「サクソン:ライヴ・アット・ヴァッケン・オープン・エア2014」
2014年にドイツのフェス「ヴァッケン・オープン・エア」で行ったステージを放送!
1/8(日)後8:00~9:00
再放送:1/24(火)後2:30、1/30(月)前4:55
前回のコラムに予想以上の反響があり驚いています。やはりこの世の中、メタル好きな人とめぐり合う可能性は結構低く、割合的には東京で熊本出身の人を見つけるぐらいだと思うので(言い過ぎ)、出会った時の仲間意識はなかなかのものですよね。なので、80年代のバンド名が次々と出てくるこのコラムに懐かしさを感じていただけているのではないかと、思ってます。ありがとうございます。
さて、それでは第2章、いってみましょ~。
IRON MAIDENと共にNWOBHMを牽引したストレートなサウンドが魅力のバンド。当時、メタル=デニム&レザー、硬派な音楽、というイメージを作り上げた。最近のライブでは、その頃の楽曲がさらにハードでパワフルな仕上がりになっている。
2014年にドイツのフェス「ヴァッケン・オープン・エア」で行ったステージを放送!
1/8(日)後8:00~9:00
再放送:1/24(火)後2:30、1/30(月)前4:55
公式HP:http://www.yandtrocks.com/
アメリカ西海岸ベイエリア出身。デイヴ・メニケッティのパワフルながらどこか憂いのある声が魅力。アルバムBLACK TIGERに収録された「Forever」はHR/HMの劇的な面を凝縮した名曲。泣ける。
元DEEP PURPLEのデヴィッド・カヴァーデールが結成したバンド。初期はブルージーな王道のハードロックだったが、サーペンス・アルバスではジョン・サイクスのギターサウンドで一気に尖ったメタルサウンドになった。今もセクシーな歌は健在。
DAY-2にWHITESNAKE登場!
1/2(月)後8:00~深0:06
再放送:1/29(日)後8:00~深0:06
ホワイトスネイクが2004年にロンドン・ハマースミス・アポロで行ったライヴの模様を放送!
1/8(日)後6:00~7:00
再放送:1/24(火)深1:00
NWOBHM(ニュー・ウェイヴ・オブ・ブリティッシュ・ヘヴィメタル)は1970年代後半にイギリスで生まれたムーブメント。
音楽的にはIRON MAIDENやSAXONに代表されるようにブルース色が薄れ、ギターリフを中心とした楽曲が中心となり、サウンドは各楽器ともエッジの立った金属的な音域を強調するような音作り(いわゆるドンシャリ)がなされていった。
エフェクターに例えて考えてみたい(あくまでも例え)。
「ハードロック=オーバードライブ」・・・温かみのある音。ひずみは少ない。
「ヘヴィーメタル=ディスト―ション」・・・高域と低域を強調。ひずみが多い。
ギターサウンドがオーバードライブからディスト―ションの時代に移り、それに伴ってベースのアタック音、バスドラやタムのバチッという高域の音の成分が強調されることになっていく。
その突き抜ける感覚、貫かれる刺激がイギリスの若者に新鮮な刺激を与え、NWOBHMが台頭してきたのではないかと、「メタルの魂100まで」は考えるのであります。
※当時、両方のエフェクターを使ったセッティングが流行りました。
ギター → オーバードライブ(BOSSの黄色) → ディスト―ション(BOSSのオレンジ色)
最初弾いたとき「メチャクチャ歪んでいい音や~~~ん!!」とメタル仲間で盛り上がりました。
さて、第2章からは高校時代を書いていこうと思っていましたが、時系列を整理すると中学時代の中に入れておかなければならないバンドがありましたので、今回はその3バンドのエピソード。
FMエアチェックで録音し、曲もそうだけどバンドの存在感がカッコいい!とハマったのがSAXON。
IRON MAIDENと共にNWOBHMをけん引したバンドで、バイキング調のロゴマークもツボ。その頃はとにかくテンポの速い曲やら劇的な曲が大好きで、速ければそれでよし!劇的な展開ならよし!だったので、入り口は「Rought and Ready」でした。
が!よくよく聴き込んでいくうちに「Denim and Leather」のような泥臭い曲のカッコよさがわかるようになったのです。大きなうねりというか、グツグツしてるというか。最後の力強いユニゾンでそれが爆発する感じなのですが、ライブでの一体感が凄かろね~ライブも見てみたか~ばってん熊本には来らっさんどね~と地団駄。
それにタイトルもいいじゃないですか!デニム・アンド・レザーですよ、デニム・アンド・レザー。革パン、Gジャン、ジーンズ、革ジャン。ワッペンに鋲。バイカーのスタイルでもあり、NWOBHMの基本スタイル。細かい歌詞はわからなくても、バンドの意思とか、思いが伝わってきてそのあり方に惚れました。2016年夏のライブをNETで見たのですが、ムチャクチャカッコ良かった!ちなみにヴォーカル、ビフ・バイフォードのSAXONと、元SAXONのギター、グラハム・オリヴァーとベースのスティーヴ・ドウソンが結成したOliver/Dawson SAXONが存在しています。
AMラジオもウィークリーランキングはたまに聴いていたのですが、ある週のランキング上位の曲がギターのアルペジオで始まったんです。洋楽のバラードなんかな~と思って聴いていたら、いきなりヴォーカルが熱い歌に変化、ギターがジャンジャンジャジャンジャジャン!と入ってきて、うお~~~~~!!という僕的大きな事件がありました。アルバムの発売日から考えると中2の頃ですね。
HR/HMの曲がランキング上位にいる驚きもありますが、その楽曲の素晴らしさに半分泣いてました。坊主頭で(野球部)。地方に住む純朴な少年を泣かせたその曲は「Y&T」の「Rescue Me」。アルバム「EARTHSHAKER」に収録。
