特集 鉄道番組

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2022年12月22日

鉄道番組をもっと楽しむために、お笑いトリオ・ななめ45°岡安章介さんと、ホリプロのマネージャー・南田裕介さんのお2人に、鉄道との出会い、鉄道の魅力、そして鉄道番組の楽しみ方、番組収録の裏話などを伺います。

鉄道との出会い

「鉄道発見伝 ~鉄兄ちゃん藤田大介アナが行く!~」(日テレプラス)、「鉄オタ選手権」(NHK)など鉄道番組への出演も多く、鉄道好きなら知らない人はいない岡安さん、南田さんですが、まず初めに、お2人が初めて鉄道に興味を持たれたキッカケと、それはいつ頃だったかを教えて頂けますか?
岡安
僕は父が鉄道好きで、その影響で幼稚園の頃から鉄道に興味がありまして。さらに住んでいた場所が上野の隣の尾久駅のあたりで、そこに住んでいたのも鉄道好きになるかなり大きなきっかけになったかなと思います。
ウィキペディアによると、岡安さんのご趣味はDJ、乗り鉄、撮り鉄。特技は長距離・高崎線の駅名全部を7秒以内に言えること、とあります。ウィキの記事、当たっています?
岡安
はい(笑)。高崎線と宇都宮線が家の目の前を走っていたので、その路線の駅名は小さい頃から言えたんですが、そこから鍛えて(笑)7秒以内に言えるようになった、と。
では元祖・鉄道マニアの南田さんはいかがですか。初めて鉄道に興味を持たれたきっかけは…。
南田
物心ついた時から、線路のそばに住んでいたんですね、これが大きかったと思います。奈良県の近鉄京都線の平城という駅の近くに家があったものですから、散歩がてらよく電車を見に行っていたらしいです、記憶にはないんですけど…。そのあたりでインプリンティングされつつですね(笑)。でも昔は、男の子なら必ず通る道だったんですね、鉄道とスーパーマリオは。で、私はそれを卒業しなかったというのが正しいのかな(笑)。どんどん突き詰めていけば面白いですし。
卒業しなかった!(笑)
南田
私の場合、奈良に住んでいながら東京と福岡に親戚がいるという、鉄道好きとしてはとても恵まれた環境にあったものですから、新幹線に乗る機会もありましたし、図鑑でしか見たことのない特急とかを実際に自分の目で見ることが出来たりとか――ブルートレインとかもそうですね。あとは父親が新聞記者だったので、子供の頃からカメラが身近にあって、フィルムとかも期限切れのものを会社から沢山もらってきてもらって撮影していまして。なので私が最初に撮影した写真はモノクロなんです、新聞社のフィルムなので(笑)。そんな環境で、岡安さんと同様に両親から受けた影響が鉄道好きになるきっかけだったのかなと思います。

お2人は何鉄?

今や鉄道好きは「乗り鉄」「撮り鉄」など細分化されるほど人気ですが、お2人はあえていうと何鉄? ウィキペディアによると、岡安さんは乗り鉄、撮り鉄とのことですが。
岡安
そうですね。でも最近は「乗り」が多くて、「乗り」をやってると「撮り」がおろそかになってしまって。なのでここ最近の岡安は「乗り鉄」ですね。
なるほど。最近乗られて印象に残っている鉄道ってありますか?
岡安
最近だと福島県の只見線ですね。全線開通されたということで乗りに行ってきました(2011年の豪雨災害で線路が寸断され、福島県内の一部区間が不通となっていたJR只見線が、10月1日、11年ぶりに全線での運転を再開)。ちょうど紅葉の少し前だったんですけど、山の上の方は色づき始めていて、すごく景色がきれいで。全線開通して本当に良かったなと思いました。鉄道が不通だった区間の代行バスも卒業されるので、それもちょっと乗っておきたいなと。番組収録などとは関係のない、まったくのプライベートで行かせて頂きました。
南田さんは、あえていうとナニ鉄でしょう?
南田
そりゃまあ、乗り鉄、撮り鉄、あとはいろいろ…。あと私は「国鉄鉄」ですね(笑)。今なくなろうとしているもの、いわゆる「葬式鉄」とも呼ばれるんですけど、なくなるものに対しての憧れというんでしょうか、そういう気持ちがあります。

