オリジナルインタビュー第14弾!阪口皓亮選手が登場!
勝負のシーズン!三浦監督直伝のカーブに注目

北海高卒。右投左打。2017年ドラフト3位で横浜DeNAベイスターズ入団。長身から投げ下ろされる150km/h超えのストレートに、キレのあるカーブやカットボールも武器。プロ1年目はファーム公式戦18試合に登板し、3勝9敗。シーズン終了後にはU23野球日本代表に選出。WBSC U23ワールドカップでは、対ドミニカ共和国戦で7回無失点の好投。

2019年は2軍で開幕を迎えたものの5月に1軍入り。プロ初登板初先発となる対阪神戦で150km/hのストレートを放ち、5回無失点の好投。1軍では計3試合に出場。2軍ではチーム最多17試合に出場し、4勝6敗。2020年はファームで12試合に先発し、4勝1敗。防御率2.07をマークし、イースタン・リーグ「勝率第一位投手」のタイトルを獲得しました。

三浦大輔監督から、「今シーズンのローテーション入りに期待がかかる投手」として、京山将弥選手と並んで、名前が上がっていた阪口皓亮選手。今回はそんな阪口選手に、今シーズンの目標や好調の理由などを直撃!

インタビュアーは今回もこの人、ベイスターズOB荒波翔が務めます。
(※本取材は2021年3月10日にリモート取材にて行われました。取材後の2021年4月4日に阪口皓亮選手はプロ初勝利を挙げました。)

Interview Movie

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オフのトレーニングで
筋量が3kgアップ!

荒波翔

お久しぶり!
今日はよろしくお願いします。

阪口皓亮

お願いします!

荒波翔

前回の京山選手と並び、ローテーション入りへの期待が大きい阪口選手。
さっそく色々質問していきたいと思います。
オフから今シーズンに向けて取り組んできたことを教えてください。

阪口皓亮

ウェイトトレーニングを重点的に取り組みました。
成果としては、体脂肪率が3%くらいに下がり、筋量を3㎏くらい上げることができました。

荒波翔

なるほど。
筋量が上がった分、体重も増えているんですか?

阪口皓亮

体重は変わっていないんです。

荒波翔

脂肪を落として筋量を増やしたっていう感じなのかな。

阪口皓亮

そうですね。

荒波翔

1年目と比較すると体重の増え方はどうですか?
プロ入りしてから今シーズンで4年目になりますが。

阪口皓亮

1年目と比較すると、そこからは確かに10㎏弱増えています。

荒波翔

やっぱり!約10kg増の体重を維持して、今は筋量もさらにアップしたという感じなんですね。
ところで、筋トレに取り組むというのは、ピッチャーとしては珍しいと思います。重たい重りなども使ったトレーニングに取り組んだのですか?

阪口皓亮

そうですね。重たい重りも使って、自分に負荷をかけるトレーニングです。

荒波翔

そのトレーニング方法は、キャンプに入ってからも継続していたんですか?

阪口皓亮

キャンプに入ってからは、トレーナーさんと相談して、体をうまく使う感じのウェイトに変えました。

投球の感覚もバッチリ!
実戦での手応え上々

荒波翔

ちょうどキャンプの話になりましたが、今シーズンのキャンプは、誰も経験したことがない無観客でのキャンプでした。どんなことを感じましたか?

阪口皓亮

やっぱり寂しかったですね。何か物足りないというか。
これまでは、ホテルから球場への行き帰りで歩いている時に、よくファンの方から声を掛けていただいていましたが、もちろんそういうのもなくて…。

荒波翔

キツイ練習の時には、ファンの方からの声援で頑張れたりするので、やっぱり無観客というのは、大きな違和感があったと思います。
では、キャンプ中の課題や実戦に入ってみてからの手応えを教えてください。

阪口皓亮

オフの期間は投げるのを少し抑えていたので、大丈夫かな?とも少し思ったのですが、順調に投げることができています。
昨シーズンから取り組んできたことが今シーズンにはきちんと活きていますし、実戦に入ることによって、バッターと間の感覚も取り戻せているので全体的にも順調だと思います。

荒波翔 阪口皓亮

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カーブに重点!
お手本は現役時代の三浦監督

荒波翔

三浦大輔監督には、昨シーズンからファームで色々なアドバイスをもらってきていると思います。今シーズンに入ってからは、どんな話をしていますか?

