パリ2024パラリンピックテコンドーの放送日程
写真:YUTAKA/アフロスポーツ
- 前回東京大会から正式競技に。男女各5階級で主に上肢障がいの選手が出場
- 胴体のプロテクターに対する「蹴り」だけでポイントを争う
- 変幻自在の蹴りが交錯。一発逆転の大技も繰り出され、目が離せない
※大会期間中の毎日14時頃、最新情報に更新します。
放送情報がありません
※アプリをインストールされてない場合は、ストアに遷移します。
ケーブルテレビのJ:COMがお送りする地域密着のニュース情報番組や交通情報カメラの映像を“LIVE”でお届けする地域情報アプリです。
パラテコンドーは2009年に世界選手権が初めて開催された比較的新しい競技で、パラリンピックでは前回の東京大会から1対1で対戦するキョルギ(組手)が正式競技になった。通常は障がいの程度により、重い方から順にK41からK44まで4つのクラスに分けられるが、パラリンピックではK44クラスに統合され、主に上肢障がいの選手が階級別にメダルを争う。今大会は、男女とも実施階級が東京大会から2階級増えて各5階級に。8角形のコートや選手が身に着ける防具はオリンピック競技のものと同じで、1ラウンド2分間を3ラウンド戦う試合形式、有効な攻撃に対してポイントが与えられ、試合時間内により多くのポイントを取った方が勝ちとなる点も同じ。大きな違いは、胴体のプロテクターへの「蹴り」だけがポイントになることで、頭部への蹴りは、腕に障がいがある選手が頭や顔を守りきれないため禁止されている。手による「突き」は禁止ではないが決まってもポイントにならない。オリンピック競技同様、蹴りの多彩さが特徴であり魅力。空中で起動を変える変幻自在の蹴りが交錯する試合はスピード感にあふれ、迫力も十分だ。
攻撃対象が胴だけなのでポイントを稼いでいくのが簡単ではない上、選手それぞれで障がいの状態が異なり、構え方、身体の使い方も千差万別。個性に応じて攻め方、守り方を変えないと勝利は見えてこない。攻める方は、相手の左右どちらの手に障がいがあり、守りにくい箇所はどこかなどを見極める必要があり、守る側も自分の上肢の状態に応じてガードの仕方を工夫しなければならない。突きの使い方も重要。得点にはならないが、間合いを測ったり、近距離で当てて相手を後退させ隙を作り出したりと、うまく使いこなすことで有利に試合を運べる。選手それぞれがどう試合を組み立てていくかが見ものだ。また、蹴りの回転によって点数が分かれているのも特徴。通常の蹴りは2点、180度回転しての後ろ蹴りは3点、後ろ蹴りから軸足を入れ替える360度の回転蹴りは4点になる。試合終盤、ポイントをリードされた選手が4ポイントの蹴りを決めて一発逆転することもあり、最後まで目が離せない。
東京大会ではブラジル、イランなどが複数のメダルを獲得したが、新しい競技であり、競技人口もまだ多くない。無名の選手が斬新かつ有効な戦い方を編み出して快進撃をするという場合もありえるため、急速に力をつけた若手が勢いに乗って勝ち上がる可能性も。階級が増えたこともあり、混戦模様が予想される今大会。日本からは田中光哉(男子58kg級)、工藤俊介(男子70kg級)が2大会連続出場。東京大会ではそれぞれ男子61㎏級9位、男子75㎏級で7位という成績で、それを上回る順位が目標になる。