パリ2024パラリンピックボッチャの放送日程
写真:西村尚己/アフロスポーツ
- 目標に向けて赤ボール投げ合う、パラリンピック特有の球技
- 先を読む戦略性と判断力、精密なボールコントロールが勝敗を分ける
- 日本は前回の東京大会で3個のメダルを獲得。今大会も好成績に期待
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比較的重い障がいのある人のために考案された、パラリンピック特有の球技。1984年ニューヨーク大会から正式競技になった。最初に「ジャックボール」と呼ばれる白いボールを投げ、続いて赤青各6個のボールを投げたり転がしたりして、ジャックボールにいかに近づけるかを競う。途中でジャックボールにボールを当てて動かすこともできる。前回の東京大会まで男女の区別がなかった個人戦は、今大会から男女に分かれ、それぞれ障がいの程度などにより4クラス(BC1~4)が実施。ペア2クラス(BC3、BC4)と、3対3の団体戦(BC1/BC2)は男女混合で変わらず、計11のクラスでメダルが争われる。
競技は12.5m×6mの屋内コートで行われる。赤と青に分かれて対戦し、選手たちは決められた枠の中から有効ゾーンに向けてボールを投げる。先攻は赤。最初にジャックボールを投げた後、自分の赤いボールを投げる。続いて青が投球。以降、ジャックボールから遠い側がボールを投げていき、6個ずつの試技を終えた時点で、ジャックボールにもっとも近い色の選手(ペア、チーム)が勝利。負けた側のジャックボールに最も近いボールよりも内側にあるボールはすべて得点になる。6投を1エンドとして、個人とペアは4エンド、団体戦は6エンドを行い、得点の総計で勝敗が決まる。
使用されるボールは柔らかく、転がりにくい。表面の縫い目の違いなどにより転がり方に“個性”があるため、選手たちはそれを見極め、状況に応じてボールを使い分ける。確実にジャックボールに寄せたい場合は、ボールの空気を抜いて転がりにくくすることもある。判断力と決断力、先を読んでボールを配置していく戦略性、狙いを具現化するコントロール技術が求められる奥深い競技だ。
なお、クラスによっては「ランプ」と呼ばれる滑り台のような勾配具を使うことも可能で、ボールを扱うのが困難な選手は、ランプの高さやコースを調整するアシスタントをつけることも認められている。ただしアシスタントはコートを見ることや助言することはできず、戦略を考えるのはあくまで選手でなければならない。
日本は2016年リオデジャネイロ大会の団体戦で銀メダルを獲得し、続く東京大会では個人BC2で杉村英孝が金メダル、ペアBC3で高橋和樹、河本圭亮、田中恵子(各試合に2人出場)が銀メダル、団体戦で杉村、中村拓海、藤井友里子、廣瀨隆喜(各試合に3人出場)が銅メダルを獲得。杉村、廣瀬、初出場の遠藤裕美選手らで臨む今大会も、複数のクラスでメダルが期待される。個人戦が男女に分かれたこともあり、メダル争いを予想するのは難しいが、東京大会で団体戦を連覇し、個人戦でも銀メダルを2個獲得したタイ勢は安定した力を発揮しそうだ。