2026年2月16日(月)更新
りくりゅう、団体戦銀に貢献
渾身の演技で日本チーム牽引
ミラノ・コルティナ五輪フィギュアスケート団体戦が、2月6日から8日(日本時間9日)にかけてミラノ・アイススケートアリーナで行なわれ、日本チームは銀メダルを獲得しました。2大会連続の表彰台の原動力となったのがペアの“りくりゅう”こと三浦璃来/木原龍一組(木下グループ)でした。
SP、フリーで10点
フィギュアスケート団体戦は2014年ソチ大会から始まりました。木原選手は高橋成美さんとのペアで五輪初出場を果たしました。その4年後の2018年平昌大会では須崎海羽さんとペアを組みました。結果はソチも平昌もSPで8位、フリーでは5位でした。
木原選手と三浦選手がペアを組むようになったのは平昌大会後の2019年からです。互いに前パートナーとペアを解消し、新しいパートナーを探していました。
先に声をかけたのは9歳年下の三浦選手。同年7月のトライアウトで相性の良さを確認した2人は、本格的にペアを組むようになりました。「りくりゅう」の愛称は、言うまでもなく「りく」と「りゅういち」に由来します。
「りくりゅう」は30センチの身長差(木原選手が175センチ、三浦選手が145センチ)に加え、9歳の年齢差(木原選手が33歳、三浦選手が24歳)があります。身長も年齢も違う2人が助け合い、支え合う姿勢に観る者は心を奪われるのです。
2022年北京大会団体戦での「りくりゅう」の順位はSPが4位、フリーが2位で日本チームの銀メダルに貢献しました。
印象に残っているのはフリーです。序盤に華麗なリフト技を披露すると、日本の選手はもちろん、他国の選手からも拍手が送られました。スロー3回転ルッツを成功させると、三浦選手が笑みを浮かべました。続くスロー3回転ループも成功。ほぼノーミスの演技で9ポイントを獲得しました。
感動のフィニッシュ
それから4年。「りくりゅう」はさらにパワーアップして五輪の舞台に戻ってきました。
ミラノでのSPは、ふたりとも赤と黒、イタリア風に言えば「ロッソ&ネロ」の衣装で昨シーズンから継続中の「Paint it Black」を演じました。
冒頭のトリプルツイストリフトは高さがありました。3回転トーループ、グループ5アクセルラッソーリフトも安定感抜群。スロー3回転ルッツの着氷もぴたりと決めました。
スコアは自己ベストを更新する82.84点。北京では7ポイントでしたが、ミラノでは最高得点となる10ポイントを日本チームにもたらせました。
2日後のフリー。三浦選手はピンクとグレーにラメ入り、木原選手は黒とグレーの衣装で映画「グラディエーター」を演じました。
2人はトリプルツイストリフトを成功させてから、波に乗りました。3回転トーループ+ダブルアクセル(2回転半)+ダブルアクセル(同)のシークエンスジャンプは、タイミングを揃える余裕がありました。スピード感あふれるリフト技から、スロー3回転ルッツを流れるように決めました。
演技後半のサイドバイサイドの3回転サルコー、スロー3回転ループを成功させ、木原選手が三浦選手をバーベルのように頭上に持ち上げてフィニッシュ。アリーナは大歓声に包まれました。SPに続いて得点は10ポイント。
スコアは自己ベストとなる155.55点(世界歴代3位)。キスアンドクライで、三浦選手は悲鳴にも似た声を上げ、後ろに倒れそうになりました。それだけ渾身の演技だったということでしょう。2人には、まだ個人戦での金メダル獲得という大仕事が残っています。

二宮清純





