ハードロック&ヘヴィメタル特集

~今回の「Soul of Metal」~
(コラムに出てくるバンドの予備知識)

【MICHAEL SCHENKER GROUP】

そのルックスと佇まいでギターの神とまで言われたマイケル・シェンカー。当時、フライングVといえばマイケルだった。INTO THE ARENAのリフは名リフのひとつ。初期のドラマーはコージー・パウエル、アルバム「黙示録」ではグラハム・ボネットがヴォーカルだった。

【JUDAS PRIEST】

へヴィーメタルと言う言葉はこのバンドのためにあるのだ!そう思わせるメタルゴッド。金属的なハイトーンとパワーコードをメインにしたリフ、ツーバスとオープンハイハット、ルート中心のベースライン。ゾクゾクが止まらない。そう、THIS IS HEAVY METAL!!!!!!!!!!

【VAN HALEN】

ギタリストのEDWARD VAN HALENはギター革命を起こしたギタリスト。ライトハンド奏法(今で言うタッピング)やアーミング奏法をクールにメジャー化し、ギターサウンドを急激に進化させた!今聞いても全く古くない(むしろ今は新しい?)のが凄い!JUMP!は大抵の人が聞いたことがあるはず。

【DEF LEPPARD】

ユニオンジャックが似合う、アメリカ進出に成功したHR/HMバンド。20歳そこそこでデビューし、3rdアルバムPYROMANIAで世界を手にした。厚みのあるコーラスとシーケンスをスリリングに使ったサウンドが強力な個性であり武器だ。

第三回 坊主頭のメタル高校生

小学生の頃からの同級生(大学まで一緒)にタケちゃんという人がいます。無事に同じ高校に入学したのですが、彼が大好きだったのがマイケル・シェンカー・グループ、というかマイケル・シェンカー。彼は中学の後半から聞きまくっていたのですが、僕は少し出遅れて「飛翔伝説〜M.S.G.武道館ライヴ」からじっくり聞き始めたのです。

なんでしょうか、あのライブでの泣きのプレイと素晴らしいギターソロのメロディー、1音以上のチョーキング。当時は映像を入手することが出来なかったので、音だけでそのプレイを想像しながら聞いていたのですが、正確無比&ワウがかった個性的な音、劇的な展開の楽曲、ゲイリー・バーデンの必死に食らいつくヴォーカル。なんと言ってもコージー・パウエルのドラム。もうね、ガッツリ心をつかまれました。遡って以前の2枚のオリジナル版を聴いたのですが、迫力が違ってしまっていてこっちのライブ盤ばかり聴いてました。

高校3年の文化祭でタケちゃんがヴォーカル、僕がドラムで「DOCTOR DOCTOR」のコピーを演奏したんです(飛翔伝説ライブバージョンで)。キーボードのイントロから哀愁のギターソロが終わり「ジャーン、ジャッジャジャーン!」と演奏が入る部分、高校のポンコツバンドでも演奏していて涙が出そうになりましたよ、燃えましたよ(で、リズムが爆裂に走る!ありがちなパターン)。

そのライブアルバムからMSG(マイケル・シェンカー・グループ)にどっぷりハマっていったのですが、次作ではなんとグラハム・ボネットが加入するのです。マイケル、グラハム、コージー。レインボーにマイケルが入ったらどうなるか的な見方も出来てワクワクしてましたが・・・。コージーが脱退。なかなかファンが望むようにはいかないものです。バンドマンも人間ですもの・・・。が!コージー脱退を乗り越えて素晴らしい鬼気迫るサウンドの「ASSAULT ATTACK」をリリースするのです。これは素晴らしいアルバムで、マイケル・シェンカー・グループの中で一番好きですね。アルバムタイトルにもなっている1曲目の「Assault Attack」。うねるようなフレーズのギターリフとグラハムの強力な声にやられましたね。

このアルバムのツアーで日本に来た時に福岡サンパレスのライブに行きましたよ!その頃は既にグラハムは脱退してましたが、それはもう、憧れの人たちだし、おのぼりさんなのでなんとか近くで見られないかと会場の裏に回りました。控室あたりの窓を覗いていたらパッドで練習していたドラムのテッド・マッケンナに睨まれました。練習の邪魔をしてすみませんでした・・・。

ライブの内容は覚えてません、ライブに行けることだけで満足してましたからね。なんせ熊本には外タレなんてほとんど来ませんから、ハイ。行けるだけで幸せでした。

そして次作「BUILT TO DESTROY」。フライングVでベンツを叩くという何とも贅沢なジャケットですが、ゲイリー・バーデンが再度バンドに戻ってきます。歌のスキルについてグラハムと比較するのはやめます。マイケル・シェンカー・グループにゲイリー・バーデンの声は安心感があるんですよね。その後、ヴォーカルにロビン・マッコーリーを迎えてマッコーリー・シェンカーグループと改名。