阪口皓亮

今シーズンに入ってからはカーブに重きを置いているので、その辺りの話が多いですね。
現役時代の三浦監督のスローカーブは、大きな武器のひとつとして有名でしたし、参考にさせていただいています。

荒波翔

阪口選手のカーブも特徴があると思うのですが、これまでとは質や投げ方を変えたということですか?

阪口皓亮

そうですね。ボールの持ち方からはじまり、力の入れ方、リリースのポイントといった諸々を教えていただいて。昨日(3月9日・対日ハム戦)の登板でもしっかり活かすことができました。

荒波翔

三浦監督の投げ方のコツを阪口選手なりにアレンジして取り入れ、感覚を変えたという感じでしょうか。それは期待したいですね!

憧れは?仲良しは?
先輩ピッチャーへの思い

荒波翔

チーム内で慕っているメンバーや、野球以外の場面でも親しくしているメンバーについて教えてください!
後輩はまだそこまで多くないだろうから、親しいとなるとやっぱり先輩が多いのかな?

阪口皓亮

そうですね。
投手として尊敬しているのは三嶋一輝選手です。やっぱり三嶋さんのストレートはすごいと思いますし、走るのも速くてフィジカル面でも憧れます。
同じチームのピッチャー同士という意味ではライバルでもあるんですけど、今は雲の上の存在。速く追いつけるようになりたいと思っています。

荒波翔

そうなんですね。
ちなみに1学年上に京山将弥選手がいますね。
2人は仲の良いイメージがあります。

阪口皓亮

はい。京山さんとは仲良くやってます!
ゲームの話もしますし、いろんな話をしますね。年齢も近いですし、身近にいてコミュニケーションが取れるありがたい存在です。
野球に関する話をすることはあまりないのですが、他愛のない話でいつも盛り上がっています。

荒波翔

現役時代に僕も一緒にチームにいた頃は、京山選手と阪口選手は同学年コンビなのかな?と思っていたくらい仲が良いイメージがありました。さきほど資料を読んでいて「1学年違いだったんだ!」とあらためて思ったほどです(笑)。
今は、ローテーション入りを争う良きライバルでもあると思うのですが、やっぱりお互いを意識していますか?
3月5日のオリックス戦では、京山選手も良いピッチングを見せていました。そういう時には「俺も!」と刺激をもらったり?

阪口皓亮

はい!そうですね。

荒波翔 阪口皓亮

プロ4年目の決意!
ローテーション入りの課題とは

荒波翔

あらためて、ローテーションについて考えを伺っていきたいと思います。
今シーズンは、FAで巨人に移籍する井納翔一選手が抜けるため、ローテーションが一枠空くことになります。

阪口皓亮

今シーズンはプロ4年目になりますし、いつまでもこのままで良いとは思っていません。積極的にローテーション争いに食い込んでいかなければならない立場です。
プロ野球選手になったからにはやっぱり1軍で活躍したいですし、年齢関係なくどんどんアピールしていくことで、レギュラーローテ入りに近づくと思っています。自分らしく野球を楽しんで、レギュラーローテに入れたら良いなと思います。

荒波翔

勝ち残っていくために、技術面で課題となるのはどんなことでしょう?

阪口皓亮

僕の失点パターンとして、フォアボールからランナーを塁に溜めて、長打を出してしまうというのが目立ちます。なので、まずはフォアボールを極力出さないことです。それが打者に対して戦っていくべきところだと思います。
その他にもいろいろあるとは思いますが…でもがむしゃらに、若い力でどんどん押していくピッチングができれば良いなと思います。

荒波翔

僕から見ると、阪口選手のメンタルの強さ、ポーカーフェイスで怖がらずにどんどん投げていくスタイルというのはひとつの武器だと思います。
また、今シーズン力を入れていくと言っていたカーブが活きるような、上の角度からのストレートを持っているのも強みです。まだプロ初勝利を挙げていないのが不思議なくらい。
やっぱり早く初勝利したいですよね?

