反するかわいらしい笑顔と天然発言で新たな魅力を発揮。そのキュートさは初のラブコメ主演作となったドラマ「ユミの細胞たち」(2021年)につながり、これまでのハードな役柄から脱却して、演技の幅を拡げた。

「ユミの細胞たち」は、「トッケビ〜君がくれた愛しい日々〜」のキム・ゴウンとのW主演作。失恋して恋から遠ざかっていたヒロイン・ユミ(キム・ゴウン)の感情を、愛細胞を筆頭にかわいらしい3Dアニメーションで描かれた細胞たちが表現するという画期的な手法で話題となったラブコメディーだ。アン・ボヒョンは、これまでの短髪から長髪に変身し、気鋭のゲーム開発者ク・ウンを演じた。ク・ウンは合コンにダサいファッションで現れる無頓着男だが、一途で優しい心の持ち主。そんなウンと完璧紳士のイケメン同僚ユ・ボビー(ジニョン)との間で揺れるユミの心とシンクロした女性視聴者の“ウンを選ぶかボビーを選ぶか論争”も盛り上がり、シーズン2も制作された高視聴率作品だ。

ハードな役からキュートな役まで、さまざまな演技でファンを魅了するアン・ボヒョンが、プライベートな姿を存分に見せているのが「アン・ボヒョン　ドキュメンタリー Holiday in Bali」だ。プライベートでもよく一緒に旅行に行くという、モデルのイ・サンホンと、アジア屈指の人気リゾート地、バリ島にバカンスへ。夜中に現地に着いて早々にジムで鍛えるストイックさに、親友も閉口。その親友と料理やドライブ、観光を楽しむときに見せる自然な表情は、演技とはまた一味違うものに。また、初めてのサーフィンやホテルのプールでは、見事な肉体美も披露している。まさにアン・ボヒョンの素顔満載の作品。

また、このバリ旅行の写真集＆DVD「アン・ボヒョンHoliday in Bali」の発売を記念して日本で行われたイベントを映像化したのが「アン・ボヒョン　ドキュメンタリー プレミアムイベント ～A Bali Trip with You～」だ。イベントでは、写真集＆DVDのエピソードトークはもちろん、未公開写真も見せてくれた。またファンを前に初めて歌も披露し、歌い終わったとたんに、座り込んでしまうというシーンも。さらに本番前の打ち合わせからリハーサル、そして本番直前の緊張する姿やイベント終了後の安堵の表情まで、普段は見ることのできない舞台裏がのぞける、貴重映像の宝庫となっている。

俳優アン・ボヒョン、そしてプライベートの人間アン・ボヒョンをたっぷり味わってみては？

文／坂本ゆかり