猟奇的な彼女(原題)

チュウォンインタビュー

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2017/04/01

KNTVで『猟奇的な彼女』の日本初放送が決まりました。日本のファンにご挨拶をお願いします。

日本の皆様こんにちは。ドラマ『猟奇的な彼女』でキョヌ役を演じるチュウォンです。こうしてご挨拶できて嬉しいです。実は僕もまだ編集した映像をすべて見たわけではないんです。おそらくまだ完成してないはずです(笑)
日本でも韓国と同じ時期に放送されるということを聞き、とても嬉しいですし、期待しています。日本でどんな反応を得られるかはわかりませんが、ファンの皆さんがテレビをつければ僕が出てきますから、ただそれが嬉しくて、作品がうまくいくことを願っています。

このドラマがチュウォンさん入隊前の最後の作品になりますが、この作品を選んだ理由は?

一番の理由はファンの皆さんです。もちろん僕が軍隊に入る前の最後の作品なのでより慎重に考えましたね。いろいろ悩んだ結果、ファンの皆さんが見たい作品を優先順位におきました。時代劇を演じる僕の姿や伝統衣装など、ファンの皆さんは僕が時代劇に出演するのを望んでらっしゃったので。時代劇もいろいろ出演オファーがあったんですが、特にこの作品を選んだのは何よりファンの皆さんに喜んでいただけると思ったからです。それから韓国だけでなく、日本のファンの皆さんにも愛していただける作品だと思います。

『猟奇的な彼女』といえば映画版が大ヒットしましたが、ドラマ版ならではの見どころは?

映画版の『猟奇的な彼女』とはかなり異なると思います。ヒロインの“猟奇的な彼女”が似ていると言えますが、後はむしろロマンティック時代劇として再構成されました。もし現代物としてそのままリメイクされたとしたらかなり似てくるかもしれませんが、時代劇版なので異なる部分がたくさん出てきますからご期待ください!それに映画ではなくドラマですからね。映画は長くて二時間ほどの尺ですが、ドラマは16話構成なので、より詳しく物語を描けるし、登場人物たちの感情もたくさんお見せできる内容となっています。コミカルな要素から緊張感もアクションもあって、より豊かな世界観を描いているといえます。

映画が大ヒット作でしたが、プレッシャーはありませんでしたか?

撮影前はドラマ化されることが大きな話題になったので少し緊張したり負担に思ったりもしました。ただ今は完全にドラマとしてこの作品を考えています。『猟奇的な彼女』という映画をリメイクしたドラマではなく、ただドラマ『猟奇的な彼女』なんです。全部撮影を終えてみるとむしろ負担に思わない気がします(笑)今はそれほど負担には感じていません。

映画版から参考にした部分はありますか?

全くありません。もし参考にしていたらおかしくなっていたのではないかと思います。なぜならばキョヌのキャラクターは映画とドラマで全く違います。『猟奇的な彼女』の“彼女”のキャラクターだけが少し似ていて、僕が演じるキョヌは映画版ではコミカルでしたが、ドラマではクールです。ただクールで洗練された男に見えるけど、ある部分は間抜けなキャラクターで(笑)そこも見どころですね。それに映画と違って王女を守る役なので、参考にした部分はあまりなかったですね。ドラマの中のキャラクターとして頑張りました。

ドラマ版のキョヌはどんな人物なんでしょうか?

とてもスマートは人物です。頭の回転が速くて状況判断もすぐできるキャラクターです。勉強だけ優れているわけではなく、いろいろと経験値が高くて政治的な面から日常生活の面までとても状況判断が素早い人です。また男性主人公ということで様々な分野で優れてますね(笑)喧嘩も上手だし、誰と戦っても負けない性格で男性主人公は皆そうですが、女性主人公を愛し、守る・・・。ここまで誰かを守らなければならないのかと思うほど(笑)とても男前のキャラクターです。

初めての時代劇はいかがでしたか?

面白かったんですが、また大変な部分もありました。なぜなら微妙に言葉使いが現代の言葉でないので・・・。正統な時代劇ではありませんが、時代劇であることに変わりはないので、その言葉使いが難しかったですね。現代の言葉使いに偏っても時代劇の言葉に偏ってもよくないので、ちょうど良い何かが必要だったんです。そして僕の役は軸となる位置にいます。ドラマがヘミョン王女(オ・ヨンソ)との部分では明るくてハツラツとしていますが、政治の部分になると重くて暗い内容も出てきます。その真ん中で僕がバランスを取るのが一番大変でしたね。その他はとても新鮮で面白くて、伝統衣装の美しさを改めて感じました。

伝統衣装がよく似合ってらっしゃいました。

僕自身も思った以上に似合うと思いました(笑)韓服を着た時、「なかなか似合うんじゃない?」と思いましたね(笑)デザイナーさんが韓服をとても美しく作ってくださいました。色もとても鮮やかですし、色々な小物、アクセサリーなどもとてもこだわって準備してくださってよりスタリッシュに見えたと思います。

キョヌを表現するために特に気をつかった部分は?

