あなたの「見たい」が見つかるコラム

豊富な経験に培われた確かな目と、各球団のキャンプ現場や球場に足を運んで収集した情報。「プロ野球ニュース」のレジェンド解説者が、今シーズンの行方を語り合った。
※対談は2月下旬に行われ、本記事はその時点での予想となります。

【セ‧リーグ】江本⽒、⿑藤⽒ともに阪神優勝を予想！DeNAにも期待！

――今年もプロ野球が始まります。セ・リーグはお二人とも阪神優勝を予想していますね。

江本：せざるを得ない。投手も野手も選手は揃っているし、故障者でも出ない限りは、順当にいくのではないかと思います。

齊藤：春季キャンプでは、ブルペンを見ていても迫力がありました。昨年大活躍した村上頌樹も順調そうですね。大竹耕太郎は、昨年後半はちょっと不安もありましたが、彼が勝てなくても今年は青柳晃洋が良いので、その分を取り返してくれそうです。若手の中継ぎ陣もしっかりしているし、岡田彰布監督も安心してベンチで見ていられる陣容ですね。

江本：打線も近本光司、中野拓夢の1、2番から4番の大山悠輔、8番の木浪聖也まで出塁率、得点圏打率が抜群に良い。オーダーがガッチリと決まっているのは強いですよ。

――対抗馬はいませんか？

齊藤：DeNAに期待したいですね。今永昇太、バウアーと先発二枚が抜けた状態で開幕を迎えますが、昨年勝てなかった大貫晋一や平良拳太郎などに上積みが見込めます。先発が5、6回まで抑えれば、後ろには良い中継ぎと抑えが揃っていますからね。打線がいかに点を取れるかですが、ルーキーの度会隆輝も楽しみです。

江本：2位以下は、どこがきてもおかしくないと思いますが、ひょっとしたら中日が良いところにいきそうな気がしています。あそこは昨季、一番足りないのが大砲でしたから、中田翔が入ってガラッと変わる可能性がある。昨年のチーム防御率はリーグ2位ですから、打線にひとつ柱が入れば、面白いと思います。

――お二人とも巨人をAクラスに予想しているようですが。

齊藤：歴代で3年連続Bクラスがないチームですからね。阿部慎之助が新監督になって、選手もみんなやってやるぞという気持ちになっていると思います。

江本：巨人は、ピッチャーの数はいるんですけど、先発ローテーションに入って10勝が計算できる投手が戸郷翔征と、あとは山﨑伊織ぐらいしかいない。菅野智之もちょっと苦しい。実績はあるから期待はできるけど、今の菅野は計算ができないですね。

【パ・リーグ】江本氏は条件付きでロッテ優勝を予想。齊藤氏はオリックスの投手陣に注目！

――パ・リーグにいきたいのですが、江本さんはロッテ優勝を予想していますね。

江本：私は条件付きでロッテ優勝です。なぜかと言うと、佐々木朗希という大投手がいるじゃないですか。彼が年間180イニング投げて15勝すれば優勝しますよ。ただ、気持ちがちょっとアメリカの方に向かっているというか、難しいところもりますけどね。

――3連覇中のオリックスはどうですか。

齊藤：僕は優勝にしましたが、昨年から山本由伸と山﨑福也が抜けた300イニングぐらいの穴を埋めなければならない。残った投手で、勝ち星はともかく、そのイニング数をカバーできるかどうか。宮城大弥や山下舜平大などもいますが、昨年リーフに回った山岡泰輔が先発に戻るのか、田嶋大樹がどんなピッチングをするのか、注目したいですね。

――お二人ともソフトバンクが2位の予想ですね。

江本：山川穂高が入ったのは大きいと思いますよ。今年はバカバカ打つんじゃないかな。打線は強力ですね。

齊藤：ただ、計算できる先発ピッチャーがいない。筆頭に上がるのが有原航平ですが、その次の東浜巨、石川柊太などがキャンプでは出遅れていましたからね。抑えにはオスナがいて、中継ぎも揃っているので、問題は先発投手だと思います。

――その他のチームで注目しているのは？

江本：今年は西武が良いんじゃないですか。ピッチャーが揃ってきたし、打線も良い。

齊藤：1番打者を誰にするのか。源田壮亮で固定できれば理想ですね。

――パ・リーグは混戦のようですね。

齊藤：日本ハムは、就任して3年目の新庄剛志監督が何かをやりそうな気がします。2年間で若い選手が一軍も経験して、打線は足の速い選手が揃っているし、ピッチャーも山﨑福也が入って、優勝までは厳しいかもしれませんが、Aクラス（3以上）に入る可能性はあると思います。

江本：今年はセもパも予想が難しいね。ちょっと前まではオリックスもヤクルトも最下位だったわけだし、どんな展開になってもおかしくない、最後まで楽しめるシーズンになると思いますよ。