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中国で圧倒的高評価を獲得した武侠アクション超大作が日本初上陸!
清朝末期、信念を貫き巨悪に立ち向かう運び屋がいた―
中国の歴史において大きな役割を担ってきた運び屋「鏢局(ひょうきょく)」を舞台に、清朝末期から中華民国初期にかけての激動の時代を鏢師として生き抜いた劉安順(りゅう・あんじゅん)の行く末を描く。究極の武侠美学を貫いた硬派アクション大河ドラマ。
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(#1「辛亥の用心棒」より)
清代末期、辛亥の年。山西(さんせい)・太谷鏢局(たいこくひょうきょく)の創設者である老鏢師(ひょうし)・戴海臣(たい・かいしん)が、引退を迎えようとしていた。同じ頃、賊に荷を奪われるという、創設以来初の失態が発生。大鏢頭(だいひょうとう)に任じられたばかりの弟子・劉安順(りゅう・あんじゅん)は、度胸試しで土匪(どひ)を感服させ、荷と鏢師の一隊を奪還する。隊を率いていたのは、安順にとって恩ある古参鏢師。私的な荷をヤミ売買するため、正規の経路を外れたことが、事件の発端だった。安順は情より掟を重んじ、破門と解雇を告げる。
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太谷鏢局の鏢頭・戴海臣(たい・かいしん)は、還暦を機に引退し、真面目で義に篤い一番弟子・劉安順(りゅう・あんじゅん)に後を継がせ、愛娘の戴戎(たい・じゅう)と結婚させるつもりでいた。しかし、ある事件によって濡れ衣を着せられた安順は鏢局を追われることになってしまう。遠く北京に居を移して広順鏢局を開業した安順だったが、余所者ゆえ同業の仲間には入れてもらえない。そこで、新たな護送路を開拓するため、北京にやってくる土匪の女、路瑶婷(ろ・ようてい)の接待と護衛を引き受けることになるのだが……。そんな中、巡査の頭・賈克木(か・こくぼく)との対立を深めていた安順は、革命派による袁世凱(えん・せいがい)暗殺計画に巻き込まれ、瑶婷は山猫(やまねこ)と呼ばれる土匪に拉致されてしまう。安順は瑶婷を救出するため、革命派の要求に応じ武器の輸送を請け負うのだった……。
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主演は、今や中国時代劇を代表するスターとなったウォレス・フォ。「如懿伝~紫禁城に散る宿命の王妃~」の凛々しい乾隆帝が記憶に新しいが、本作でも髪を剃った美しい辮髪(べんぱつ)姿を披露。こだわりを追及する制作陣によるハイ・クオリティな本格アクションドラマに参加できたことを喜び、クランクアップ時にはスタッフ一人一人と泣きながら握手を交わしたという。その見事なまでのアクションシーンは圧巻だ。また、路瑶婷役のジア・チンは実際の冬山での長期ロケについて「風が強くて食事が一瞬で砂まみれになった」と厳しい撮影の日々を振り返る。彼女の父親役には映画界のベテラン演技派ニー・ダーホン。そして、「グランド・マスター」のワン・チンシャンや、「カンフーハッスル」での華麗な棒術が印象的だったドン・ジーホアなど、いぶし銀のアクションスターたちが作品に確かな躍動感と重厚さをもたらしている。
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制作にあたり最も尊重されたのはドラマの芸術性だ。芸術指導と脚本を担当したのは、巨匠ウォン・カーウァイが映画「グランド・マスター」への参加を熱望した“武侠の専門家”であり、超本格的な武芸・武侠映画としてファンの熱烈な支持を集めた映画「ソード・アイデンティティ」「ジャッジ・アーチャー」を監督したシュー・ハオフォン。その他、「グランド・マスター」の制作チームを含め、主に映画のスペシャリストたちが集結し、硬派で様式美に溢れた映像を作り出した。また、シリアスなストーリー展開の中に、適度なコメディリリーフの要素がプラスされ、一流の娯楽作品にも仕上がっている。
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作品評価が非常に厳しいことで知られる中国のドラマレビューサイトで圧倒的高評価を獲得した本作は、プロダクションデザインや水が流れるようなアクション、古典的カンフーの技、映画を思わせる重厚な映像、脚本の素晴らしさなど、マスコミや視聴者から絶賛のコメントが寄せられた。また、中国のテレビドラマで史上最後の「四星聯播ドラマ(※4つのメジャーTV局で放送されたドラマ)」であり、結果的に合計6つのTV局で放送された。さらに2015年3月に上海テレビドラマ年次会議の「品質賞」を受賞するなど、その作品性が高く評価されている。
太谷鏢局の大鏢頭。戴海臣の一番弟子。誠実で温厚、有能で武芸に長けている。また勇敢で決断力があり、我慢強い。私情を挟まず頑なに掟を守るがゆえに、仲間の死を巡って鏢師たちの反感を買ってしまい、失意のまま太谷を離れ、母と共に北京の支局・広順鏢局へ。開店休業状態の支局を整え本格的に開業しようとするが、都の同業者からのけ者にされたうえ、巡査頭の賈克木に目をつけられる。
