STORY
稀代の殺人鬼フジコ。なぜ彼女は殺すのか?
愛と幸せを求め、殺人を犯し続ける悪女の壮絶な一生とは?
11歳でクラスメートを殺害し、生涯で10数人もの人間を殺害した稀代の殺人鬼フジコ(尾野真千子)。
彼女の壮絶な人生に迫るべく、ジャーナリスト高峰美智子(谷村美月)は、拘置所にいるフジコへインタビューを始める。
だが取材のもう一つの狙いは、38年前の未解決事件「中津区一家惨殺事件」の真実を暴きだすことだった。
父、母、妹を目の前で惨殺されたこの凄惨な事件のただ一人の生き残りとなったフジコ。
美智子とのインタビューを重ねるうちに、封印されていたフジコの記憶が紐解かれていく。
血だらけのリビングで幼いフジコの首筋にナイフを突き立てている母の強烈な光景が、あの言葉とともにフラッシュバックで蘇る。
「だってあなた母親似じゃない――」。そう、フジコは、母から虐待を受けていた。母のようになりたくない一心で慎重に生きていくが、11歳のとき犯した殺人から人生が狂いだす。それを機に彼女は自分の邪魔になる者を、夫、友人、知人、そして子供にまで手をかけ排除していく。
幸せを求めては、「バレなきゃ殺したっていい」と、人生をリセットするように殺害を繰り返していく。ただ幸せになりたい、愛されたいがために殺し続けた女フジコの、あまりにも憐れで哀しい壮絶な女の一生が明かされたとき、衝撃の真実が待ち受けていた。