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METROCK 2017 ライブレポート

ロックファンをもうならせる、最強のアイドルグループが登場!

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翌日の21日最終日も朝から快晴で、チリチリと肌を焼くような日差し。WINDMILL FIELDのオープニングは、兵庫県西宮のバンド・キュウソネコカミ。リハーサルから弾けまくる彼ら。白い風車の羽を模した格好で登場したヤマサキセイヤ(Vo./Gt.)は、「お前らだけやで」と、自らジャイアントスイングされている間だけ新曲を流すパフォーマンスで、一気に観客の心を掴んでいた。「MEGA SHAKE IT !」でステージが開幕すると、昨日以上に砂煙が巻い、ステージが霞むほどの盛り上がりを見せる。「みんなの踊れるダンスをします」という宣言からの「ファントムヴァイブレーション」の後は、「KMTR645」でコラボしたレキシの話題に。ヤマサキが「『関ジャム』観ました。レキシが出ていたけど、1mmもキュウソネコカミをイジらなかった」と、恨み節全開で会場の笑いを誘う。その「KMTR645」では、曲中に「イジれや~!池田~!!」と、魂のシャウトで訴えた。「ウィーアーインディーズバンド!!」までの全9曲。ヤマサキは、「メトロック、素晴らしいアーティストしか出ないので、全部観て帰ってください」と呼びかけ、「来年また会いましょう!」と再会を誓い、ステージを終えた。

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正午を過ぎ、最も日差しの強い午後1時に現れたのは、メトロック皆勤賞のKANA-BOONだった。オーディエンスの手拍子の中、「シルエット」でスタートを切ると、「なんでもねだり」からの新曲「Fighter」を披露。「1.2. step to you」からの「フルドライブ」への流れは、砂煙も巻う誰もが納得の盛り上がり。「ないものねだり」から、最後の「バトンロード」まで、息つく暇なく見せ切った。続く、スリーピースガールズバンドのSHISHAMOのステージは、ポップナンバーの「好き好き!」からスタートし、CMソングとしても話題の「明日も」で締めくくられた。

この日のNEW BEAT SQUAREでのオープニングを務めたツーピースバンド・忘れらんねえよに続くのは、andymoriのドラマーだった岡山健二の新バンド・classicus。そして、何気ない日常を歌うwacciと、個性的なアーティストのステージは多くのファンを魅了していた。一方、SEASIDE PARKでは、2人組のラップグループ・MOROHAが太陽の下、渾身のステージを見せ、続く夜の本気ダンスは独自のグルーヴ感でオーディエンスを踊らせていた。

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午後帯のSEASIDE PARKにて、多くの人を集めたのがSuchmosだった。今や様々なフェスに出演し、加速度的にファンを増やしている6人。YONCE(Vo.)が「気持ちいい風が吹いているね」と挨拶。「Pacific」では、その言葉通り、涼しげで暑さを忘れてしまうようなステージを体現。「YMM」、「STAY TUNE」、「INTERLUDE S.G.S.4」と、恍惚の音楽で会場を一体にした彼らは、最後に人気ナンバーの「MINT」を演奏。多くのファンをそのサウンドで酔わせていた。

Suchmosのステージが終わるのとほぼ同時に、WINDMILL FIELDでは、淡いピンクのワンピースに身を包んだCoccoのステージが始まった。「ジュゴンの見える丘」から、「強く儚い者たち」、「Raining」、「焼け野が原」などのメジャーナンバーを交えつつ、全7曲。唯一無二のステージは終了。MCでは、「沖縄の珊瑚が産卵したというニュースを見ました。60年で沖縄の珊瑚は全滅するって言われています。あと、60年長生きして、それを見届けることになるのかなと考えたりします。でも、今日は歌います」と語り、その決意を表明してみせた。

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午後4時を回り、NEW BEAT SQUAREでは、一昨年のメジャーデビュー以来、一直線にひた走ってきたMrs. GREEN APPLEのアップテンポなステージに多くの観客が夢中になった。同会場のラストに登場したのはライブパフォーマンスに定評のあるMY FIRST STORY。「ALONE」から「不可逆リプレイス」まで全6曲を披露し、その実力を見せつけた。SEASIDE PARKでは、LOVE PSYCHEDELICOが大人の魅力たっぷりに聞かせると、実力派スリーピースバンドのWANIMAが締めくくり、SEASIDE PARKでの全公演が終了した。

午後5時50分、WINDMILL FIELDはすでに超満員。トリ前に登場する関ジャニ∞を全員が待ちわびていた。初の野外フェス参加という事実に加え、公演間近のタイミングでの参加発表というサプライズが、どうしようもなく期待感を煽っていた。インスト曲の「High Spirits」から続く、名刺代わりともいえる「ズッコケ男道」、「言ったじゃないか」でいきなりロックファンに演奏力の高さを見せつける7人。会場とのコール&レスポンスで意思疎通を図り、すでに初見の観客をも虜にしていた。バンド曲中心の練られたセットリストに加え、MCやスタイルからも彼らのメトロックにかける想いが伝わってきた。「改めまして、関ジャニ∞です!」と挨拶した村上信五は、「いつもはテレビで馬鹿なことやったり、ふざけてばかりだけど、今日は純粋に音楽を届けにきました」と宣言。横山裕がトランペットを鳴り響かせ、大倉忠義はドラムを叩き鳴らし、安田章大と丸山隆平はソロで魅せた。錦戸亮が「楽しんでますか?でも次は静かな曲やります」と反応を伺いつつ、レキシからの提供曲「侍唄」を披露。「勝手に仕上がれ」では、渋谷すばるが上着を脱ぎ、「関ジャニ∞ってアイドルグループやっています!」と、最後の「LIFE~目の前の向こうへ~」へ。オーディエンスの盛り上がりは最高潮に達し、会場全体を巻き込んでゆく。約40分間、この7人でしか実現できない、最高のステージが幕を閉じた。

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日中の暑さが嘘のように、冷え込んだ午後7時30分過ぎ。メトロック全体の大トリを務めるサカナクションのステージが始まる。青い閃光の中から登場した5人は、いきなりのヒット曲「新宝島」で、会場全員の心を掴みにいく。続く「Aoi」では合唱を促し、「アルクアラウンド」で、テンションを上げつつ、メロディアスな「三日月サンセット」で、しっかりと自分たちの音楽を聞かせることも忘れない。山口一郎(Vo.)の「メトロック!」という叫びに呼応するかのように、風が吹き、バックの風車を回す。「皆さんありがとうございます」と感謝の言葉を述べ、「恥ずかしがらずに一緒に踊ろう!」と、「SORATO」からの「ミュージック」。「みんな、まだまだ踊れる?」と「夜の踊り子」、「アイデンティティ」と続き、「多分、風。」でもうひと盛り上がり。デビュー10周年を迎え、円熟味を増していく彼ら。6.1chサラウンドライブの開催が山口から発表され、「あと7分だけ」と、ラストとなるロック・シンフォニー「目が明く藍色」をオーディエンスと共に歌い切った。

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都市型ロックフェスとして、フェスシーズンの先陣を切ったメトロック。アーティストと観客たちの熱気も冷めやらぬまま、全公演が終了した。 全員が心から楽しみ、音楽に浸った2日間。 誰もが来年への期待を胸に、会場を後にしていた。

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