鉄道番組の“楽しさ&魅力”

そんなお2人がこよなく愛する鉄道を、テレビ番組として見せる「鉄道番組」。この「鉄道番組」の“楽しさ&魅力”はどんなところでしょう?
岡安
鉄道番組って鉄道好きならではの目線でズームアップしてくれる番組が多くて、自分の目で旅をしている感覚に没入出来るというか。ただ車両を撮影しているのではなくて、まるで南田さんの目が(笑)そのまま撮影してくれているような番組が増えてきていますし。マニアック目線の番組が見られるってことが魅力だと思いますね。
なるほど。最近ご覧になられて印象に残っている鉄道番組はありますか?
岡安
南田さんが出演されている「鉄道発見伝 ~鉄兄ちゃん藤田大介アナが行く!~」(日テレプラス)で、西九州新幹線が開業することによって見られなくなる、なくなっていく鉄道風景を巡るという回ですね。その番組の中で、ホームの床にある特急とかの乗車案内表示を、何号車とか書いてあるあの表示を、ひとつひとつ「あ、これもうちょっとでなくなっちゃう!」とかやってて。これは素晴らしいな!と感激しました(笑)。こういうところを、逃がさず取りこぼしなくやられてるところがいいですよね。だから僕も普通に乗り鉄している時に、ついついホームの床になんかそういうのないかな、とチラチラ見るようになっちゃって(笑)。あれはほんとに着眼点が素晴らしいし、たしかに特急が卒業したらなくなっちゃうマークですし。で、そんな中、さらに昔の寝台列車の乗り口表示が残っているのを発見されて。いやあ、やっぱり鉄神様は案内してくれるんだなぁと(笑)。鉄神様が「南田さん、こっちだよ」と呼んだんじゃないかと(笑)。あれはちょっと僕は感動しました、ああいうシーンが見られるのは。素晴らしかったですね。
南田
私の場合、鉄道番組の魅力は、まず鉄道をカッコ良く撮ってくれているところですね。私のようなアマチュアのカメラマンではなかなか撮れないような、プロのカメラマンによる撮影で、超望遠からだんだん引っ張ってきて…みたいな映像だとか、ドローンを飛ばしての撮影とか、鉄道をカッコ良く撮って頂いているというのが1つ。あとは乗客の皆さんとのふれあいとか、あるいは生活になじんでいる感じとか、鉄道というものがきちんと役割を果たしているってことを証明してくださっているところがいいなと思います。それに加えて、色々な切り口で、たとえば数字でみたり、クイズしてみたり、番組の数だけ鉄道の楽しみ方があるという――まあそれ以上に楽しみ方はあるんですが――いろんな楽しみ方があるということを視聴者に提案している、そういうところが鉄道番組の魅力というか、「ありがとうございます」という感じです。
ありがとうございます、なんですね、もはや(笑)。
岡安
また「鉄道発見伝」の話になっちゃうんですけど、こないだオープニングの番組タイトルが出る、ほんの短い時間の背景に、サンライズ瀬戸出雲が回送で入ってくるシーンがあったんですよ。「え!わざわざ待ってこれ撮ったの!」と驚きました(笑)。その情熱が素晴らしいです。なぜそれを待って撮って、しかもオープニングのすごく尺の短いところに入れ込むのかと(笑)。あれは僕、感動しました、あのこだわりに(笑)。鉄道番組を作る方たちの、こうした“こだわり”が好きですね、情熱があって。
