インタビュー&イベントレポートInterview
韓流まつりトップ > インタビュー&イベントレポート > ソ・イングク インタビュー
- 『王の顔』はどんなドラマですか?
- 『王の顔』はタイトル通り“王の顔”を持って生まれた者と、持って生まれなかった者を描いたドラマです。とても面白いエピソードが展開し、作家さんオリジナルの物語と実際の歴史(フィクションとノンフィクション)を掛け合わせた、本当に面白いフィクション歴史ドラマ(フュージョン時代劇)です。
- ソ・イングクさんが演じられた“光海君”はどんな人物ですか?
- 光海君は、実際に波瀾万丈な人生を過ごした歴史上の人物ですが、今作で僕が演じた光海君は、その波瀾万丈な人生を“観相”という必殺技で乗り越えていくんです。本当に魅力的な人物ですね。
- 光海君を演じてみて、どんなところが面白かったですか?
- 僕は時代劇に挑戦するのは今作が初めてなんですが、俳優さんたちとの演技の呼吸合わせが、現代劇とはまったく違うのが面白かったですね。話し方ももちろん違いますし、時代的背景も服装も違って…。撮影現場を見渡したら、昔の雰囲気が漂っていて不思議な感じがしました。
面白かったのは、相手の役者さんとの呼吸の“間”が現代劇より長いことですね。その“間”を、表情だけで演じるのですが、表情で隠した心理というものが、僕は少しスリラーっぽいなと思ったんですよ。言葉で言っていることと心の中で思っていることが違ったり、“ありとあらゆる思い違い”が本当に面白かったですね。
- 出演を決めた大きな理由は何ですか?
- 光海君というキャラクター自体に魅力を感じました。もちろん大変だろういうことは予想してましたよ。波瀾万丈な人生ですし、あらゆる陰謀や誤解で苦しむことになるだろうと思っていました。でも、光海君がそういったことに対して知恵を絞って乗り越え、成長していくストーリーだったので、僕が光海君の成長過程をどう演じられるか?そういった姿を視聴者の皆さんにぜひ観てもらいたいと、心が弾んだんですよ。これが、このドラマに出演しようと決めた決定的な理由ですね。
- 撮影前にどんな準備をしましたか?
- まず時代劇の口調が現代劇の口調とは異なるので、別の作品などを見て“あ~こんな口調なんだな”と勉強しましたね。それから、馬に乗らなければいけなかったので…。僕は馬に乗ったことが一度もなかったんです。ですので、乗馬の練習もしましたね。
それと、宮殿内で繰り広げられるアクションを上手くこなせるよう、アクションスクールにも通ったりと、たくさん準備しました。
- 父親である宣祖(ソンジョ)役のイ・ソンジェさんとは、ドラマ『マイ・ラブリー・ブラザーズ』でも共演しましたが、再共演されていかがでしたか?
- 『マイ・ラブリー・ブラザーズ』の撮影で初めてお会いしたんですが、その時は本当に気難しくて、怖い人だなと感じていたんです。でも今は、親しい兄のようであり、つらい時は助けを求めてしまうような父親、友達のような存在ですね。
イ・ソンジェさんは後輩たちを本当に可愛がってくださるんです。僕のことも可愛がってくださるのですが、役柄上では、宣祖と光海君は対立する間柄で、いい関係になることはないんですよ。いつもぶつかり合って、光海君が怒る時もあれば、光海君の発言によって宣祖が怒る時もあるんです。
でも、撮影が終わると僕の方に来て、ほっぺにチューしてくださったり(笑)、一緒に踊ったりと本当に楽しく撮影してましたね。それが演じることに影響を及ぼすのではないかと、周りの方々に心配されたんですが、むしろ撮影モードに切り替える集中力を学びましたね。ソンジェさんは本当にお芝居が上手なので…。ふざけ合ったとしても、短時間で集中できるようになりました。
- イングクさんが視聴者の方に必ず観て欲しいという名場面は?
- 今作は光海君の成長ストーリーで、波瀾万丈の人生を描いているんですが、その中で僕が本当につらい思いをしながら、撮影したシーンがいくつかあるんです。
一つは、爽快なアクションシーンですね。
そして一番つらくて記憶に残っているシーンは、僕が馬小屋を掃除する場面です。その時は真冬だったんですが、全身水浸しになり、本当に大変な思いをしながら撮影したんです。忘れたくても忘れられない…僕なりに一番大変だったシーンですね。
- “観相”が大きなテーマとなっていますが、ご本人は“観相”についてどう思っていますか?
- 100%信じているわけではありませんが…、自分にとって良い内容は聞き入れたいですね(笑)。王の役を演じるので、実はこの役を演じても大丈夫なのか見てもらったんですよ。そうしたらありがたいことに“良い眉毛を持っている”と言われました。眉毛に王らしい威厳やカリスマがあると言われたので嬉しかったです。
- 人を見て、この人は“いい人だ”“悪い人だ”と判断する基準はありますか?
- 僕は、そういうことに鈍感なタイプなんですよ。でも、相手が自分に好感を持っているか、悪意を持っているかは、その人の言動や表情を見たら分かるじゃないですか。僕も人間なので、僕に好感を持ってくれていたらいい人に見えますし、そうじゃなかったら悪い人に見えてしまいますね。
- オーディション番組で優勝して、歌手、そして俳優へと飛躍されてきましたが、その原動力は何だと思いますか?
- 僕はどんなことでも、まずは楽しもうと考える性格なんです。つらい時も多いですが、時間が経って友達とその時の話をすると、良い思い出として話せる場合もあるじゃないですか。 もちろん、その時は本当につらいのですが、何日か後に“あの時本当にキツかったよね”“でも、楽しくなかった?”って話せることが嬉しくて好きなんです。つらいことを耐えながら経験することによって成長するということが、僕の原動力になっているんだと思います。
- 最後にこれからドラマを観る日本の視聴者にメッセージをお願いします。
- まもなく、『王の顔』が日本でも放送されると聞いています。たくさんの俳優さんやスタッフの皆さんと苦労しながら撮影した部分は特に面白いと思いますし、力強いストーリー展開に引き込まれると思います。楽しんでご覧ください。
そして、僕が演じた光海君をよろしくお願いします。たくさん応援してくださいね。