まずはオ・ヨンソさんとの演技の呼吸を合わせることでしたね。台本に書かれているのと実際の生身の俳優が演じるのが類似するときもあればそうではないときもあるので、むしろそれを「どうすれば僕たちがよりキュートでお茶目に見えるのか」についてよく話したり、特にドラマの序盤に視聴者に「可愛い二人だな」と感じていただけるように工夫しましたね。アクションも同様です。ロマンチックコメディなのでより面白くてハツラツした雰囲気を生かせるためにたくさん話し合いました。二人のシーンがとても多かったのでその分ヨンソと仲良くなってそれがドラマにそのまま映し出されていると思います。

ヨンソさんとの相性はいかがでしたか?

同い年の相手役の女優さんは今回が初めてです。その分早く仲良くなった気がします。同年代を生きた仲なので(笑)例えば僕が「朝~」と歌い始めたらヨンソが「太陽が輝く~」と歌える、同じ時代を生きた仲なんです(笑) (訳注アニメ『炎の闘球児 ドッジ弾平』の韓国語バージョンの主題曲) 通じるものが多いのでクランクインから何日も経たないのに周りからは「相性抜群だね」と言われました。演技における二人のケミストリーはとてもよかった気がします。

ヨンソさんとのエピソードを教えてください。

ドラマの序盤に僕がヨンソをよくおんぶするんです。王女様がお酒をたくさんお飲みになるので(笑)酔いつぶれてよく僕がおんぶしましたが、ヨンソは重いんじゃないかとずっと心配してましたね。実は韓服を着た状態でおんぶすると滑り落ちやすいんです。それでも何とかおんぶしなければならないので、おんぶしながらヨンソの脚を強くつかみましたね(笑)おんぶした状態である程度の距離を歩かなければならないのにずっと滑り落ちるんです。僕も気付かないうちにヨンソの太ももをつかみすぎて後で家に戻って確認したらアザが出来たらしいです。ヨンソには謝りました(笑)それから、ヨンソが僕を殴るシーンがあって、僕はそれを腕でとめるんですが、家に戻って確認したら僕の腕にも大きなアザができていました(笑)それで僕たちって“猟奇的なカップル”だなって思いましたね(笑)体でぶつかりあう仲です(笑)

ではクールなキョヌがヘミョン王女に惹かれた理由は?

「いったいどこからこんな女性が」というのが第一印象だったと思います。キョヌは本当にモテモテなキャラクターなんですが、そんな彼にとって、へミョン王女はとてもユニークな女性でした。キョヌにとっては「こんな人初めて!」と感じたと思います。‘彼女’が持つ風変わりで新鮮な魅力があり、またどこか痛みや苦しみも見えました。その痛みはヘミョン王女の過去と関係があるのでそのあたりもドラマをご覧いただければと思います。2人の出会いでも彼女の痛みが見えるシーンですし、それが無意識的にキョヌにも伝わったと思います。とても明るくてハツラツとしてる女性だけど、どこか守ってあげたくなる女性でもあるのが惹かれた理由だと思います。それに何より王女様でもありますしね(笑)

チュウォンさんご自身はヘミョン王女のような女性はいかがですか?

僕だったらたぶん惹かれないと思います(笑)撮影前は知らなかったんですが、王女ってとても大変なんです。今の時代なら違うかもしれませんが、当時の王女って外に出られないし、自分の意思で何かが出来るわけでもない。少し窮屈で可哀想だなと撮影しながら感じました。もちろん状況次第で好きになる可能性もなくはないですけどね(笑)

チュウォンさん自身とキョヌの共通点は?

僕は演じる時に自分の中にあるものを出して役作りをするタイプです。僕が演じるキョヌなのでたぶん僕自身と似ている部分がたくさんあると思います。私の中にある尖がっている性格を取り出し、また私の中にある天然さも取り出して演じました。

韓国南部にある南原(ナムウォン)で撮影したと聞きましたが、地方ロケはいかがでしたか?

