パリ2024パラリンピック柔道の放送日程
写真:YUTAKA/アフロスポーツ
- 全盲、弱視のクラス分け導入により種目数が増えた一方、階級数は減少
- 両選手が組み合った状態で試合が始まり、すぐに技のかけ合いが繰り広げられる
- 前回東京大会の日本のメダルは男女とも銅1個。今大会は金メダルが目標!
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パラリンピックの柔道は視覚障がい者だけで行われる。正式競技になったのは、男子が1988年ソウル大会から、女子は2004年アテネ大会から。前回の東京大会までは障がいの程度によるクラス分けはなく、男女とも体重別の階級制(男子7、女子6)で行われていたが、今大会はJ1(全盲)とJ2(弱視)にクラス分けされた上で、男女各4階級でメダルが争われる。全盲の選手の出場機会を広げるのが目的で、種目数は東京大会から増える一方で、階級数が減ったため、階級を上げる・下げるかの選択を迫られる選手が多くなると予想される。
試合時間はオリンピック競技と同じ4分間、そのほかのルールもほぼ同じだが、試合の始め方が異なる。まず両選手がお互いに相手の襟と袖をつかみ、組み合った状態で「はじめ」の声がかかり、試合中に両手が離れると「待て」がかかり、組んだ姿勢に戻される。一般の柔道は、自分の得意な形に持ち込むための組み手争いが続き、お互いの手を払い合う展開になることも多いが、パラ競技では試合開始直後から技の掛け合いとしのぎ合いが繰り広げられる。各選手は道着から伝わる動きや息遣いなどから相手の狙いを察知して攻めを封じ、機を見て攻めに転じて技を繰り出す。それが決まらなかったらまた相手の出方をうかがい…と、高い集中力を保って試合を続けなければならない。もちろんスタミナも重要で、消耗戦を勝ち抜く心身のタフさが求められる。ポイントでリードしていても組まずに逃げることができないため、終了間際の一発逆転も起こりえる。逆に開始直後に一本で勝負が決まることもあるので、最初から最後まで目が離せない競技だ。
柔道は日本発祥の競技であり、オリンピックではメダルを量産してきた。パラリンピックでもソウル大会から連続出場し、東京大大会まで全大会でメダルを獲得している。とはいえ東京大会でのメダルは男女とも銅1個だけで、金9個を含む12個のメダルを獲得したオリンピックに比べると物足りなさがあったのも事実。今大会は男女とも金メダル獲得が大きな目標になる。男子は東京大会の男子66kg級銅メダリストで、今大会は73kg級J2に出場する瀬戸勇次郎、女子は同じく東京大会銅メダリストの小川和紗(70kg級J2)、2016年リオデジャネイロ大会で日本女子柔道初のパラリンピックメダリストとなった廣瀬順子(57kg級J 2)に期待がかかる。クラス分け導入と階級数減少により勢力地図に変化がありそうだが、東京大会で金6、銅2個のメダルを獲得したアゼルバイジャン勢、金、銀、銅各2個のウズベキスタン勢は、今大会も各クラス&階級でメダル争いの軸になりそうだ。