先日Youtubeでマイケルとグラハムが最近Assault Attackをステージで演奏しているのを見ました。さすがにグラハムは高域がきつそうでしたが、それはそれは感動しました。

Michael Schenker Fest - Doctor Doctor intro (Live in Sapporo 2016)

中学生の頃FMエアチェックで録音したJUDAS PRIEST。その時はアルバム「British Steel」の楽曲が中心で、聴いてはいたけどRAINBOWやSCORPIONSほどではなかったんですよね。

ジャケットやロゴのカッコ良さとかバンドの持つ雰囲気が好きだったという感じでしょうか。なので、次作「Point of Entry 邦題:黄金のスペクトル」は後に遡って聴くことになるのです。そして遂にJUDAS PRIESTに心底惚れてしまうアルバムが高校生になってすぐにリリースされました。

「Screaming for Vengeance 邦題:復讐の叫び」

僕のHR/HM人生の中でも5本の指に入るであろうアルバムです。ミックス、マスタリングも素晴らしいと思ってます(ドラムの音の処理、好き)。捨て曲ナシ!JUDAS PRIESTが世界に突き付けた全曲全身全霊のヘヴィーメタルアルバム。

1曲目 「The Hellion」の出だしの音圧、そしてギターのハモリによる期待感。そこから「Electric Eye」~「Riding on the Wind」へとつながるアルバム冒頭の勢いは凄まじいほどの破壊力。そのままイントロの硬質なギターの音色からヘヴィーなサウンドに導かれヴォーカル、ロブ・ハルフォードの中域の声の魅力全開の「Bloodstone」、このアルバムではある意味バラードと位置付けてもいいようなミドルテンポのメロディアスな楽曲「(Take These) Chains」と続き、気だるい雰囲気の「Pain and Pleasure」が嵐の前の静けさを演出するかのようにA面のラストに収録。

これは凄いアルバムだと息を切らしながらB面にすると「こんなもんじゃね~ぞ!(英語はわかりません)」と「Screaming for Vengeance」が1曲目に待ち構えてるんです。そう、復讐の叫びです。復讐のために叫びを上げるんです。もう誰も止められないでしょ(ちなみにこの曲は高校の時に制作した自主製作映画の乱闘シーンで使いました)。

で、聴いてる側の驚きを鼻で笑うかのようにミディアムテンポの「You've Got Another Thing Comin'」がシンプルにたたみかける8ビートのカッコよさを誇示。そして曲はB面の(Take These) Chainsとも言えるメロディーが印象的な「Fever」に続き、アルバムの最後はこれがまた意表を突かれるんですが、AC/DCのようなシンプルなミドルアップテンポの「Devil's Child」。この曲のAメロにあるタムの合いの手的な「ダダンッ!」っていうのが大好きでドラムをコピーしました。

これはものすごいアルバムなんですよ!と、力説してますがここを読んでいるみなさんは「何を今更」感満載かもしれませんね。でも最近聴いてないでしょ?久しぶりにどうですか?!

さて、Screaming for Vengeanceで体内のアドレナリンをほとんど放出してしまった僕ですが、ジューダスは手を緩めません。

「Defenders of the Faith 邦題:背徳の掟」リリース。

「Freewheel Burning」の低音を強調した破壊的なサウンドと、ハイトーンを多用するロブの声から始まり、アルバムを通して僕の頭の中を切り裂くように響いたのです。前作に続き、ジューダスがジューダスである意味を余すところなく表現している渾身のアルバムといえます。その頃修学旅行があり、このアルバムを聴くと雪の二条城や新幹線移動を思い出すのです。修学旅行中、ず~~~~~~っとこのアルバムを聴いてましたからね。修学旅行ではシンコ―ミュージックの入り口に行って「おお、ここがあのシンコ―ミュージックばい!」とメタル仲間の同級生同士で盛り上がりました。

その後、シンセギターを多用した実験的なアルバム「Turbo」をリリース。賛否両論でしたが僕は1曲目 Turboの緊張感にゾクゾクしました。確かに前作、前々作ほどは聴いてなかったかなと思いますが、ツアービデオは燃えました。やっぱりジューダスはライブですよ!その後「Ram It Down」をリリース、そして「PAINKILLER」となります。

