3季目のリーグワンを制した東芝ブレイブルーパス東京から、スタンドオフのリッチー・モウンガ選手、フランカーのシャノン・フリゼル選手のオールブラックスコンビに加え、プロップ木村星南選手、フッカー原田衛選手、ロックのワーナー・ディアンズ選手の若手3人が今季のベストフィフティーンに選ばれました。この3人はトッド・ブラックアダーヘッドコーチ(HC)就任後、19年度以降の入団組です。
ブレイブルーパスの14季ぶりのリーグ優勝は若手の活躍抜きには語れません。埼玉パナソニックワイルドナイツに24対20で競り勝った決勝には、上記の3人に加え、25歳以下のプロップ小鍛治悠太選手、フルバック松永拓朗選手がスタメンに名を連ねました。途中出場で決勝トライをあげた森勇登選手も25歳です。
薫田真広ゼネラルマネジャー(GM)は「トッド(ブラックアダーHC)はここ3シーズン、多くの選手を使ってきました。タネをまいた選手がしっかり育ってくれた」と総括し、こう続けました。
「リクルーターが見極め、東芝のカラーに合った選手を採ってくる。我々の文化は“ともに成長しよう”というものです。新たに獲得する選手については、助っ人というよりも共に成長できる選手を採るのがチームづくりのポリシーです」
では「東芝のカラーに合った選手」とは、どういうタイプでしょう。
昨季(22-23シーズン)まで採用担当を務めていた事業運営部の望月雄太さんに話を聞きました。望月さんは現役時代(04-05シーズン~16-17シーズン)、主にフランカーとして活躍しました。ジャパン通算7キャップ。14季前の決勝は、ロックでスタメン出場し、5度目のリーグ制覇に貢献しました。
現役引退後は、採用担当などでチームを裏から支えています。先述した6人は望月さんが担当しました。
「選手とスタッフとでは優勝の味が違いますね。自分が採用に関わった選手に対しては親心に近いものがある。彼らに優勝を味わわせてあげたいと思い、チームに誘った。その意味ではひとつ、いい仕事ができたなと思っています」
――選手を採用する際のポイントは?
「ウチに合う子ですね。チームのスタイルやファミリー感に合うタイプかどうか。とりわけタフな選手を選びますね」
――タフさとはプレーに限らずメンタルも?
「基本はメンタルですね。メンタル的にタフな選手はタフな作業と向き合えますし、プレーにも表れますから」
――リクルーターとしてのこだわりは?
「足で稼いで情報を得て、総合的に見てウチのチームに合うかどうかを判断します。獲得が難しいと思われるところにも何度も足を運び、関係性を築いていく。そうやって、いい選手を送り出してもらうことを大事にしました」
――来ると思っていた選手が来なかったことも?
「それはいっぱいあります。採った数と同じくらいあります。ただ別のチームに行ったとしても活躍してくれた方がうれしい。自分のリクルーターとしての目が間違っていなかったことが証明されるわけですから。他のチームに行った後も会えば、話しかけますよ。ウチに来なかったとはいえ、一度は関係を築いた選手が頑張っているのは単純にうれしいものです」
タフな選手を採る――。それは今季から採用担当に就いた藤井淳さんにも受け継がれています。
「この採用ポリシーは今に始まったことではなく、昔から続くものです。ウチは叩き上げの選手が多い。タフさは採用基準の大きな比重を占めています」
実直な面持ちで藤井さんは語りました。
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