いまの趣味はロングライド
――2024年は『声優50周年』ということもあり、お忙しくされていたとは思いますが、普段休日にはどんなことをしてリフレッシュしているんですか?
井上:体を動かすのが好きで、とくにいまは自転車のロングライドですね。2024年は、5月に佐渡島を一周する「佐渡ロングライド210」、6月に富士山の5合目まで登る「Mt.富士ヒルクライム」、9月には東日本大震災の復興支援を目的とした「ツール・ド・東北」と、3つの大会に出場させていただきました。
どれも競技として競い合うようなものではないけど、ファンライドとして楽しみながらやっています。
――私はマラソンとか苦手なタイプなので、「きつそう…!」とか思っちゃうんですけど……!
井上:いやいや、僕だってきついですよ(笑)。自分でも「何やってるんだろう」と思ったりもしますけど、それでも走り終わってみると達成感とか、そこでしか味わえない感動があるので、走ってしまうんですよね。
元々は、伊藤健太郎くん、野島裕史くん、勝杏里くんなど声援団で一緒に活動をしている男性声優陣に教わりながら乗り始めて。彼らのほうが20以上も年下なんですけど、「頑張って!」とか言われながら乗っています。
最近では檜山修之くんも乗り始めて、これで声援団の男性声優はみんな自転車を始めましたね。
――声援団、とってもいいチームですね。
井上:僕としては、年齢を越えてこうやってコミュニケーションができるのが嬉しいなと思っていますね。
あ、そうそう。一昨年……だったかな?
自転車に乗っていたらある大会でたまたま影山ヒロノブさんと一緒になることがあって、彼とは30年前にご一緒に仕事をしたきりだったんですが、自転車をきっかけに再会しまして。
30年前には仕事のお付き合いだったのが、時を経て、いまは「一緒に荒川の大会に出ましょうか」とかそんな仲になっているので、不思議なご縁だなと思いますね。
――自転車を通じてご縁が繋がっていく、とても素敵なことだなと思います。『風まかせ』(井上さんの著書)の中では、収録のあとによく飲みに行かれるお話もありましたが、最近も行かれることが多いんですか?
井上:以前はよく飲みに行ってましたけどね、コロナ禍以降、そういう機会もだいぶ少なくなっていると思います。少しずつ打ち上げなんかも復活はしてきていますけど、以前だったら二次会、三次会とどこまでも行っていたのが、最近だと僕も歳のせいか、一次会で満足して帰ることが多いですね。
あとは、今でも収録で会えばよく飲みに行くのは、『NARUTO-ナルト-』のチームかな。
『NARUTO-ナルト-』を収録している頃は、ほぼ毎週のように飲みにも行っていたので、いまだにその面々と会うと「行くか!」という感じで、行ってますね。森久保祥太郎くんとかね。
――『NARUTO-ナルト-』チームの結束力!
やっぱり集まるとお芝居とか作品のお話をされるんでしょうか?
井上:それが、そういう話は意外としなくて、それぞれの芝居に対するこだわりはもちろん違うけれども、全員がプロとしてやっているので、そういう話は滅多にしないんですよ。
だからヨガとか、最近ハマってるもの、みたいな話がほとんど(笑)。
でも、そうやって普段からいろいろと話してると距離感は近くなるじゃないですか。この間高知のイベントでも、森久保くんがね、僕が楽屋で自撮りしてるのを見ていたらしく、トークのときにふざけて「自撮りジジイ(笑)」とか言っていじってくれまして。これだけ歳が離れていて、そうやっていじってくれるのも、やっぱり普段からそういう関係性があるからですよね(笑)。