現地時間9日、フランス・パリ郊外のサンドニで世界ランキング14位(9日時点=以下同)の日本代表は、同4位のフランス代表と対戦し、12対52で敗れました。16日にはフランス・シャンベリーでウルグアイ代表(同17位)、24日にはイングランド・トゥイッケナムでイングランド代表(同5位)と対戦します。
この試合も含め、フランス代表との対戦成績は以下の通りです。
・73年10月27日 ●18対30 ボルドー
・78年9月23日 ●16対55 東京
・80年10月19日 ●3対23 トゥールーズ
・84年9月30日 ●0対52 大阪
・84年10月7日 ●12対40 東京
・85年10月19日 ●0対50 ダックス
・85年10月26日 ●0対52 ボジョアール
・03年10月18日 ●29対51 W杯オーストラリア大会=タウンズビル
・11年9月10日 ●21対47 W杯ニュージーランド大会=ノースハーバー
・17年11月26日 △23対23 ナンテール
・22年7月2日 ●23対42 愛知
・22年7月9日 ●15対20 東京
・22年11月20日 ● 17対35 トゥールーズ
・24年11月9日 ●12対52 サンドニ
14回対戦し、1分け13敗。日本代表にとって、フランスは難攻不落の城です。
こうした難敵に勝つには、ミスを極力減らし、ピラニアのように食らいつくしかありません。しかも敵地ですから、フランスのファンからも“敵ながらあっぱれ“と思わせるような戦いをするしかありません。点差が開けば、一気にのみこまれてしまいます。
前半4分にフランスに先制を許すと、そこからはほぼワンサイドゲーム。ワイドにボールを展開するフランスに前半だけで計5トライを重ねられました。
日本は38分、センター、ディラン・ライリー選手が抜け出し、インゴールにボールを置きましたが、直前にノックオンがあり、トライは認められませんでした。
後半に入り、10分にスタンドオフの立川理道選手、21分にはナンバーエイトのテビタ・タタフ選手がトライをとったものの、大勢に影響はありませんでした。
12対21の後半は評価できますが、「焼け石に水」との見方もできます。
エディー・ジョーンズヘッドコーチ(HC)は試合後、「相手は我々がやりたいプレーをたくさんしてきたし、我々もいいプレーはたくさんありましたが、いい学びになりました」と話しました。
続けて原田選手の話。
「最初の20分でいいプレーができなくて、僕らの流れにもっていくことができませんでした。後半は日本らしいアタックができていたと思いますけど、フィジカルの部分と80分間やり続けるフィットネスのところが課題だと思います」
80分間やり切る――。大事なのはそこです。2週間前のニュージーランド戦は前半の20分間、今回のフランス戦は後半の4分から24分までの20分間は見応えがありました。このように活性化した時間帯もあるのですが、それがブツ切れになっているのです。原田選手は、その大きな要因をフィジカルとフィットネスに求めています。
しかし、言うは易し、行うは難し。80分間通じて、強国相手にやりたいラグビーを実践するのは至難の業です。それよりも、たとえばタックル成功率を80%以上に上げる(ニュージーランド戦76%、フランス戦74%=ラグビー専門サイト「ラグビーパス」)など、現実的で具体的な数値目標を掲げた方が、チームの成長を客観的に把握する上では有効なのではないでしょうか。ちなみに日本戦でのニュージーランドのタックル成功率は90%、フランスは89%でした。ラグビーの基本はタックルです。「超速」の前に、確認すべき点があるのかもしれません。
※HC、選手のコメントは、日本ラグビー協会2024年11月10日配信リリースに掲載されたものです。
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