このPAINKILLERはDefenders of the Faithの頃に戻ったかのような闘気がみなぎっていて、タイトル曲PAINKILLERのビデオは、狂気的と言ってもいいぐらいにロブがイっちゃってます。ロブ・ハルフォードのヴォーカルスタイルは、切り裂くようなハイトーン(スクリーム)が魅力なのですが、僕は中域の声が好きなんです。なんていうんでしょう、甘い雰囲気があるんですよね。だからメロディアスな曲が持つ魅力も引き出せるというか。でも近づいたら火傷するようなスクリームがある。

「アメとムチ」はたまた「pain& pleasure」その両面を持ち合わせるからこそ、ロブであり、その魅力を生かせる楽曲を創造するグレン・ティプトンがいて、K.K.ダウニングがいて、メタル・ゴッド、ジューダス・プリーストだと思うのです。

Judas Priest - Another Thing Comin'

VAN HALENも凄いバンドだと言われていたのですが、少ないお小遣いでレコードを買うには優先順位があまり上ではなかったんです。戒厳令のジャケットがあまり好きになれなかったからかもしれないです。今思えば当時は自分の中で「ジャケット」や「バンドロゴ」のイメージがかなり大きかったんだと思います。

前出のタケちゃんが中学生の頃VAN HALENの「Diver Down」を購入したので聴くことになったのですが、最初の印象は明るい感じのバンドだなーというぐらいでした。ギターのことはよくわからなかったので、大聖堂のプレイが画期的なこともわからなかったですね。

その後、高校1年の時にあの「1984」がリリースされて。これもタケちゃんが購入したのですが、この頃にはギターのことが少しはわかっていたのでギタープレイをしっかりチェックするぞ!と思ったら最初の2曲(1984~Jump)はキーボード中心で(後にエディーが弾いていると知ってなんて多才なんだ!と驚きました。エディーに向かって多才とはこれ、失礼極まりないですが)。3曲目の「Panama」で「おお!」となったのはいいけど、イントロの解釈(リズム)がず~~~っとわからず、みんなすぐにわかるんかな~という疑問を持ち続けてました。(わからなかった人、はい、ハイタッチ!)今もイントロ途中からじゃないとわからない時があります。それは「Hot for Teacher」も同様。どこがアタマでどこがウラなのか・・・。かなり難解ですわ。

Van Halen - Panama

1984発売後、ヴォーカルのデヴィッド・リー・ロスが脱退してしまうのですが、後任ヴォーカリストとしてサミー・ヘイガーが加入。アルバム「5150」の一発目「ハローベイビー」はめちゃくちゃインパクトがあって、自信に満ち溢れていてクールでした。何度真似して会話で使っていたことか。時代としては僕が大学1年生の頃ですね。このアルバムを爆音で鳴らしながら熊本空港のあたりをドライブしてましたね~、男ばっかで。

デヴィッドは個性派、サミーはアメリカンロックの実力派。まったく違うタイプのヴォーカリストのため、ファンの間でもどっちの方がいい?などという議論が繰り返されました。今でも酒を飲むときの話題になるでしょう。これは僕にとって究極のクエッションですね。比較できないですもん。それぞれの時期に名曲があるので、2人が入れ替わりで歌ってライブをやってもらいたい感じです。ゲイリー・シェローン在籍時のアルバムもカッコいいのですが、ゲイリーはVAN HALENではなく、やはりエクストリームのヴォーカリストだと思うし、カッチリはまってます。

かなり先に進んでしまったので時間を戻しましょう。ギターのこともわかってきた高校生の僕はVAN HALENの1stアルバム「VAN HALEN 邦題:炎の導火線」を聴きました。目的は「Eruption」 。ギター、エドワード・ヴァン・ヘイレンのプレイ。

なるほど!そういうことか!と納得しましたよ。発想力ですよね。今となっては当たり前となっているタッピング(ライトハンド奏法)も、あそこまでクールに演奏する使い手がいなかったので注目されたのです。でもそれだけじゃなく、あのギターの音、それからアーミング、ハーモニクス・・・。新しい演奏テクニックとリズム感、ギターアレンジのセンスを兼ね備えたスーパーギタリストとしての懐の深さを感じました。タバコをくわえて楽々と難しいフレーズを弾く姿にも憧れましたねー。

現在はデヴィッド・リー・ロスが復帰、ベースはマイケル・アンソニーではなくエディーの息子が在籍。オフィシャルのYoutubeでサミー時代のものは見つけられませんでした。あれだけの功績を残したメンバーだけに、ファンとしては寂しい感じです。

