日本のお祭り花火の
見どころをご紹介

全国各地から、見どころ満載の花火大会とお祭りを厳選してご紹介。
花火の作り方から浴衣の過ごし方まで、この夏をさらに楽しむための参考に、ぜひご覧ください。

井上咲楽が語るお祭り・花火の思い出 大曲の花火で流した感動の涙と、
大人に似合う浴衣の着こなし術

夏の夜空を鮮やかに彩る花火と、日本ならではの風情を感じられる浴衣。どちらも夏の風物詩として、多くの人に愛されてきました。

子どもの頃から地元のお祭りに親しみ、近年は仕事を通して全国各地の花火大会をすてきな浴衣姿で訪れている井上咲楽さん。なかでも「全国花火競技大会(通称:大曲の花火)」での体験は、花火の見方が大きく変わるきっかけになったと言います。

今回は、忘れられない花火大会の思い出や、浴衣だからこそ味わえる醍醐味、着こなしのポイントについて伺いました。

地元のお祭りの思い出と、大曲の花火で知った奥深さ

PHOTO:秋田大曲 全国花火競技大会2025(井上さん提供)

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地元のお祭りの思い出と、

大曲の花火で知った奥深さ

子どもの頃は、地元・栃木県の花火大会に友達と出かけるのが毎年の楽しみでした。決して全国的に有名な花火大会ではありませんでしたが、学校とは違う場所で友達に会えるのがすごくうれしかったのを覚えています。両親にお小遣いをもらって、屋台でチョコバナナやイカ焼きを買って食べるのも楽しみでしたね。

中学生になると、「誰と花火大会に行くの?」という話題で盛り上がるようになりました。地元だから会場で知り合いに会う確率が高くて、夏休み明けに「先生が彼女と一緒にいたらしいよ」なんてうわさ話が流れていたことも(笑)。そんな風に、花火大会は地元のみんなが集まる特別な場所だったように思います。

大幕、彫り物、人形、仕掛け。画面でじっくり見比べる“細部の美”

PHOTO:秋田大曲 全国花火競技大会2025(井上さん提供)

花火そのものの魅力を改めて知ったのは、昨年の夏に仕事で訪れた大曲の花火でした。正式名称は「全国花火競技大会」で、全国の花火師さんたちが技術を競い合う大会なんです。それまでの私はただ何となく花火を「きれいだな」って眺めているだけだったような気がします。でも、一発一発に個性があり、いろんなストーリーが込められている大曲の花火を見て、こんなに奥深いものだったのかと驚かされました。見ているうちに、「さっきとは全然違う」「この作品は特にすごい」と、素人の私でも違いを感じられる瞬間があって、自分まで審査員になったような気持ちでしたね。

会場全体の熱量も印象的でした。観客の皆さんも花火を心から楽しみにしていて、花火師さんたちも人生を懸けるような思いで作品を打ち上げている。夏の風物詩として気軽に楽しむというより、誰もが真剣に花火と向き合っているのが伝わってきて、とても感動的でした。花火を見ながら思わず涙が出そうになったのは、あの時が初めてだったと思います。

夏ならではの特別な装い。受け継いだ浴衣の記憶

PHOTO:なにわ淀川花火大会(井上さん提供)

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夏ならではの特別な装い。

受け継いだ浴衣の記憶

花火大会やお祭りに欠かせないものといえば、浴衣ですよね。私は仕事で浴衣を着る機会もありますが、そのたびに「やっぱりいいな」と思います。着物はお正月や年始、二十歳の集いなど、人生の節目で着ることが多いですが、浴衣は夏ならではの特別な装い。普段はなかなか着る機会がないからこそ、袖を通すだけで自然と気分が高まります。浴衣を着て花火大会に出かけること自体がイベントになりますし、準備をする時間まで含めて、夏の一つの楽しみですよね。

子どもの頃は、お祭りへ行く時になると、母が浴衣を着付けてくれました。我が家では新しい浴衣を買うというより、譲り受けたものを大切に着ることが多かったですね。当時はあまり深く考えていませんでしたが、今になって振り返ると、受け継いだ浴衣を着て夏祭りに出かけていた時間も温かい思い出です。

浴衣は洋服とはまったく違うので、自然と所作まで変わる気がします。背筋がすっと伸びて、普段より少しだけ丁寧に歩いたり、立ち居振る舞いを意識したり。少し動きづらかったり、着慣れていない分、疲れたりすることもありますが、それも含めて特別で、すてきな日本の文化だなと感じます。

仕事では着付け師さんにきれいに着せていただくことが多いので、毎回本当にありがたいなと思っています。でも、いつか自分1人でもさらっと浴衣を着られたらいいな。私のひそかな憧れです(笑)。

