障がいの程度に応じて、あらゆる道具を使用したり、伴走者のサポートを受けながら自らの限界に挑戦。それぞれが工夫を凝らしながら「走る」「跳ぶ」「投げる」というシンプルな競技でメダル獲得を目指す。
車いすクラスの佐藤友祈は、金メダルに最も近い存在。2年前の世界選手権「男子400m」で3連覇、「1500m」では連覇を達成。この2種目の世界記録はまだ破られていないため、最高位のメダルを期待せずにはいられない。
北京パラリンピックで2つの金メダルを獲得した伊藤智也もメダル獲得に意欲をみせる。佐藤を脅かす存在になるかも!?
総合力が試される「ユニバーサルリレー」は、必ず男女2人ずつで編成するというル―ルがあり、チームワークという点では、他の国に負けない日本の底力が試される競技になりそう。
海外の選手で気になるのは、男子走幅跳びの義足クラスに出場するドイツのマルクス・レーム。今年6月に、8m62cmの世界新記録をマーク。今大会で、自己記録を更新できるかどうかに注目したい。
マラソンは、気象条件によってかなり変わってくるため、当日の東京の天候が気になるところ。例年通りだと暑さとの闘いになることは間違いない。3つのクラスで争われる中、伴走者と共に走る視覚障がいクラスでは、女子の道下美里がもっとも金メダルに近いだろう。東京の暑さに慣れていない他国の選手を尻目に、地の利を生かしてトップでゴールテープを切ることができるのか。自慢のスピードとスタミナで、ライバルを圧倒してもらいたい。
■陸上 出場日本人選手一覧
▽男子
赤井 大樹(男子/1500m/T20/奈良県/初出場)
生馬 知季(男子/ユニバーサルリレー/T54/和歌山県/初出場)
石田 駆(男子/400m/T46/岐阜県/初出場)
伊藤 智也(男子/100m・400m・1500m/T52/ 三重県/アテネ・北京・ロンドン)
岩田 悠希(男子/1500m/T20/千葉県/初出場)
上与那原 寛和(男子/400m・1500m/T52/沖縄県/北京・ロンドン・リオ)
大島 健吾(男子/ユニバーサルリレー/T64/愛知県/初出場)
大矢 勇気(男子/100m/T52/兵庫県/初出場)
唐澤 剣也(男子/5000m/T11/群馬県/初出場)
白砂 匠庸(男子/やり投げ/F46/広島県/初出場)
鈴木 徹(男子/走り高跳び/T64/山梨県/シドニー・アテネ・北京・ロンドン・リオ)
鈴木 朋樹(男子/マラソン/T54/千葉県/初出場)
佐藤 友祈(男子/400m・1500m/T52/静岡県/リオ)
久保 恒造(男子/5000m/T54/北海道/リオ)
熊谷 豊(男子/マラソン/T12/秋田県/初出場)
小久保 寛太(男子/走り幅跳び/T20/埼玉県/初出場)
小須田 潤太(男子/走り幅跳び/T63/埼玉県/初出場)
十川 裕次(男子/1500m/T20/大分県/初出場)
山﨑 晃裕(男子/やり投/F46/埼玉県/初出場)
山本 篤(男子/走り幅跳び/T63/静岡県/北京・ロンドン・リオ)
樋口 政幸(男子/5000m/T54/新潟県/ロンドン・リオ)
堀越 信司(男子/マラソン/T12/長野県/北京・ロンドン・リオ)
松本 武尊(男子/ユニバーサルリレー/T36/千葉県/初出場)
永田 務(男子/マラソン/T46/新潟県/初出場)
和田 伸也(男子/1500m/T11/大阪府/ロンドン・リオ)
▽女子
喜納 翼(女子/マラソン/T54/沖縄県/初出場)
佐々木 真菜(女子/400m/T13/福島県/初出場)
澤田 優蘭(女子/走り幅跳び/T12/埼玉県/北京)
高桑 早生(女子/走り幅跳び/T64/埼玉県/ロンドン・リオ)
高田 千明(女子/走り幅跳び/T11/東京都/リオ)
高松 佑圭(女子/ユニバーサルリレー、400m/T38/大阪府/リオ)
竹村 明結美(女子/400m/T38/大阪府/初出場)
辻 沙絵(女子/400m/T47/北海道/リオ)
土田 和歌子(女子/マラソン/T54/東京都/シドニー・アテネ・北京・ロンドン・リオ )
兎澤 朋美(女子/走り幅跳び/T63/茨城県/初出場)
外山 愛美(女子/400m/T20/宮崎県/初出場)
中西 麻耶(女子/走り幅跳び/T64/大分県/北京・ロンドン・リオ)
西島 美保子(女子/マラソン/T12/福井県/リオ)
藤井 由美子(女子/マラソン/T12/滋賀県/初出場)
古屋 杏樹(女子/1500m/T20/埼玉県/初出場)
前川 楓(女子/走り幅跳び/T63/三重県/リオ)
蒔田 沙弥香(女子/1500m/T20/愛知県/ロンドン・リオ)
道下 美里(女子/マラソン/T12/山口県/リオ)
村岡 桃佳(女子/100m/T54/埼玉県/初出場)
山本 萌恵子(女子/1500m/T20/愛知県/リオ)