リーグワンのディビジョン1(D1)は1月12日に第4節を終えました。早くも全勝は昨季王者の東芝ブレイブルーパス東京と同準優勝の埼玉パナソニックワイルドナイツのみ。今回は連覇を狙うブレイブルーパスのキーマン、ロックのワーナー・ディアンズ選手を取り上げます。
1月11日、神奈川・Uvanceとどろきスタジアムで行われたリーグワンD1第4節、ブレイブルーパスは今季D1初昇格の浦安D-Rocksと対戦しました。チームの先頭で入場したのがワーナー・ディアンズ選手。キャプテンのリーチマイケル選手、バイスキャプテンの原田衛選手より前にいたのは、この日の試合がリーグワン50キャップ目だったからです。
開始早々に先制したブレイブルーパスでしたが、D-Rocksに押し込まれ、自陣でプレーする時間が続きました。それでも20分、ウイングのジョネ・ナイカブラ選手のトライで12対0とリードして前半を終えました。
後半に入り、D-Rocksに2トライを許すなど、一時は5点差まで迫られましたがディアンズ選手らが体を張って凌ぎ切り、22対14で勝利。ディアンズ選手は2メートル2センチの長身を生かし、ラインアウト勝利数(ラグビー専門サイト『ラグビーパス』参照)で両軍最多の7を記録するなど、チームの開幕4連勝に貢献しました。
ニュージーランド・ウェリントン出身のディアンズ選手は14歳で来日、現在22歳です。大学に進学していたら、まだ4年生です。
現在、D1のチームで日本の高校を卒業後、すぐにリーグワン(前身のトップリーグ時代を含む)入りしたのはディアンズ選手(流通経済大学付属柏)とワイルドナイツの福井翔大選手(東福岡)、島田彪雅選手(御所実業)の3人しかいません。
ディアンズ選手はルーキーイヤーからプレーオフを含む18試合中15試合に出場するなど即戦力として活躍し、その後もコンスタントに出場機会を得ています。22歳9カ月での50キャップ到達は異例の早さと言っていいでしょう。
本人は節目の50キャップについて「まぁ早いと思います」と言葉少なに語り、こう続けました。
「あまり考え過ぎず自分のプレーにフォーカスし、ここまで来られた。ブレイブルーパスを選んだのは正解だと思っています。ただ、まだ全然満足していない。もっといい選手になりたい」
さらには、こうも。
「できるだけ多く出て、できるだけ長く、年齢を重ねてもいいプレーができるようにしたい。トップレベルでずっとプレーできたらいい。何歳まで、何キャップまでという目標は特にないのですが、できるだけ多くの試合で長くいいプレーをしたいです」
D-Rocks戦後、ブレイブルーパスのトッド・ブラックアダーヘッドコーチ(HC)は「東芝ブレイブルーパス東京というクラブにとっても、本人にとっても誇らしい1日になりました」と、ディアンズ選手の50キャップ到達を喜び、こう述べました。
「ワーナーはチームに長く在籍してくれているように感じますが、まだ22歳です。現状のパフォーマンスを見ても、世界最高のロックと言って差し支えないと思っています。その中でもまだポテンシャルがあり、今日のパフォーマンスもそうですが、チームのために体を張ってくれる。すごく良いヤツでもありますし、彼のような選手をチームに迎え入れることができて幸運だと思います」
チームメイトの原田衛選手にも話を聞きました。入団はディアンズ選手の方が1年先ですが、年齢は原田選手が3つ上です。
「ワーナーのすごいところは、フィジカリティがワールドクラス。年下ですが、落ち着いていて、賢い。ベテランのような感じで、僕たちも安心してプレーができる。たぶん2回目なんじゃないかな……。人生2回目説がある。それくらい見習うべき点がたくさんあるので、これからも一緒に成長していきたいと思います」
人生2回目、とは言い得て妙です。それだけ地に足がついているということでしょう。ディアンズ選手は自身2回目のリーグ優勝を目指し、チームを牽引し続けます。
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