阪口皓亮

そうですね。もう4年目ですし、実は同級生投手(99年生まれの櫻井周斗選手、中川虎大選手)みんな、まだ誰1人勝てていないんですよね…。
今シーズンからはさらに、社会人野球から同い年の池谷蒼大選手が入ってきます。
より切磋琢磨して、自分を奮い立たせていかなければと思います。

力を抜くポイントを覚えたことが
好調の鍵に

荒波翔

昨シーズンはファームで最高勝率を獲得しました。ファームで良い成績を残すことができたのには、何か理由があるのでしょうか?

阪口皓亮

力の抜きどころを覚えたことが大きいと思います。
1年目、2年目はとにかく全力で投げることしかできませんでした。昨シーズンからは大家友和コーチと話しをして、力の入れどころ、抜きどころをしっかり考えた上で投球するという風に決めて。そこから上手く試合の流れをつくれるようになりましたし、バッターを打ち取れることも多くなりました。

荒波翔

良い意味で余裕ができて、バッターを見ながら投げられるようになったと。

阪口皓亮

そうですね。

荒波翔

1軍のバッターはまた一味違ってくるので、キャッチャーの助けや色々な経験を積んで、さらに頑張っていってほしいなと思います。

阪口皓亮

はい!

荒波翔

僕がチームにいた頃も、大家コーチはピッチング数を少なくしたり、時間を空けて投げたりというやり方でしたが、それは今も?

阪口皓亮

今は時間で区切るやり方はしていないのですが、球数は調整程度という感じです。

荒波翔

じゃあもともと投げ込んでいた時よりは、少なく投げていることの方が多い?

阪口皓亮

そうですね。

荒波翔

ちなみに、最初の話題で出たオフのトレーニング方法も、コーチとの話し合いで決めたのですか?

阪口皓亮

はい。

荒波翔

不安にはならなかったですか?
自分の現役時代の経験だと、バットを振らないでいると、どうしても不安になってしまう気がします。ピッチャーも、人によってはすごく投げ込む選手もいますよね。

阪口皓亮

そうですね。確かに、ブルペンでのピッチングが良いと、次のゲームでも調子が良いんじゃないかと思うこともあります。でも、打者が入ると力の入れ具合の感覚も変わるものですし、ピッチングが良かったから次のゲームが良いという考えはやめました。ピッチングはピッチング、ゲームはゲームという風に考えるようにしています。
ピッチングはあくまでも調整だと思うようにしてから、上手くゲームに入ることもできるようになりましたし、無駄な力みもなくなったので、自分にはとても合っています。

ローテ入りを目標に
勝負のシーズンへ!

荒波翔

プロ入りしてからこの3年間でたくさんの知識や経験を得て、この4年目が1軍入りをかけた勝負の年だと思います。
あらためて今シーズンの目標を教えてください。

阪口皓亮

まずはローテーションに入ることが1番の目標です。
このまま1軍に帯同し続けることが結果にも繋がっていくと思うので、ファームに落ちないことを目標にやっていけたら良いなと思います。

荒波翔

僕としては絶対に落ちないと思います!だからまずは怖がらずにね。
阪口選手には真っ直ぐはもちろん、さきほどの話題にもありましたが、カーブにも期待しています。今、カーブを武器にできるピッチャーってなかなかいないですし、自分を信じて投げていけば必ず初勝利…どころかたくさん勝てると思います。
怪我なく良いアピールができるように頑張ってほしいです。

阪口皓亮

はい。ありがとうございます。

会えないファンのみなさんに
良い知らせを!

荒波翔

最後にファンのみなさんにひとことお願いします。

阪口皓亮

いまだコロナ禍で、感染対策を怠ってはいけない状況が続いています。みんなが球場に入れるわけではないため、非常に寂しく思っています。
僕たちベイスターズはセ・リーグ優勝、そして日本一というのを目標に掲げています。
少しでもみなさんのところに良い知らせが届くよう、僕たちも頑張るのでたくさんの応援をよろしくお願いします!

荒波翔

ファンのみなさんが今年の初勝利、そして大活躍を期待しています。
本当に怪我なく頑張ってほしいと思います!
ありがとうございました。

阪口皓亮

ありがとうございました。

荒波翔 阪口皓亮

桑原選手

次回は、横浜DeNAベイスターズ 桑原選手のインタビューを公開予定です。
是非、お楽しみに!

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