土地や雰囲気に合わせるコーディネートと小物の遊び心

PHOTO:サバ缶をモチーフにした帯留め(井上さん提供)

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土地や雰囲気に合わせる

コーディネートと小物の遊び心

一口に浴衣と言ってもさまざまですが、個人的には古典的な和柄や、四季を感じられるデザインが好きで、どちらかというと落ち着いた雰囲気や上品に見えるものを選ぶことが多いですね。仕事で浴衣を着る時は、スタイリストさんや衣装さんが私のイメージに合わせて何着か用意してくださるので、その中から選んでいます。普段自分では手に取らないような柄に出会えたり、新しい発見があったりするのも楽しみの一つです。

印象に残っているのは、大曲の花火で着た金魚柄の浴衣。実はあの浴衣は現地で用意していただいたものだったのですが、帯との組み合わせも本当にすてきで、会場の雰囲気にもぴったりでした。ありがたいことに、その浴衣は後日いただいたので、今でも大切に持っています。一方で、淀川花火大会で着た星柄の浴衣は、大阪という街のイメージに合わせて選んでくださったのかなと思っています。訪れる土地やイベントの雰囲気に合わせて、コーディネートを考えるのって楽しいですよね。

浴衣姿をより華やかにしてくれる小物も、見ているだけでワクワクします。なかでも好きなのが帯留めです。MCとして出演している「新婚さんいらっしゃい!」では、出演された瓦職人のご夫婦から帯留めをいただいたことがありました。職人さんが作られたものには一つ一つ思いが込められていて、そういう背景を知ると、より愛着がわきます。以前、スタイリストさんがサバ缶をモチーフにした帯留めを合わせてくださったこともありました。遊び心のあるデザインがすごくかわいくて、「こんな帯留めもあるんだ」と驚いたのを覚えています。

これまでは明るく華やかな柄の浴衣を着る機会が多かったのですが、もう少し大人っぽい雰囲気の浴衣にも挑戦してみたいです。年齢を重ねるごとに似合う色や柄も変わってくるので、その時々の自分らしい浴衣を楽しもうと思います。

アップヘアで古風に。いつか訪れたい憧れの花火大会

PHOTO:秋田大曲 全国花火競技大会2025(井上さん提供)

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アップヘアで古風に。

いつか訪れたい憧れの花火大会

浴衣を着る時の髪型は、私は断然アップヘア派です。普段はなかなかできないような、少し古風なまとめ髪や、浴衣だからこそ似合うアレンジを楽しめるのが魅力ですよね。首元がすっきり見えると浴衣の襟元もきれいに映えますし、いつもの自分とは少し違う雰囲気になれるのも好きなポイントです。

以前、大曲の花火でしていただいたような、後ろでふんわりまとめたヘアスタイルは特にお気に入り。髪飾りも合わせていただいて、浴衣とのバランスがとてもすてきでした。一方で、ストレートヘアをさらりと下ろしたスタイルもかっこいいなと思います。その日の浴衣や雰囲気に合わせて、いろいろなアレンジを楽しめるのも浴衣ならではですよね。

足元は、やっぱり下駄をはくことが多いです。でも、はき慣れているわけではないので、「普段から下駄で歩いている人はすごいな」と毎回思います。

最近はプライベートで浴衣を着る機会になかなか恵まれませんが、また浴衣で花火大会に行きたいですね。仕事で全国の花火大会を訪れるようになってから、「いつか行ってみたい」と思う場所も増えました。有名な「長岡まつり大花火大会」はやっぱり一度は訪れたいですし、写真だけで迫力が伝わってくる「小田原酒匂川花火大会」のナイアガラ花火も実際に見てみたいですね。いつか訪れたら浴衣姿で街をゆっくり歩いて、その土地ならではの景色も楽しみたいと思います。

花火も浴衣も、日本の夏だからこそ
楽しめる特別な文化。

今年の夏は、お気に入りの浴衣に袖を通して、夜空を見上げながら花火を楽しんでみてはいかがでしょうか。きっと、いつもの夏より少しだけ特別な思い出ができるはずです。

井上咲楽 プロフィール

栃木県芳賀郡益子町出身。第40回ホリプロタレントスカウトキャラバンにて特別賞を受賞。ABC「新婚さんいらっしゃい!」、NHKE「サイエンスZERO」に出演中。趣味はマラソン、発酵食品を使った料理など。フルマラソンの自己ベストタイムは3時間20分20秒(ネットタイム)。料理本「井上咲楽のおまもりごはん(主婦の友社)」「井上咲楽の発酵、 今日何作る?何食べる?」、エッセイ本「じんせい手帖(徳間書店)」を発売。

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