みどころ
本作の主人公である包拯は、現在も中華圏では子供からお年寄りまで絶大な人気を誇る人物であり、日本で徳川光圀を「黄門様」と呼ぶように、尊敬をこめて「包青天」「包公」と呼ばれている。まさに中華圏での「水戸黄門」「大岡越前」「遠山の金さん」とも言える存在だ。
民衆からは、「包拯が笑う時は黄河が澄む時だ(めったにない)」「関節(賄賂)到らず、閻魔包公有り」などと言われ、大変人気があったという。また、政府高官になっても庶民時代と同じ生活をしており、群れを作らず、賄賂を断じて取らなかったと言われている。
清代の小説『三侠五義』やTVドラマ『包青天』など、彼を主人公にした作品も多く、その人気ぶりはあの諸葛孔明や関羽にも引けをとらない。
そんな包拯を演じるのは、「三国志 Three Kingdoms」「琅琊榜」でも活躍したビクター・ホァン。
清廉潔白、公正無私な「包青天」を演じるにあたり、彼独自の包拯像を打ち出しているのも大きな見所のひとつだ。
あらすじ
時は北宋。第三代皇帝の真宗が天下を治めていたが、徐々に権臣が幅を利かせ始め、朝廷では宰相の王延齢と軍権を掌握する張徳林の二派が勢力を争っていた。
一方、ある町では奇妙な天象のもと1人の男の子が生まれた。その名は包拯。
生まれながらに色黒だった赤子は、兄夫婦のもとで元気に成長するが、ある時、兄が役人から濡れ衣を着せられ処刑されてしまう。 その事件を機に、役人となり世を正すと誓った包拯は、10年間の苦学の末、科挙を受験するため都を目指す。道中、美しい娘 雨柔と出会ったことで、包拯は都で事件を解決することになり真宗の目に止まる。そして真宗が崩御し仁宗の世となった中、包拯は官吏として難事件に次々と挑み続けることに。だが、それら難事件の裏には、常に王朝に関わる陰謀と思惑が渦巻いていた……。
© 2017 Southern Lead TV & Film. All Rights Reserved. 提供 : アジア・リパブリック10周年
人物紹介
包拯(ほう・じょう)
ビクター・ホァン清廉潔白、公正無私な役人。権力者であろうと公正に情け容赦なく判決を下す。宋王朝全体を巻き込む険悪な闘争の中で、謎めいた事件の真相を解き明かそうと奮闘する。
仁宗(じんそう)
ジャン・チャオ第三代皇帝・真宗の皇子として生まれる。事情があり皇宮の外で育つが、真宗崩御後は第四代皇帝・仁宗として即位。その後、幼なじみの周児と再会し、彼女と結ばれたいと願うが……。
雨柔(うじゅう)
チャン・モン開封府長官の娘。女神のように美しいが、実は粗暴でじゃじゃ馬のような性格。ここぞという場面で、何度も包拯の危機を救う。
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