2024/11/16(土)放送 パラスポチアーズ!
〜パラアスリート全力応援〜

パラリンピック2大会連続で金メダル。そして53歳で自身が持つ金メダルの日本選手最年長記録を更新という偉業を果たしたパラサイクリングの杉浦佳子選手を紹介。

杉浦佳子

杉浦佳子

パラサイクリング

ディフェンディングチャンピオンとして臨んだパリ大会。直前に持病の「ぜんそく」に悩まされ、本来の力を発揮できない中で杉浦選手が見出した一筋の光とは?
番組収録後にはMCの中山秀征さんからサプライズのプレゼントも!!大会前にした約束の品とは…

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パラアスリートたちの素顔や激しいトレーニングに密着し、見るだけでなく、やってみたくなるパラスポーツの魅力に迫るとともに、応援団長の中山秀征、チアーズファミリーの廣瀬俊朗、村上佳菜子らが、パラアスリートの熱い思いを聞く。
2024年11月16日放送回は、パリ2024パラリンピックでパラサイクリング女子個人ロードレース(C1−3=通常の2輪自転車で競うクラス)で連覇を成し遂げ、自らが持っていた日本人最年長金メダリストの記録を更新した杉浦佳子選手に、パリ大会を振り返ってもらう。

厳しい戦いを強いられながら連覇を達成し、自らの記録を更新

1970年生まれの杉浦選手は、2016年に出場した自転車レース中の事故で生死をさまよい、一命は取り留めたものの右半身のまひと、記憶や言語の障がいが残った。しかし1年足らずでレースに復帰。50歳で東京2020パラリンピックに出場し、女子個人ロードタイムトライアルと、女子個人ロードレース(C1−3)の2冠に輝くとともに、日本人最年長金メダリストの称号を手に入れた。そしてパリ大会でその記録を更新。そんなレジェンドと呼ぶにふさわしい杉浦選手を応援団長の中山秀征が祝福し、インタビューする。
 
 杉浦選手はパリ大会で厳しい戦いを強いられた。出国の1週間前に持病のぜんそくの発作が起き、「練習のときも自転車を回し始めるとせきが止まらなくなる。夜もせきで起きてしまうので眠れない」という状態に。コンディションを整えることすらままならず、「パリに行くことも難しいと思っていました。かなりきつかったです、精神的に」と語る。心身とも不安を抱えて臨んだ本番、杉浦選手はトラック(屋内)2種目、ロード(屋外)2種目にエントリーしていたが、トラック2種目は予選落ち、連覇がかかった個人ロードタイムトライアルも6位に沈んだ。しかしそんな中でも、光明を見出していた。練習ができず、決勝レースを走れなかったことを“休むことができた”ととらえ、「せきもだいぶ止まっていたので、ここからはいつものパワーを発揮させよう」と前向きに考えたのだという。
 すべてをかけて挑んだ最後の種目は、1周14.2kmのコースを4周して競う個人ロードロース。杉浦選手は序盤から先頭集団を走り、ラストの競り合いを制してトップでゴール。見事に連覇を達成したが、なぜかゴール後に困惑の表情を浮かべた。「私の前にもう1人見えていたんです」。実は5分前に男子のグループもスタートしており、ゴール直前に男子選手の背中が見えたのだが、とっさに男子か女子か分からず、「あの人誰?いつ(前に)行った?」とパニックに陥ったという。そのため、すぐに喜びに浸ることができなかった。

支えてくれる人たちへの感謝を忘れず、挑戦を続ける

困難を乗り越え、快挙を成し遂げた杉浦選手は、周囲への感謝を語る。「普通だったら指導者すら見つからないと思うんですよ。誰だって伸び盛りの若い選手を指導したいはず。それなのに私を指導してくれたスタッフの方にありがたみを感じました」。杉浦選手を支えたのは、スタッフやコーチだけではない。所属企業「総合メディカル株式会社」も競技に専念できる環境作りをサポートしてくれた。杉浦選手の活躍を見守ってきた同僚の1人は、いつも「みなさんのおかげで」と競技結果を報告する杉浦選手を「『おかげで』の精神がある方。感動しました」と評する。その精神を忘れないからこそ、杉浦選手は50歳を過ぎても活躍を続けることができるのだろう。
 まだまだ衰えを感じさせないが、次のロサンゼルス2028パラリンピックへのビジョンを中山が尋ねると、「金メダルを獲る自信はまったくないですが、国内のレースに出て、どこまでできるのかを自分自身で見てみたいという思いはあります」と答えが返ってきた。軽々しく3連覇、最年長記録更新と口に出すことはできないが、競技を続け、自身の限界に挑む気持ちはあるということだろう。そんな杉浦選手に、中山が“第3のビールとカップ焼きそば”をプレゼント。パリ大会前、「ご褒美に何を食べてもいいと言われたら?」という質問に、杉浦選手が答えたものだ。競技のために管理栄養士の薦めるものを食べ続けてきた杉浦選手は、笑顔でプレゼントを受け取った。おそらくそれを食べ、つかの間の幸福を味わった後は、ストイックな生活に戻り、走り続けるのだろう。

文/佐藤新

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