出演されている南田さんから見た「鉄道発見伝」の魅力はどんなところでしょう。
南田
まず番組テーマが魅力ですよね。“今しか出会えない鉄道風景に会いに行く”というテーマが。何カ月後にはなくなってしまう、もしくは新しいものが出来るとかで見られなくなる風景をテーマに見に行ったり、あるいは災害から立ち上がったところに行ったりするんですが、それがどこもドラマチックで。そこに鉄道があるということは、それを動かしている人がいて、それを使っている人がいて…みたいなところを目の当たりにするところが「鉄道発見伝」の特徴かなぁと思うんですよね。鉄道車両はもちろんですけど、それを動かしている人たちにフォーカスする作りがいいですよね。鉄道会社の方たちもテロップ入りで我々と同じ旅人としてご紹介するみたいな、鉄道会社の方たちも主人公ですよという感じで。
なるほど。では、そんな南田さんが選ぶ「鉄道発見伝」の“神回”は?
南田
貨物列車の回ですね。私、貨物列車が大好きなんですよ。
岡安
広島編ですね(笑)。
南田
はい。貨物列車が満載の60分。
岡安
なかなかないですからね、貨物列車1時間(笑)。
南田
旅番組で乗れないヤツをフォーカスするって、本来であればおかしいんですよ、どうかしてますよね(笑)。でもJR貨物さんにご協力頂いて、貨物列車に添乗させて頂くという夢も叶いましたし、貨物を運行している方たちの熱い思いを目の当たりにしたり。あの回は感動でしたね。まあ、かなり個人的な神回ですけど。「それじゃねえだろ!」という方もいっぱいいらっしゃるとは思いますが(笑)。
岡安さんは「鉄オタ選手権」(NHK)にも出演されていますよね。
岡安
そうですね、収録では普通なら入れない場所に行かせてもらったりしてます。新木場にある、東京メトロの研修場にダーリンハニーの吉川さんと一緒に中に入らせてもらって、切符販売機の裏側に入らせてもらったりとか、ホームの業務とかやらせて頂いたり。小さい頃、鉄道員になりたいという時期もあったので、その夢が少し叶ったので、昔の岡安に「おーい岡安! 一瞬、東京メトロの社員になれたぞ!」と伝えたいくらい(笑)、めちゃめちゃ嬉しかったですね。
そのほか、岡安さん、南田さんが出演されている番組といえば…。
岡安
「笑神様は突然に・・・」(地デジ 日本テレビ系)とかですかね。この番組では、いろんなとこ行かせて頂いて。
南田
そうなんですよ、あの番組はゴールデン帯なんで注目度が凄くて。最初は特番で何度かやってたんですが、「この番組がレギュラーになります」と聞いた時は「嘘だろ」と(笑)。僕らは何回も旅に行けるし、楽しいんですけど。
岡安
そうそう(笑)。
南田
岡安さん含め、中川家礼二さん、ダーリンハニー吉川さん、宮川大輔さんとの鉄道旅なんですが、この錚々たるプロフェッショナルのお笑いコントを、1メートル以内で見られるというのは、ただの会社員である私にとって非常にすごい体験で(笑)。
岡安
そうですね、1メートル以内でどんずべってへこんでる芸人を、南田さん、目の当たりにしてますもんね(笑)。
南田
岡安さんの手の震えとかね(笑)。