もちろんアルバム購入。とにかくこの「EARTHSHAKER」が素晴らしいアルバムなんです。1曲目の「Hungry For Rock」はまさにその頃の僕の心境そのまま。「Dirty Girl」「Hurricane」「Knock You Out」などカッコいい曲多数。そしてラストを飾る壮大なバラード「I Believe in You」。これ以上は作れないんじゃないかというぐらい素晴らしいアルバムだったのです。
そして迎えた次作の「BLACK TIGER」。このアルバムには「forever」という名曲があります。CDだと5曲目ですが、レコードだとA面の最後の曲。1曲目のインストの旋律がこの曲のイントロとなっていて、A面が劇的な幕切れとなり、B面1曲目の「Black Tiger」から第2幕が始まるような構成になっていました。少なからずレコードの時代はバンド側もこのあたりを意識していたと思います。なのでA面、B面にそれぞれドラマがあり、レコードをひっくり返す時間はA面で発生した熱をクールダウンする、又はB面につなげるための助走のような時間でした。
「BLACK TIGER」はその時間もアルバムの一部として位置づけていたといえるかもしれません。
さて、中学でDEEP PURPLEを知った時、既にバンドは解散していたのですが、3代目ヴォーカリスト、デヴィッド・カヴァーデールのバンド「WHITESNAKE」にメンバーの3人が在籍していると知って興味津々。その頃ラジオでWHITESNAKEのライブ特集があることを知り始めて聴くことになったのですが、その頃聴いていたSCORPIONSやRAINBOWと比べると落ち着いたハードロックサウンドで、中学生の僕には理解しにくかった部分はあります。ものすごく渋いんですもの!
ただ、やっぱりカヴァーデールの他にキーボードのジョン・ロード、ドラムのイアン・ペイスがいるということ自体が僕の中では凄くて。なので「Come an' Get It」を買ってみたのです。全体的にはやはり渋いハードロックなのですが、その中でガツンッ!ときたのが「Don't Break My Heart Again」。
この曲は当時の僕でもカッコ良さがわかり、ちょっと自分が大人になった気がしました!その1曲が僕的HITだったので次作、「Saints & Sinners」も購入。後にジョン・サイクスのギターで再度レコーディングされる「Here I Go Again」「Crying In The Rain」が収録されてます。
かなり聴き込みましたよ。なんて言うんでしょう、サウンドのハードルが下がって聴きやすくなったというか、メジャー感が増したというか。
そして次のアルバム「Slide It In」でコージー・パウエル、ジョン・サイクスが加入して更に僕的興味度が増大。「Slow An' Easy」「Gambler」などスリリングな曲がWHITESNAKEの魅力だと気付き始めたのもこの頃です。その後、喉のポリープを手術したカヴァーデールは歴史に残る名盤をこの世に生み出すのです。
それが「Whitesnake 邦題:白蛇の紋章〜サーペンス・アルバス」(サーペンス・アルバムだと思っていたのは僕だけではないはず・・・。仲間の人~はい、ハイタッチ!)。その運命の歯車を動かしたのはやはりジョン・サイクスではないでしょうか。以前の渋いアレンジは影をひそめ、当時の最先端というかモダンなサウンドに変貌。そのサウンドをバックにカヴァーデールがブルージーかつセクシーに歌うスタイルは最強。手術してハイトーンが無理なく出るようになった感じがします。それからジョン・サイクスのグリスダウンの音はえぐられるような感じでものすごくカッコ良い!歪んでいるけど奥行きがあるような音、最高ですね。
ちなみにWHITESNAKEは「Slide It In」の頃、福岡スポーツセンターでのSUPER ROCK84’というメタルフェスで直接この目で見ました。その話はSUPER ROCK84’の項に書きます。その後、ギタリストの交代が多いんですが、そのプレーヤーたちがまたすごい。エイドリアン・ヴァンデンバーグ(ex.VANDENBERG)、ヴィヴィアン・キャンベル(ex.DIO)、スティーヴ・ヴァイウォーレン・デ・マルティーニ(RATT)、ダグ・アルドリッチ(ex.LION)、レブ・ビーチ(WINGER)。大物ヴォーカリストにはギターヒーローが良く似合いますよ、はい。2016年のラウドパークでは2日目のトリ。今もセクシーでブルージーな歌声は健在。凄いです(凄いってこれまで何回書いてるのだろう・・・)。
そうこうしているうちに、年末進行で早い締切になってしまいましたので今回はここまで。
一晩お酒が飲めるネタ。
「ゲイリー・ムーアとマイケルシェンカーどっちが好き?」
今回が年内最終更新なので・・・。
1月1日と2日のLOUD PARK2016の約8時間に渡る放送をお見逃しなく!他にもHR/HMバンドの特集がメチャクチャありますよ!
2017年がみなさんにとって素晴らしい1年になりますように!(メロイックサイン)
さぁ、みんなで2017年に向かってSTAND UP AND SHOUT!!!!!!
本名:緒方豊和
年齢:49歳
職業:イベント制作、ヴォーカリスト
経歴:ASH(熊本)→MAJESTY(BMGビクター)→CRAZE(テイチク)
→Thumb Up Boys(REALROX)→tubTRaCK(NINE STATES 自主レーベル)
現在はアイドルユニット「タタカッテシネ」など、歌詞、楽曲提供や歌の指導を行う。
HR/HMが緒方豊和という人間にどのような影響を与え、人生がどう狂ったか、ポジティブなものに変わったかを通して、その魅力を伝えていきたいと思います。読んでもらって「そうそう、そんな時代だった」みたいに思っていただければ幸いです。