Van Halen - She's The Woman

高校1年の時の文化祭は数年に1度の大文化祭でした。各クラスが大掛かりな準備をして一般の人たちにも開放するのです。その準備の際、タケちゃんと僕はラジカセを持ちこむ訳です。今だったらR&Bやダンスミュージックなんでしょうが、カセットの最初に入れていたのは「DEF LEPPARD」の3rdアルバム「PYROMANIA 邦題:炎のターゲット」。1曲目の「Rock! Rock! (Till You Drop)」から教室の中はHR/HMで満たされます。不思議と誰も「うるさい!やめてよ!」とは言わなかった。やっぱりデフ・レパードはHR/HMファンでなくても聴きやすいのでしょうか・・・。

お化け屋敷を作っていたので、青竹の匂いとPYROMANIAは記憶の中で深い相関関係を形成していて、PYROMANIAを聴くと青竹の匂い、青竹の匂いを嗅ぐとPYROMANIAの曲が浮かぶという、パブロフの犬的な感じになってます。

このPYROMANIAも素晴らしいアルバムですよね!JUDAS PRIESTのScreaming for Vengeance同様、捨て曲ナシでアルバム全体のクオリティーが素晴らしく高いのですが、なんとこの時、メンバーはまだ20歳そこそこ。販売枚数は1000万枚。なんてバンドなんだ!

「Photograph」「Rock of Ages」「Too Late for Love」「Foolin」・・・。そのマイナー調のサビでのブ厚いコーラスはデフ・レパードのウリであり強い個性。すぐにわかりますもんね。

Photographは多重録音でコピーしました。カセットデッキのL chとR chを使って。多分やったことある人もいると思います。(1回目)Lに布団とコップとかを叩いてドラムパート録音。(2回目)ピンコードでつないだ他のラジカセでドラムパートをモノラル再生、カセットデッキにLのみ録音し、同時にベース代わりに6弦をオクターブ下げたギターをRにライン録音。次はギター、その次に歌という具合にこの過程を繰り返せば無限に多重録音が可能だぜぃ!と、ワクワクしたけど、時代はアナログ、使用メディアはカセットテープ。5回も重ねていくとノイズの方が大きくなり、ヴォーカルを入れるなど無理。

そんな中、Photographをコピーして自分なりに完成させたのは達成感がありましたねー。後に一緒にバンドをやることになるマップという同級生(メイデンを好む)の弟がノイズまみれの音源に感動してくれました。ノイズまみれの、はい。

PYROMANIAから加入したフィル・コリンは元ガールのギタリスト。NHK FMで放送されたガールの浅草ライブを録音して聴きまくっていたので、フィル・コリンがデフ・レパードを知るきっかけだったのです。そのガールの代表曲は「HOLLYWOOD TEASE」。NWOBHMの一角(四天王)と呼ばれていました。僕的にはもう少し時代が後になりますが、そのルックスと楽曲の雰囲気からLAメタルだと思ってます。ちなみにガールのヴォーカル、フィリップ・ルイスは後に元ガンズ・アンド・ローゼスのギタリスト、トレーシー・ガンズとLAメタル後期にLA.GUNSを結成しました。

世界的に有名になったデフ・レパードですが、次のアルバムまでに4年の歳月が必要でした。だがしかし、その月日を埋まるかのようなアルバム「Hysteria」をリリース。1,200万枚と言われる数を売り、完全にHR/HMバンドのトップクラスの地位を確立。その5年後に発売された「Adrenalize」からは元DIOのヴィヴィアン・キャンベルが加入。DIOのような完全なるヘヴィーメタルバンドからデフ・レパードという経歴(その間に一瞬ホワイトスネイクあり)は、かなり意外でした。デフ・レパードは順調に行かない時期も多かったのですが、その度に危機を乗り越えてきました。大英帝国が誇るジャンルを超えたバンドなのです。

DEF LEPPARD – Photograph
DEF LEPPARD - "Hysteria" (Official Music Video)

さて、年始早々大長文にならないように今回はここまで。

まだまだ高校生活の後半が残ってるけど、実はその後が長いんですよね~。皆さま、良ければ飽きずに次回も楽しみにしておいてください。

さて、DRINK ALL NIGHT のためのお題。

好きなギターソロベスト5
※思い出すのに時間がかかる

それではまた次回、お会いしましょう。

緒方豊和

本名:緒方豊和
年齢:49歳
職業:イベント制作、ヴォーカリスト
経歴:ASH(熊本)→MAJESTY(BMGビクター)→CRAZE(テイチク)
→Thumb Up Boys(REALROX)→tubTRaCK(NINE STATES 自主レーベル)
現在はアイドルユニット「タタカッテシネ」など、歌詞、楽曲提供や歌の指導を行う。
HR/HMが緒方豊和という人間にどのような影響を与え、人生がどう狂ったか、ポジティブなものに変わったかを通して、その魅力を伝えていきたいと思います。読んでもらって「そうそう、そんな時代だった」みたいに思っていただければ幸いです。

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