南原では規模の大きいシーンを撮影しましたね。とても美しい空間で全てが素晴らしくセッティングされていて驚きました。南原で撮影したシーンも期待しているシーンの一つです。 地方に行くと一日二日は滞在するので時間があるときは周辺の観光地に行ったり、グルメを食べたりしましたね。

本作は『ヨンパリ』オ・ジンソク監督と2度目のタッグを組むことになりましたが、それが出演を決めるきっかけにもなったのでしょうか?

もちろんです。『ヨンパリ』で一緒に作品を作った人としての信頼がありました。これまで色々な監督と作品を作ってきましたが、オ・ジンソク監督は何があっても諦めない人だという信頼がありましたね。また撮影現場を愉快な雰囲気にしてくれるし、カリスマも兼ね備えていて、現場をうまく陣頭指揮できる監督だと思います。とても明るい方なので、今回の作品とぴったりだと思いました。

撮影現場のムードメーカーは?

楽しい方々がたくさん出演されています!ヨンソもとてもさばさばしていますし、リュ・ダムさんも、シソンさんも、愉快が方々が多いので皆がムードメーカーでした。そして監督がとても明るい方なので、大変な時にも笑って乗り越えられた気がします。監督は船の船長のような役割だと思いますが、スタッフも船長の監督に似ているので、とても楽しく撮影できました。

チョン・ウンインさんとは『ヨンパリ』に続いての共演ですよね。今回はどんな関係ですか?

今回はさらに悪い関係ですよ(笑)『ヨンパリ』の時は最初は悪いけど、だんだん良くなりますが、今回はずっと対立する関係です(笑)ウンインさんとは一緒に作品に出演できて嬉しいですし、ウンインさんも僕のことを可愛がってくださっていろいろ気にかけていただききました。演技に対してのものすごい集中力を発揮されるので僕も共演しながら様々な面で勉強になりました。

今回は事前制作式で撮影をすべて終えられた状態ですがいかがですか。

撮影が終わって気持ちが楽になりましたが、実は事前制作が少し負担になったり、怖かった部分もあります。通常の撮影方式と違い、放送されるのをモニタリングして直したり、調整できない状況ですから。視聴者の方々からの反応を知るすべがない状態で最初から最後まで撮影しなければならないのが怖かったりもしましたが、途中で編集された映像を見る機会がありました。そこで私だけでなく監督からも「大丈夫だ」「思った通りに仕上がっている」と聞き安心して撮影に臨んだ気がします。よい結果を出せると信じて撮影しました。

視聴者からの反応が分からないわけですが、その時はどのように力をふりしぼりました?

それは自分自身との信頼のようなものだと思います。通常の撮影方式でも撮影を終えてから名残惜しいと思うときがありますが、結局放送されるともう遅いし、その瞬間は最善を尽くしたわけですから。今回の事前制作も僕たちはその瞬間瞬間最善を尽くして撮影をしたので、少し後悔が残ってもよい結果が出るという、自分自身への信頼で撮影することができたと思います。

時間的に余裕が生まれることが事前制作のメリットだと思いますが、いかがでしたか?

僕は事前制作は韓国のドラマ界にも早く導入されるのが望ましいと思う人の一人です。なぜかというと、人間らしく生きられますから(笑) 毎日徹夜すると、もちろん長所も短所もありますが、スタッフを含めて俳優たちも本当に大変です。ですからなるべく早く韓国も事前制作でたくさんの作品が撮影されて、そしてその制作環境が定着するといいですね。そういった意味でも『猟奇的な彼女』がうまくいけばいいですね。もしも少しうまくいかなくてもこのドラマシステムがより活性化されることによって俳優たちにも少し余裕のある状態でより集中できる環境で撮影できる気がします。大事なシーンも時間がないことを理由に適当に撮影するのではなく、本当に重要なシーンは工夫して撮影し、そんな中俳優とスタッフとの話し合いも出来て、問題点も改善できるし、ある程度事前制作の環境が整えば完成度の高い作品が作られると思います。

最後にメッセージをお願いします。

ドラマ版『猟奇的な彼女』は、まるでギフトセットのような作品です。ロマンチックコメディなので可愛い部分もありますが、豪快なアクションもありますし、緊張感漂う政治争いもあり見ごたえのある作品になっています。楽しんでご覧いただき、たくさん愛していただければと思います。ありがとうございます!

ドラマ写真クレジット
©2017 RaemongRaein Co., Ltd. All Rights Reserved Based on the Original movie
©Sincine
写真提供:KNTV

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