劉安順の弟弟子。一緒に育った安順、戴戎とは仲が良く、深い絆で結ばれていた。ずっと戴戎に恋心を抱いていたが、安順という許婚がいる以上、その思いは心の底にしまい込んでいた。安順が太谷を去ったあと、様々な野心が首をもたげるようになる。心に抱えた嫉妬と貪欲さは、希平を闇へと導くことに。乱世において鏢局を存続させるために、鏢門の禁忌を犯すことさえいとわなくなってゆく。
捻軍の元帥と西洋人の間に生まれた非嫡出子で、猫のような緑色の瞳を持つ。世話係の張端和に育てられた。世間一般の道徳心を持ち合わせておらず、是非、善悪などという概念もない。また利害には左右されない。猫には9つの命があると信じ、自らの命をも軽んじている。刺激を求め、人が嫌がれば嫌がるほど、それを好んで実行する傾向がある。唯一の弱みは本気で惚れている路瑶婷だ。
暗がり峠の土匪の首領、路宗山の娘。天真爛漫で、頭の回転が速い。土匪の砦で育ったため、横暴でわがまま。江湖に生きる女のきっぷのよさも持ち合わせている。正反対の性格である劉安順には面倒をかけてばかりいたが、いつしか好意をいだくようになり、その気持ちを抑えきれなくなる。そして「鏢匪 同道せず(鏢師と土匪は同じ道を歩かぬ)」の戒めを恐れることなく、愛のため、何度も生死をかける。
戴海臣の娘。劉安順の妹弟子。愛称は戎戎。安順が敵わなかった相手を負かすほどの武芸の腕を持っている。江湖に生きる女の義侠心がある一方で、由緒正しきお嬢様気質も備えている。幼なじみであり許婚の安順とは互いに思い合っているが、しばしば激しい嫉妬に駆られ、それによって判断を誤り不幸を招いてしまう。考えすぎ、悩みすぎのきらいがあり、その逃げ道として信仰に助けを求めることに。
清朝王族・荘親王の娘。日本への留学経験がある。己の望む人生を歩むことはできずに政治利用される運命。ゆえに、どこか冷めていて、孤独で不機嫌そうな雰囲気を漂わせている。親世代の不誠実さを嫌っており、そこに現れた劉安順の持つ江湖の義侠心を新鮮に感じる。身分違いの付き合いは深入りしてはならぬと分かっていたが、無意識のうちに安順への思いが溢れ出てしまうことも。
※「格格(ゲゲ)」…「姫」にあたる満州語。
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(2015年放送当時の内容)
今回演じた大鏢頭の劉安順について、演じてみてどうでしたか。
今回演じた大鏢頭の劉安順は、誠実で真面目な人間というだけでなく、人当たりが良くて聡明です。私は彼のように人当たりが良くはないので、憧れもあります。彼の場合は、人から嫌がられるような如才なさではなく、様々な分野の人との付き合い方を知っていて、尊大ぶらないことも心得ています。
台湾の俳優が山西の男を演じるというのは、少し想像し難いのですが、どのように役作りをしましたか?
意識したことは特にありません。演じたものがその人物です。視聴者はこの人物の原型を知らないので、自分の思うとおりに演じました。男らしさとは強く、たくましく成長を遂げたものではなく、内面からにじみ出てくるものだと思うので、特に意識しませんでした。
『鏢門』のテーマは「掟を守る」ですが、これについてどうお考えですか?
劉安順は、掟は守りますが融通が利かないわけではありません。『鏢門』には面白いエピソードもあれば、恋愛もあります。劉安順は生涯で3人の女性と出会いますが、それぞれの女性との恋模様は同じではありません。
クランクアップの際に泣いたと伺いましたが、劉安順という役にそれほど思い入れが?
自分が信じていることを簡単には曲げず、時代が移り変わり、環境が変化しても、彼は自分のスタンスを変えません。人は彼のようであるべきだと思います。この点は、自分は彼に似ています。私は外的要因で自分のやり方を変えることは、滅多にありません。ずっとシンプルに、いい演技をしたい、毎年成長したいと思っています。
山西での撮影で苦労した点、あるいは気候風土になじめなかったことはありますか?
ありません。長年やっているのでいろんな場所に行くのには慣れました。気候風土になじめないことはありません。撮影は苦労するものだと思っていて、苦労がないのは撮影ではないです。どうしてこんなにしんどいんだ、といつも心の中で不満を抱いています。視聴者は私たちがキラキラ輝いていると思うかもしれませんが、本当にたくさんの苦労をしています。冬はもう無理だというほど凍え、夏は死にそうなほど暑く、アクションもしなければなりません。荒野では、トイレもなく、毎日早起きしなければならず、睡眠不足です。でもこの仕事をしなくなれば、こういった一切を懐かしく思うのでしょう。
10年後、どうありたいですか?
考えたことはありませんが、まだ演じていたいです。自分が面白いと思う、重みのある役を演じ続けたいです。心の赴くままに演じ、何からも影響を受けず、演じたいものを演じる。これが一番の満ち足りることです。
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