リーグワンの2024-25シーズンが12月21日、全国6会場で開幕しました。22日にはディビジョン1の昨季王者・東芝ブレイブルーパス東京が神奈川・日産スタジアムで同4位の横浜キヤノンイーグルスと対戦し、28対21で勝利しました。一時は0対16のビハインドを負いましたが、スタンドオフのリッチー・モウンガ選手の活躍で逆転勝ちに成功し、好スタートを切りました。
この日の主役は昨季MVPで、ブレイブルーパスのリーグワン初優勝に貢献したモウンガ選手でした。両軍最多の13得点をあげました。
前半30分時点でのスコアはブレイブルーパスの0対16。ブレイブルーパスは前半4分にフランカーのシャノン・フリゼルがヘッドコンタクトでイエローカードを掲示されるなど反則を重ね、自陣でプレーする時間が長く続きました。
この劣勢を挽回したのがモウンガ選手です。自陣からのキックではなくパスで局面を打開してみせました。
「大きく蹴り返しても守備の時間が長く続いていた。だから試しにボールを動かしてみた」
39分には流れるようなパスワークからフルバック松永拓朗選手が初のトライ。モウンガ選手がコンバージョンキックを決め、7対16で前半を終えます。
「あの7分(前半33分から終了まで)が後半につながった」とは試合後のモウンガ選手。まず後半5分、フリゼル選手のトライとモウンガ選手のコンバージョンキックで、14対16に。
モウンガ選手はキックだけではありません。15分、センターのセタ・タマニバル選手のショートパントキックにいち早く反応し、インゴール中央にボールを運びました。これで19対16。直後のコンバージョンキックも決め、さらに2点を加えました。
23分に一度は追いつかれたものの、30分にセンター眞野泰地選手がインゴール中央に飛び込むなど、試合は28対21でノーサイド。昨季、14季ぶりのリーグ優勝を果たしたブレイブルーパス。苦しみながらも勝ち点4を手にするあたり、さすがディフェンディングチャンピオンです。
0対16からの逆転勝ち。モウンガ選手によると「(前所属のスーパーラグビーのクルセイダーズ時代に)29点差を逆転した経験がある」とのことです。「追いかける状況下では、何か特別なことをするのではなく目の前のことをひとつずつ。自分たちを信じてやるしかない」
キャプテンのリーチマイケル選手は、頼もしい10番について「ボールを持ったら何かをしてくれるし、チームを勝たせるきっかけをつくってくれる。今日、リッチーが久々にバテたところを見れて良かった」と冗談交じりに殊勲甲を称えました。
リーグワン初となる連覇に挑むブレイブルーパス。その中心には30歳のモウンガ選手がいます。今季は3年契約の2年目。「全ての覚悟を持って、このクラブでプレーしたい。リタイヤするまで、プレーすることも考えている」というレジェンドがリーグワンを盛り立てます。
2024年の当コラムはこれが最後の更新となります。新年は1月9日(木)スタートです。読者の皆さま、ご愛読ありがとうございました。来年も引き続き宜しくお願いいたします。
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