2016/08/01
そうですね。僕も『タンタラ』という言葉を辞書で調べてみたんです。芸能人を卑下する言葉でした。僕も幼い頃に母に反対されましたし、昔は芸能界に入ったり音楽をやったりすることについて、両親に反対されるケースが多かったと思います。タンタラという言葉を直に耳にしたことはありませんが、僕も音楽活動をしているので感情移入がうまくできるんじゃないかと思いましたし、とても共感できました。
普段の僕はツンデレというわけではないですが、あまり感情表現をしないほうなので無愛想だと言われます。でも、ドラマでは自分自身の姿を見せるよりも、ハヌルというキャラクターとして、両親が亡くなり胸の痛む事件も起こって、濡れ衣を着せられたりしたので、もし自分がこのような状況だったらどうするか、彼の気持ちを理解しようと考え続けました。それでハヌルというキャラクターがぶっきらぼうに見えたのではではないかと思います。
あれほど極端な状況に陥った経験はありませんが、生きていれば誰もが悔しさを感じることはあると思います。僕にも学生の頃や仕事をしながら悔しさを感じた経験がありますし、小さなことでもあれほど悔しかったのに、もしハヌルのように性犯罪で濡れ衣を着せられたりしたら、本当におかしくなってしまいそうだと思いました。これまでに自分が経験した小さな悔しさを大きく表現しようとしました。
音楽と演技はまったく違う分野だとは思いますが、『タンタラ』は音楽ドラマで、劇中ではボーカリスト役だったので、今まで自分がやってきた音楽活動がボーカリストのハヌルを演じるうえでとても助けになりました。CNBLUEとしてデビューして7年が経とうとしていますが、やはりステージの上でたくさん経験を積んだ分、舞台での流れを知っています。僕はCNBLUEではドラマーですが、ハヌルはボーカリストです。ボーカルは初めてなのでその点は不安でしたし、不自然にならないかと心配でしたが、ドラマーとして後ろからボーカリストのヨンファを7、8年間、見てきたので、「ヨンファはこんなふうにしていたな」とヨンファ兄さんが見せてきたパフォーマンスなどを1つずつ思い返して参考にしました。
あのシーンで歌ったのは「咲かない花一輪」という曲だったのですが、僕たちの世代はあまり聞いたことのない歌なので、どうすれば共感してもらえるか心配でした。原曲をまねるよりも、僕の感じるままに、ハヌルの感情を歌に込めようと努めました。監督の演出と僕の歌がよく合ったようで、うれしかったです。
それから「I See You」という曲も僕が直接歌いました。タンタラバンドのデビュー曲でもあるので、一生懸命歌いましたよ。曲がとてもよかったので、いい仕上がりになったと思います(笑)。レコーディングも楽しめましたし、自分の曲なのでいっそう熱意を持って歌うことができました。
本当に楽な気持ちで演技をすることができました。チソンさんは演技大賞を受賞(※2015年MBC演技大賞「キルミーヒールミー」)されたこともある大先輩ですが、僕がリラックスできるようにしてくれました。一緒に演技をするときに僕がより多くのものを見せられるように隣で引き出してくださって、僕の実力以上のものを発揮できるようにしてくださいました。感謝の気持ちでいっぱいです。
ヘリさんはとても楽しくてエネルギッシュで、撮影現場はいつも笑いが絶えませんでした。暑い中でもとてもパワフルなので、すごいなと思いました。いつも元気をもらっていましたし、すごくおもしろいので僕が笑いを堪えられずにNGを出してしまったこともありました(笑)。
最初は音楽ドラマに出演することについて、かなり悩みました。僕は音楽活動、バンドをやっていますが、「バンドのドラマをうまく演じられるだろうか?」という点をはじめ、偏見もあるだろうと考えたんです。でも、『タンタラ』に出演したことで、その悩みを打ち消すことができた気がします。今後もこうした音楽ドラマに挑戦してみたいという勇気を持つことができた、そんな作品です。
いろいろな役をすべてやってみたいです。欲張りかもしれませんが、そのくらいの欲を持ってやっていきたいです。上手ではなかったとしても演技を学んでいく段階だと考えて、よい先輩方にお会いして、よりよい演技ができるようになりたいですし、自分が知らなかった面を知っていくという作業がとても好きなんです。よりいっそう頑張って幅広いジャンルでいろいろな役をやってみたいです。
みんなから「うまくやってるね」と連絡が来て、とても驚きました。痩せたんじゃないかと心配もされましたが、メンバーがドラマを見てくれて気にかけてくれているので励みになりました。
新しいアルバムが出て、スプリングライブツアーも終えました。いつも日本でオリジナル曲を発表するのですが、今回はジョンシンがこつこつと曲を書いていました。僕も次のアルバムではぜひ制作に参加できるようにします(笑)。ファンのみなさんが今回は曲を作らなかったのかと残念がっていたので、もっと頑張って次のアルバムではさらにいいものができるように頑張ります。ライブツアーが終わってしまったのは残念ですが、またすぐに次のアルバムも出ますので楽しみにしていてくださいね。
まずはCNBLUEとしての目標ですが、カン・ミンヒョクをここまで成長させてくれた原動力なので、なによりもCNBLUEが長く活動できるよう、ファンのみなさんの前で素敵なステージをお見せできるように、50、60代まで、おじいさんになるまで頑張ることが目標です。そんなふうにCNBLUEのポジションを確立したうえで、カン・ミンヒョクとしても俳優活動も続けて、いろいろな経験をしてみたいです。
こんにちは。『タンタラ』はとてもあたたかくて、ほのぼのとした物語が盛り込まれた、元気と勇気が出るドラマです。ぜひ最後までご覧くださいね。ご覧になれば、絶対に後悔することはありません!(笑) 涙を誘い、元気ももらえるドラマなので、ぜひご期待ください。タンタラバンドとドラマ『タンタラ』、どちらも応援よろしくお願いします。以上、CNBLUEカン・ミンヒョクでした。ありがとうございました!