あなたの「見たい」が見つかるコラム

48年間続く「プロ野球ニュース」 制作現場の舞台裏を探る!

'76年にスタートした「プロ野球ニュース」は、「全球団を平等に」「どこよりも詳しく」をコンセプトに、半世紀近くプロ野球の魅⼒を伝え続けている。⽇々の試合情報だけでなく、「今⽇のホームラン」のような名物コーナーなど、'01年からCS放送に移⾏してからも、その系譜は受け継がれているという。制作担当の武⽥さんにお話しを伺った。

60分フルにプロ野球のことだけ!「その⽇の全試合を余すところなくお伝えする」という基本は変えない

――地上波放送の時代から半世紀近くの歴史があり、現在はCS放送のフジテレビONEで放送されている「プロ野球ニュース」ですが、佐々⽊信也さんがキャスターをやられていた頃から、放送スタイルが変わらない印象があります。

武⽥:どこよりもプロ野球の試合をきっちりと、“その⽇の全試合を余すところなくお伝えする”という基本的な部分は変えずにやっています。レジェンドと言われる70歳後半から近年引退された若⼿まで、総勢22名の解説者たちがその⽇の試合をしっかり見て、その試合の⾒るべきポイントを短く編集してわかりやすく解説してもらう…というベースの部分は、地上波の時代から変えていません。

――CS放送になってからは、より内容が濃いものになっている印象です。

武⽥:今は12球団全ての試合を⾃宅で視聴できる時代になっていますが、その⽇に球場で観戦した⽅も含めて、やっぱりこのニュース、このトピックは⼊っているよな、と思ってもらえるポイントは逃さないように考えています。60分フルにプロ野球だけを扱えることが、我々の特権だと思っているので、クオリティーはもちろんですが、量の部分でも、視聴者の⽅にいつも満⾜していただける番組にしたいと思っています。

――変わっていないものと⾔えば、名物コーナー「今⽇のホームラン」は昔のままですね。

武⽥:やはりホームランというのは野球の醍醐味ですし、あとは全ての球団にファンがいて、全ての選⼿にファンがいるということで⾔うと、その⼈の活躍を⼀番わかりやすく伝えられるのがホームランだと思います。

――(「今⽇のホームラン」は)映像から⾳楽まで、地上波時代と全く変わっていませんよね?

武⽥:コーナーに⼊るアタック(オープニング)の部分は、デーゲームは⻄武球場、ナイターは横浜スタジアムの映像なんですが、このコーナーが始まった当初から同じ映像を使っています。テレビがデジタル放送に移⾏した時、画⾓が4対3から16対9になり画像も⾼画質になったので、タイトルを作り直そうとしたこともあったのですが、やっぱりこれは変えてはいけないものだと。“あの古き良き”というテイストを残した⽅が良いだろうとなり、⼿をつけずにそのまま続けています。

――逆に「Play of the Day」のコーナーは、昔はなかったものですね。

武⽥:その⽇に出たもの全てを出す「今⽇のホームラン」とは違って、「Play of the Day」はディレクターや解説者の趣味嗜好や、ある意味センスを問われるようなコーナーです。⼀⾒派⼿に⾒えてもそんなに難しくはないプレーがあったりしますが、逆に地味だけど、なかなか同じことができる選⼿はいないというプレーもあって、そのあたりをスタッフや解説者も含めて、喧々諤々(かんかんがくかく)しながらVTRを作っています。どちらも番組のレギュラーコーナーとして、特に「今⽇のホームラン」は、これが流れると1⽇が終わるという、視聴者の⽅がひとつのルーティーンのようなものにしてくださっている気がしています。

「プロ野球ニュースのためなら」と快く出演してくれるメジャーリーガー

――⻑年番組の制作を担当していらっしゃる武⽥さんが、これまで印象に残っていることなどはありますか?

武⽥:僕がチーフをやっていた時、オリックスの杉本裕太郎選⼿が出てきて、その当時ホームランか三振か、⻑打率なら世界⼀じゃないかという選⼿だったんです。その彼が、今ではホームラン王として⽇本シリーズでも活躍が期待される選⼿になっているというのが、すごくうれしかったりします。あとは、現在広島にいる秋⼭翔吾選⼿も印象に残っている選⼿です。彼がまだ若獅⼦寮に住んでいた新⼈の頃にインタビューをお願いしたことがあって、⾒るからにしわしわなスーツを着てたんです。僕らは慌ててアイロンをかけて⾝だしなみを整え出演してもらったことがあったのですが、そんな選⼿が、数年後にシーズン最多安打を記録して⽇本⼀の選⼿になり、メジャーリーガーにもなった。そんな⼤きな存在になっても「プロ野球ニュースのためなら」と、今でも快く出演して頂ける関係が続いていて、すごくうれしいですね。

――最後に J:COM視聴者にメッセージをお願いします。

武⽥:プロ野球のシーズンが始まると、1⽇最⼤6試合のペナントレースに始まり、オールスター、クライマックスシリーズ、さらに⽇本シリーズまでいくと、1年で900試合ぐらい放送しています。その900試合分の喜怒哀楽を、視聴者の⽅と⼀緒に共有しながら⼀年を過ごしたいとスタッフたちも思って制作していますので、これからも「プロ野球ニュース」を楽しんでいただければと思います。

放送・配信情報

総勢22名が出演、開幕前日生放送

プロ野球ニュース2024 開幕直前SP

3/28(木) 19:00〜22:00

フジテレビONE スポーツ・バラエティ

試合開催日は毎日生放送

プロ野球ニュース2024

3/29(金)~

29(金)から試合開催日の23:00~24:00

フジテレビONE スポーツ・バラエティ

取材協⼒

プロ野球ニュースディレクター∕武⽥ 森

'76年⽣まれ。'01年4⽉に東京フイルム‧メート(現フジ‧メディア‧テクノロジー)に⼊社。⼊社と同時に放送を開始したCS「プロ野球ニュース」を担当。'12〜'19年までチーフディレクター。現在も他番組と並⾏で「プロ野球ニュース」の制作業務に携わる。

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