2025/4/12(土)放送 パラスポチアーズ!
〜パラアスリート全力応援〜

冬季競技のパラクロスカントリースキーとバイアスロンでパラリンピック3大会連続出場を果たしている阿部友里香選手を紹介。

阿部友里香

阿部友里香

パラクロスカントリースキー

岩手県山田町出身で、東北魂を胸に4度目の大舞台を目指すママさんアスリート。左腕が動かない障害があり、中学生の時にテレビで見たバンクーバー大会をきっかけに競技を始めるが、翌年に発生した東日本大震災で自宅が全壊。苦難に襲われれてもその都度前を向き、もう一度歩き出す、その強さの神髄とは…

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2025年4月12日初回放送回は、パラクロスカントリースキーとバイアスロンでパラリンピックに3大会連続出場している、阿部友里香選手を紹介。

故郷へ勇気を届けるため、パラリンピック4大会連続出場を目指す

2025年1月、北海道・札幌市でパラ・ノルディックスキーのアジアカップが開催。パラクロスカントリースキーで、来年に迫ったミラノ・コルティナ2026パラリンピック出場を目指す選手たちが白熱したレースを展開した。パラクロスカントリースキーは立位、座位、視覚障がいの3カテゴリーに大別され、さらに障がいの程度によってクラス分けされる。クラス別に係数が定められ、実際のタイムに係数をかけた計算タイムが記録になり、順位が決まる。
札幌大会ではパラリンピック出場経験を持つ複数の日本人選手が表彰台に立った。女子立位5kmフリーで準優勝した阿部選手もその1人。出生時に神経が圧迫された影響で左腕が動かない障がいがあり、LW6(上肢障がい)クラスに属する。阿部選手は1995年、岩手県の太平洋に面する町・山田町に生まれた。中学2年生でスキーを始め、高校在学中にソチ2014パラリンピックに出場。さらに、平昌2018パラリンピック、北京2022パラリンピックと、3大会連続で出場を果たした日本パラクロスカントリースキー界のエースだ。しかも、クロスカントリーと射撃を組み合わせた競技、バイアスロンでも3大会連続出場している“二刀流”の選手だ。
両競技で4大会連続出場を目指している阿部選手に、応援団長・中山秀征がインタビュー。クロスカントリーを始めたきっかけは、「中学2年生の冬に、バンクーバー2010パラリンピックをテレビで見たこと」。それまでは健常者と一緒にバレーボールの部活動に参加していたが、「腕が片方しか使えないのに(両方使える)健常者と同等に競技を行うことに違和感を抱いていた」という。 ちょうどその頃、バンクーバー大会を見て障害者スポーツを初めて知り、「これなら同じ世界で戦えるかもしれないと思った。それで日本障害者スキー連盟に連絡した」とのこと。しかし、パラスポーツの道に進むことを決意した阿部選手は、すぐに大きな試練に見舞われる。東日本大震災により、阿部選手が暮らす町が甚大な被害を受けたのだ。「当時は地元の高校に進学予定で、スキーも少しずつやっていければいいなと考えていましたが、大震災で自宅は津波と火事で住めない状態」に。そんなとき、部活動で本格的にスキーに取り組める環境がある県内の強豪校への進学を、当時の日本代表監督に勧められた。その学校は地元から車で2時間半かかる場所にあったが、阿部選手は親元を離れることを決断した。

妊娠中も出産後もトレーニングを続け、悲願のメダル獲得へ

家族と離れて下宿生活を始めた阿部選手だったが、「最初の1カ月は失敗したかなと思った」と、苦笑しながら当時を振り返る。親元を離れた心細さがあった上、「練習メニューに120分ランニングとか見たこともない数字が並んでいて、ついていけないんじゃないか」と不安に。しかし、厳しい練習メニューをこなして才能を開花させ、在学中にソチ大会に出場。被災した故郷に勇気を届けた。「スポーツは人の心を動かす力があると思っているので、私の姿を見て何か一つでも感じ取ってもらえたらいいなと思って滑りました」と話す。現地まで応援に来た家族も喜んだという。
阿部選手は2023年に長女を出産。現在は育児とトレーニングを両立させているが、ミラノ・コルティナ大会を見据え、妊娠中もトレーニングを欠かさなかったという。さすがに強度が高いトレーニングは控えたが、「お医者さんや多方面の方々にアドバイスをもらいながら、出産の3日前まで続けていました。自転車もこいでいましたし、意外と私は大丈夫でした」と驚きのエピソードも。4大会連続パラリンピック出場に向け、計画的にトレーニングを積み重ねてきた阿部選手。過去3大会は表彰台に届かなかっただけに、メダルへの思いが強く、「応援してくれる方々に、恩返しできるようなパフォーマンスを発揮したい」と意気込んでいる。期待は高まるばかりだ。

文/佐藤新

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