2026年8月4日(火)更新
中井亜美、2季目はタンゴで新境地
新SPは憧れの「ポル・ウナ・カベサ」
「シニア1季目は怖いもの知らずでワクワクする気持ちだけで過ごしていました。シニア2季目は多少のプレッシャーはありますが、それを乗り越えたい」。ミラノ・コルティナ冬季五輪女子シングル銅メダリストの中井亜美選手(TOKIOインカラミ)は、さる6月26日から28日にかけて、KOSÉ新横浜スケートセンター(神奈川県内)で開催されたアイスショー「ドリーム・オン・アイス(以下、DOI)」初日公演後に、そう語りました。
少女からの脱却
シニア転向1季目で、日本フィギュアスケート史上最年少メダリスト(獲得当時17歳10カ月)となった中井選手。2季目を前に決意を新たにしました。
DOIで、中井選手は自身初となるタンゴの新ショートプログラム(SP)を披露しました。選んだ曲は「ポル・ウナ・カベサ」。
中井選手は赤と黒の衣装でリンクに立ちました。代名詞のトリプルアクセルこそ空中で軸がやや開いてしまったものの、ルッツ+トウループの3回転連続ジャンプなどを見事に成功させました。
演技後の本人の感想です。
「トリプルアクセルは失敗してしまったのですが、他のジャンプはしっかりと踏み切れたのはすごくよかったです。新しい自分を少しでも観客の皆さんにお見せできたんじゃないかなと思っています」
中井選手は昨季、トリプルアクセルとチャーミングな振り付けでファンを魅了しました。勢いそのままに、ミラノの地で銅メダルを胸に飾りました。右人差し指をアゴに当て、首をかしげる仕草も話題となりました。
それから半年、新SPではキリッと引き締まった表情を見せました。あどけない少女からの脱却を目指しているようです。
「目線の配り方だったり、格好いい表情をしてみたり、その中で(時折)ニコッと笑ってみたり……。タンゴの中でもいろんなタンゴがあると思っています。自分なりのよいタンゴになればいいな」
映像の中の浅田真央
実は中井選手、「この曲を小さい頃から使いたいと思っていた」とそうです。というのも、この「ポル・ウナ・カベサ」は、中井選手の憧れの存在である浅田真央さんが2008-09年シーズンのエキシビションで使用した曲だからです。生まれて間もない中井選手は、何年後かに浅田さんの演技を映像で見たのでしょう。
「本当に滑りが綺麗で、音の取り方もすごく上手でした。本当に自分自身、尊敬しているので、(自分の演技も)いいタンゴにできるように頑張りたいです」
DOIは限りなく競技会に近いアイスショーではあるものの、通常の競技会で設置されているリンクを囲むフェンスは取り除かれています。
「本当であればフェンスを使った演出を考えています。フェンスがある時はバーカウンターを意識したような演出になっています。それを試合で表現できればいいなと思います」
中井選手は「振りを付けたばかりで陸上のレッスンはまだできていない」としながらも、新シーズンの抱負を、こう述べました。
「タンゴ調の曲を使った他のフィギュアスケーターの方々の演技を見て、自分の振り付けに取り入れてみるなど、いろんなところから吸収できると思います。そこはまた新シーズンに向けて、しっかりと準備したいです」
シニア2季目のテーマとして「自分らしいタンゴ」を追求する中井選手。どんな仕上がりとなるのか興味津々です。

二宮清純