やはり震えるんですか、どんずべると(笑)。
岡安
(笑)。そういう状況に陥ると、もう鉄道を楽しむ余裕なんてなくなって。レアな鉄道や豪華列車の旅も全然楽しめなくって。「豪華列車の中で、このネタやっていいのかな?」とか考えちゃって。で、オンエア見たらカットされてましたね、僕のそのシーンは(笑)。
南田
あと、「笑神様は突然に・・・」にはゲストの方がお見えになるんですが、宮川大輔さんと特に鉄道がお好きじゃないゲストの方が、僕らの奇行?(笑)に突っ込んでくださるので、あ、僕らの行動って奇行なんだ!と気づかせてくれる、というか(笑)。あとは、特に鉄道好きでなかったゲストの方も、鉄道を楽しんでくださるようになっていく姿を拝見すると嬉しくなりますね。それに鉄道オタクは、というか元々オタクは市民権がなかったようなもので(笑)、人に言えない趣味だったんですけど、ゴールデン帯のこの番組とかで鉄道を取り上げてくださることにより、これまで鉄道への想いを内に秘めてらした方もオープンに出来るようになった、そのきっかけになった番組じゃないかな、と思います。
岡安
ゴールデンで放送することで、ご家族で鉄道を楽しめるようになったのも「笑神様」からじゃないかなと思います。オモシロもあり、おー!っと驚きの列車の登場もありで、あれは画期的な番組だったなと思いますね。
「友近・礼二の妄想トレイン」(BS日テレ)には南田さんがご出演されてますよね。
南田
はい。旅をしない旅番組(笑)。この企画を考えた方は凄いですね(笑)。妄想で食事したり、お酒飲んだりするんですが、これが不思議なもんで収録が終わる頃には本当に旅をしたという感覚になって。これは友近さんも礼二さんもおっしゃるんですけど、別番組でたとえば箱根ロケとか行った時に「ここ初めてですか?」と聞かれて「いえ2回目です」と答えて、「前いつこられたんですか?」と聞かれて。いつだったかな?と考えて、あ、あれ妄想トレインだったから行ってないわ、って(笑)。それぐらい没入するんです(笑)。
岡安
すごいですね(笑)。半端ないバーチャル感(笑)。
南田
あとは、ロケだととっ散らかってしまう場合もあるんですけど、スタジオで完結しているぶん、しっかりとタレントさんの魅力も鉄道会社の魅力も伝わるように出来て、素晴らしいなと思います。友近さんと礼二さんの旅コントが目の前で見られるのも素晴らしい(笑)。毎回、鉄道好きゲストと旅好きゲストが1人づつ登場されるんですけど、若村麻由美さんとかと一緒に鉄道に乗って…とか、妄想でも嬉しいです(笑)。
あと鉄道を取り上げた番組として、触れておかなければならないのが「タモリ俱楽部」(地デジ テレビ朝日系)ですよね。
岡安
はい。僕ら「ななめ45°」が鉄道のネタをしっかり認めてもらったというか、鉄道ネタをフィーチャーしてくれたのは「タモリ俱楽部」さんが初めてでした。で、それをきっかけに鉄道が好きな芸人がいるチームと覚えてもらったというか。ぶっちゃけ僕はここ最近「タモリ俱楽部」に出てないんですけど、だけど会う人に「あ、タモリ俱楽部に出てますよね」と言われるんですよね(笑)。インパクトが大だったみたいで。僕らの路線を決めてくれた番組じゃないかなと思います。
