
エディー・ジョーンズヘッドコーチ(HC)肝入りのプロジェクト「JAPAN TALENT SQUADプログラム」(JTSプログラム)は2月にスタートし、既に5回の国内キャンプを終えました。8日に東京・辰巳の森海浜公園ラグビー練習場で行われた5回目のキャンプでは、その模様が報道陣に公開されました。
この日、エディーHCは不参加でしたが、早稲田大3年のセンター福島秀法選手が、こんなユニークな練習法を教えてくれました。
「自分が中学生の頃、テレビで見ていたエディーさんは、もっと厳しい人のイメージでした。実際に合宿を共にしたら、もちろん厳しい場面もありましたが、オン・オフがはっきりしている。特にユニークな練習だと思ったのは、“ボールを大事に扱え”ということ。エディーさんが生卵を用意し、名前を呼び合ってパスをしました。卵を落とさないようにパスする練習なんて初めてだったし、“こういうトレーニングもあるんだ”と思って印象に残っています」
JTSの合宿で、ボールを「宝」と呼ぶようになったそうです。明治大1年のウイング白井瑛人選手は、ボール回しならぬ“卵回し”について、こう述べました。
「まず第一に思いやりをもって相手にボールを与える。簡単にロストしないというイメージで名前を呼んで卵を優しく投げる。雑に投げたら落として割れてしまう。しっかりボールを扱うイメージで、それを実践しました」
ところが――。
「最後は(海老澤)琥珀(明治大2年ウイング)がエディーさんに投げたところで、普通に床に落として割れていました。みんな笑っていましたよ」
エディーさんは身を持って、ボールの大切さを示したかったのかもしれません。
神戸製鋼時代の平尾誠二さんは、ボールを子どもに見立て、若い選手に「もっと大切に扱え」と指導していたことがあります。それを思い出しました。
法政大3年のナンバーエイト宮下晃毅選手からも話を聞きました。
「練習中もスタッツを出してもらえるんですが、自分がどれだけ走っているかいないかが分かる。今、JTSで要求されているのが『ゴールドエフォート』といって、全員が走る、どんな場面でも走るということ。そのスタッツをしっかり見てもらっています。自分はまだまだで、エディーさんからも、きつく言われています。世界のトップ選手たちはもっと速く、体もでかい。ブレイクダウンが強く、起き上がるスピードも速い。自分はまだまだダメなので、すべて上げられようにしたいですね」
この『ゴールドエフォート』という言葉は、フル代表でも合言葉のように使われています。昨年度のJTSに参加し、既に日本代表5キャップを獲得したフルバック矢崎由高選手(早稲田大2年)は以前、こう語っていました。
「『ゴールドエフォート』はハードワークのことを指します。(試合で)1人3回以上『ゴールドエフォート』することをテーマにあげていました」
ゴールドエフォートとは、字義通りに解釈すれば「金への努力」。千里の道も一歩からです。
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