ラグビーワールドカップ2023
の楽しみ方、教えます!
J SPORTSラグビーアンバサダー中川家(剛、礼二)&浅野杏奈
4年に1度のラグビーの祭典、「ラグビーワールドカップ2023」が9月8日に幕を開ける。10回目となる今回の舞台は、フランス。日本で行われた前回大会は、悲願のベスト8入りを果たした日本代表。今回は、ベスト4入りを目標に掲げるが、果たして…。
J SPORTSでは、世界が注目する激戦の模様を全試合生中継。そこで、J SPORTSラグビーアンバサダーを務める中川家の2人と浅野杏奈に、今回のワールドカップでの注目ポイントや選手、ラグビー中継の見方などを教えてもらった。
剛僕が楽しみにしているのは、日本代表の若手の活躍。少し平均年齢も下がったようなので、新しくなったチームがどんなラグビーを見せてくれるかという点に注目しています。
礼二すべてが楽しみなんですが、中でも期待しているのが、前回大会以上の結果を出してくれること。どれだけ強い日本代表を見ることができるか。今からワクワクしています。
浅野私は、スクラム勝負を楽しみにしています。特に、フォワード(FW)強国のスクラムに対して、日本代表がどれだけ力を発揮できるか。映像で見ていてもかなり迫力があると思うので楽しみです。
Photo by S.IDA
剛ハーフタイムや試合前の選手の表情に注目すると面白いですよ。みなさん結構顔に出ますんでね。「このままやと負けるんとちゃうか」みたいなね。それと、フランスでやるんで観客席には海外のファンもいっぱいいるわけですが、悔しいときの顔は海外の人も日本人も一緒なんだなと。どうでもいいことですけど、そういうところを見て楽しむのもひとつです。それと、J SPORTSのカメラワークにも注目してほしいですね。カメラマンさんがカメラを担ぎながらラグビーをやってるんちゃうかと思うぐらい足下も撮りますからね(笑)。スネとかね。見ていて、「ウワァ、スゴイ傷や」って思うことありますもん。最後に真面目なことをいうと、激しいコンタクトは必見です。ぶつかり合ったときの音とかにも注目してもらうといいかなと。
礼二僕自身は、解説陣の細かい情報を楽しんでいます。「この選手は小さいとき、どこのラグビースクールにいて今に至る」とか、海外の選手でも「子どものころ日本にいた」みたいな情報を教えてくれますからね。そういうのを聞きながら観戦すると面白いですよ。
浅野見たいシーンを瞬時に映し出したり、それぞれのプレーを一番分かりやすい角度から捉えてくれるのがJ SPORTSのラグビー中継の素晴らしいところ。ラグビーをもっと詳しく見たいという人はもちろん、ラグビーのことをあまり知らない人でも楽しめるようになっていると思います。画面を通してスクラムの迫力が感じられたり、現地の歓声も届くので、それに負けないように声援を送ってほしいと思っています。
Photo by S.IDA
剛イチ推しは姫野和樹選手です。4年前とは違ってリーダーっぽくなっているみたいなので、どれだけ成長しているかという部分も見てみたいですね。それと、リーチ マイケル選手ね。一度会ったことがあって、どんだけ怖い人なんやろうと思っていたら、全然怖くなくて、しかも声が小さくて(笑)。何回も「えっ?」って聞き直しましたもん。そのリーチさんがいっていましたよ。「絶対負けない」って。その言葉を信じたいですね。また、日本代表に関しては、そのタフさにも期待したいですね。「水飲むな」みたいな古い練習をやってきたみたいなので相当タフなチームになっているんじゃないかと。
礼二僕が期待しているのは、福井翔大選手。海外のデカいFW相手でも物怖じしないプレーが素晴らしい。ジャッカルも上手いし、ラックやスクラム周辺でのタックルにも期待しています。それと、堀江翔太選手。すっかりベテランになりましたけど、まだ日本代表には欠かせない。特に注目しているのは、時間が経てば経つほど上がってくるパンツの裾ね(笑)。上がれば上がるほど調子がいいそうで、見ている我々にも分かりやすいバロメーターになっています。
浅野私は、若い選手に期待しています。例えばリーグワンでも活躍した長田智希選手。あと、昨年のテストマッチで頑張っていた李承信選手が10番を付けてどれだけゲームに出場できるかにも注目しています。それと、リーチ選手ですね。あの体を張ったプレーや、ピンチのときに悪い流れを止めるような動きは、今の日本代表にも絶対に必要ですからね。リーチ選手には堀江選手とともに、ベテランと若手が混在したチームを一つにまとめる役割も期待しています。
Photo by S.IDA