岡安さんは“タモリ電車クラブ”の会員番号、何番でしたっけ?
岡安
僕は会員番号10番です。当時は何の番号かよくわかっていなかったんですけど、「ああ10番、いい番号だな」くらいに思っていたんですけど、どんどん番号が増えてきて今や結構若い番号になっちゃって、なんか申し訳なくなっちゃって(笑)。
南田さんの会員番号は…。
南田
僕は会員番号4番です。メディアが、鉄道プラス鉄オタを取り上げたのは「タモリ俱楽部」が一番早かったですよね。鉄道だけじゃなく、鉄オタをピックアップしてっていう。これで鉄オタの認知度が上がったというか(笑)。あと「タモリ俱楽部」は実際にロケに行って乗せてもらうとか工事現場入るとかのベクトルとは別に、スタジオで鉄道ネタの企画をやるという2方向のベクトルがあって。たとえばグーグルマップを使って――「グー鉄」って言うんですけど――グーグルマップで鉄道を見に行く企画とか、ダーリンハニー吉川さんが考案したジェスチャーゲームで「鉄チャーゲーム」とか、鉄道というテーマでの遊び方の提案してきた功績がすごくあると思います。
南田さんは「タモリ俱楽部」に鉄道企画をプレゼンされたりもしているとか。
南田
はいはい、ちょこちょこ企画書を書いて持ち込むんですが、これが何回かに1回通るんで、企画し甲斐がありますね(笑)。
たとえばどんな企画が実現しました?
南田
印象に残っているのは「埼京線ダービー」ですね。もう15年くらい前ですけど。次に何が来るか当てるっていう、ただそれだけのゲームなんですが(笑)。コースは恵比寿付近の線路で、発走は9馬、じゃなくて9車。埼京線、山手線、湘南新宿ライン、成田エクスプレスとか貨物列車とか。これが意外と盛り上がって(笑)。普段、次に何が来るかって僕ら楽しみにするんですね、ホームにいる時とか線路脇を歩く時とかに。それをゲームにしたら楽しいだろうと思い企画書書いたんですけど、それが通って実際にやってみたら盛り上がって。僕のキャリアの中で初めて通った鉄道企画でした。
「埼京線ダービー」が盛り上がった要因は…。
南田
1レース目で中穴が来たことですね(笑)。15倍のオッズをつけていた中穴の成田エクスプレスが来て盛り上がって(笑)。
放送作家さんには思いつかない企画ですね(笑)。
南田
きっと作家さんは「これ、何が面白いの?」という感じだったかもですが(笑)。
「タモリ俱楽部」に限らず、これまで鉄道企画の番組で共演された方の中で、南田さんをもってしても「こいつ、すごいな」って人はいますか?
南田
最近で言うと、伊藤壮吾くんですね。
岡安
おー、そうですね、すごいですよね、彼。
南田
彼、乗った電車すべてメモしているんですよ。これはなかなか出来ないことで。まあ普通は、やろうと思わないっていうか(笑)。それをイケメンがやってるところがすごい。伊藤壮吾くんは今「鉄道ダイヤ情報」で連載しているんですけど、この雑誌って専門誌中の専門誌で、そこに連載していることがもちろんすごいんですけど、彼が連載することにより購買層がF1、F2層も増えたとか聞くと、ほんとにすごいなぁと感心しちゃいます。恐れ入りました、という感じです(笑)。
南田さん岡安さんの強力なライバル登場ですね(笑)。

鉄道番組あるある

さて、鉄道番組の収録でご苦労されることやウラ話、“鉄道番組あるある”など、お話頂ける範囲で結構ですので聞かせて頂けますか。
岡安
最近気づいたんですけど、鉄道好きな方がしっかりスタッフに入っている番組と、そうじゃない番組の台本が全く違ってて(笑)。先日、普通の番組で只見線にロケに行ったんですが、ロケのスケジュールに只見線の時刻表が全く反映されてないんですよ。え!と思って、スタッフさんに聞いたら「あ、列車は来たら撮ろうかなと思って」と、すごく曖昧なスケジュールでやってて。いやいや、只見線撮るなら本数少ないからちゃんと調べてやった方がいいですよって、僕が時刻表出して、この駅に何時に来ますよと全部スタッフさんに教えてロケが変更になって。だから「鉄道番組あるある」としては、鉄道ダイヤとロケスケジュールが完璧にリンクしてるってことがありますよね。
なるほど、鉄道ダイヤありきなんですね。
岡安
ええ。だから鉄道番組のロケは時刻がしっかりしてますよね、9時22分に撮影スタートとか、10分後に車両が来るから…とか。
南田
「鉄道番組あるある」は、ほかにも秋のロケはすぐ陽が落ちるので朝が早い、というのもあります(笑)。山の方に行くと、秋は16時でも暗くなるんですよ、なので逆算すると朝7時くらいから撮影しないと間に合わない。暗いと車両の走る姿見えないですから。なので秋のロケは朝早いんです(笑)。
冬はさらに早そうですね(笑)。
南田
あと個人的な「鉄道番組あるある」は、ロケ終了後、飛行機に乗るまでの時間に自由時間をもらって、めいめいに乗り鉄に行くとかですかね(笑)。「もしあれだったら、いいッスよ、行って」と乗り鉄に行く自由時間をもらえるという(笑)。「ちょっと熊本電鉄乗ってきたいんで、もう1回北熊本行ってもらっていいですか」と、ロケバスを回してもらったこともあります(笑)。
岡安
ああ! ありましたね! 青ガエル見に行きたいとか言って(笑)。
南田
このあいだも名古屋でロケ終了後に夜、会食があったんですけど、会食終わったあとに「ちょっと乗り鉄行こう」って岡安さん誘って、西枇杷島という名古屋の近くにあるすごくマニアックな駅に行ったりとか、鉄道が見えるカフェがあるからそこ行こうとか、食事のあと21時から23時くらいの間に活動するっていう(笑)。だからまあ、ロケ後も楽しいってことですね(笑)。
岡安
ですよね、沿線でロケしてますから、すぐ行けますもんね(笑)。
南田
そういえば、ディレクターさんから「カットをかけるタイミングが分からない…」と言われたことがあります(笑)。ずーっと語ってて、ずーっとやっていられるんで、ずーっと終わんなくて。「えーと、もう大丈夫です、OKです」って(笑)。カットのポイントが分かんなくてごめんなさい!って言われて。
岡安
「カット」じゃなくて「もういいですか?終わりました?」みたいな(笑)。「南田さんあるある」ですね(笑)。

こんな鉄道番組が見たい!

では最後に「こんな鉄道番組が見たい!」などありましたら教えてください。
南田
僕はですね、昔、「白線流し」というドラマがあったんですが、その最終話は松本駅が舞台になっていて、それぞれが電車に乗って旅立っていくシーンがあったんですけど、そういう鉄道プラス青春の作品を見てみたいですね。ドキュメントとかドラマとかで、鉄道と青春を掛け合わせたものが見たいです。時間どおり正しく列車は動いているので、別れは時間通りにやってくる、みたいな。まだまだみんなと居たいと思っていても、容赦なく時間どおり列車はやってきて、仲間を旅立たせる、その諸行無常な感じを見られたらいいなと思います。アニメでもいいかもしれないですね。それで感動してくれた人が、後日聖地巡りに来てくれたらいいですよね。僕も「白線流し」を見て松本駅に行きたくなりましたし。そんな風に観光資源になって、最終的に鉄道にうるおいとして循環することもあると思うので、ぜひ鉄道×青春を!(笑)
岡安
僕は、鉄道と車とかが並走するシーンが映画とかでたまにあるじゃないですか、あのシーンが好きで。そういうスポットを全国で沢山見つけて、それを紹介する「並走鉄」番組が見たいです(笑)。「並走鉄」専門チャンネルでもいい(笑)。
これ記事にしたら、どこかにパクられて番組になっちゃうかもしれないですね(笑)。
岡安
ふふふっ、どうします、鉄道×青春番組、とられちゃったら(笑)。
南田
どうぞどうぞ、全然見ますよ、僕(笑)。今NHKでやっている「沁みる夜汽車」って番組があるじゃないですか、ドラマとドキュメントで構成されている、心が温まるいい話の。あれの青春バージョンとかいいですよね。あれはNHKでないと作れない気がしますが、なんならジェイコムさんが制作してくださってもいいかと思います(笑)。

プロフィール

岡安章介

お笑いトリオ、ななめ45°メンバー。車掌・駅員のものまねが持ちネタ。「鉄オタ選手権」(NHK)をはじめ数々の鉄道関連番組に出演中。

南田裕介

株式会社ホリプロのマネージャー。
筋金入りの鉄道ファンとして知られ、ホリプロ社員でありながらテレビやラジオ、鉄道関連イベントに多数出演している。

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