剛怖いのは、予選プールで戦うチリですね。情報がないですからね。正直、何をしてくるかわからない。練習も黙々とやっているみたいやし。誰も注目してない感じなんですけど、出てきてドーンとぶちかましそうな気がして怖いんですよ。それとアルゼンチン。ここもとんでもないことをやってきそうな気がしますんで。優勝に関しては、どうなるか分からないというのが正直なところ。地元フランスが優利だという声もあるようですが、意外とコロッと負けたりとか。ワールドカップなので、そういうこともあり得るかなと。
礼二日本の場合はとりあえずグループ突破が大事なんで、プールDの全チームがライバルになると思っています。イングランドやアルゼンチンが強そうってみなさんおっしゃいますけど、サモアもチリも侮れませんからね。特にサモアは3大会連続で同グループ。もう腐れ縁のような関係で、油断はできないですよ。そのほかでは、元日本代表ヘッドコーチであるエディ・ジョーンズさんが指揮を執っているオーストラリア代表が気になりますね。
浅野私は、すべてが注目国。特に今シーズンは、リーグワンに各国の代表選手が来てくれて、胸躍る思いをしたんですけど、その選手たちが母国に戻って、それぞれの代表ジャージに身を包んで登場するというのは私にとっては新鮮というか、すごい楽しみで。その中でも注目しているのは、たくさんの選手がリーグワンで活躍していた南アフリカ。個人的なことをいわせていただければ私、マルコム・マークス選手が大好きなんです(笑)。ぜひ、南アフリカのジャージを着てカッコ良くスクラムを組むマークス選手の姿を見たいなと思っています。
Photo by S.IDA
剛ラグビーの魅力は、“15人でやる”というところにあると思いますね。1人でも欠けたらできないスポーツだということを皆さんにも分かってほしい。プレーに関しても、ただがむしゃらに当たったり、タックルしまくっているだけじゃなくて、ちゃんと組織で動いていて、その組織のほころびを見つけながらゲームを進めていく。それがうまいのが、南アフリカとかニュージーランドなんですけど、そういうところもしっかり見てほしいですね。
あと、強い衝撃に対しては何ともないんですけど、ちょっとしたツメの傷とかを意外と気にする選手が多くて、そういうところも見るのも面白い。さっき寝転がってうめいてた選手が、めくれたツメをいつまでも気にしていたりしますからね。「そんなんどうでもええやんけ」と思われるかもしれませんが、これが結構気になるんですよ。
礼二トライを取ったあと、みんなで集まって喜んでいるシーンがよく映し出されますが、実はあのとき全員が喜んでいるわけではないんですよ。チームの中には2~3人冷静な人間が必ずおって、次の展開を考えたりしている。一般的にフォワードが盛り上がっていて、バックスは冷静というパターンが多いんですけど、「誰が冷静なんかな」というのを探すのも面白いですよね。それと、試合中、しんどいのをこらえる姿もラグビーならでは。僕らもラグビーをやっていたころ、「しんどくても下向くな。士気が下がるやろ!」といわれたもんですけど、今の選手も両ヒザに手をついて下を向くということはしませんからね。しんどうても上を見ながらこらえている。これなんかもラグビーあるあるやと思いますよ。
浅野私はラグビーそのものの魅力をお話させていただきたいんですけど、一番は「仲間意識」ですね。私は小学生のとき、男子に混ざってラグビーをやっていたんですけど、今でもみんな友達であり仲間。楕円の繋がりというのは永遠に途切れないんだなということをつくづく感じるし、本当にステキな時間だったなと思います。ワールドカップを観戦される人にも、勝ち負けとは別に、そういうラグビーの良さがあることも知っていただけたらなと思っています。
Photo by Yuuri Tanimoto
剛世界のラグビーのお祭りなので、みなさんも大いに盛り上がっていただけたらと思います。そのために、我々も全力でサポートさせてもらいます。
礼二ラグビーが好きな人はもちろんですけど、ラグビーにそんな興味ない、ラグビーを知らないという人も誘って、みんなでホームパーティーでもしながら中継を見ていただきたいですね。とにかく盛り上がりましょう。
浅野このワールドカップをきっかけにラグビーのファンになっていただけたらというのが私の一番の願い。“にわか”でもいいので、最初の一歩を踏み出してみませんか。J SPORTSで観戦することで、ラグビーの面白さ、楽しさがより感じられると思うので、ぜひテレビの前で一緒に応援しましょう。
Photo by S.IDA
兄:剛(つよし)と弟:礼二(れいじ)の兄弟漫才コンビ。’01年にM1グランプリ初代チャンピオンに輝いたほか、数々の賞を受賞。2人とも中学、高校時代は楕円のボールを追った元ラガーマン。
’00年12月25日、東京生まれ。女優、タレントとして活躍中。「ラグビーわんだほー!」(J SPORTS)でMCを務める。小学生時代に4年間、ラグビーを経験。ポジションはフッカー。