
リーグワン・ディビジョン1の横浜キヤノンイーグルスは、12月13日に開幕する2025-26シーズンに向け、新体制で始動しています。9月19日には練習拠点の東京・キヤノンスポーツパークで新ヘッドコーチ(HC)レオン・マクドナルド氏の就任記者会見を行いました。
マクドナルドHCは「はじめまして、どうぞよろしくおねがいします」と日本語で挨拶した後、約15年ぶりの日本復帰(09-10シーズン、近鉄ライナーズに所属)に向けた思いを語りました。
「ラグビーと日本の生活の両方が楽しみ。プレーヤーもフレンドリーで私を歓迎してくれました。コーチンググループはそれぞれが支え合い、チームとして機能できていると思っています」
1977年生まれの47歳。指導者としては脂が乗っています。21年にはブルーズ(ニュージーランド)をスーパーラグビー・トランスタスマン優勝、22年にはスーパーラグビー・パシフィック準優勝に導き、昨年はニュージーランド代表(オールブラックス)のアシスタントコーチを務めました。
マクドナルドHCの招聘に尽力した井上聖人ゼネラルマネジャー(GM)は「(HCにオファーをした理由のひとつに)アタッキング・ラグビーを継承してくれそうだということ。その点は譲りたくなかった。アタッキング・マインドを持ったコーチを探したので、レオンは適任でした」と話していました。
では、マクドナルドHCは、主力選手の故障などもあって、昨季(24−25シーズン)はリーグワンになってから過去最低の8位に終わったイーグルスの戦いぶりを、どう見ていたのでしょう。
「すごくいいアタックをしていました。リーグの中で見ても素晴らしいトライを取っていた。特にバックスが非常に優れていたと感じました」。その一方で、こんな指摘も。「ただし取るべきところで(トライを)取れなかった。それが試合の勝敗に直結していました」
目指したいラグビースタイルについて問われると、こう答えました。
「まずアタッキング・ラグビーをしたい。それがイーグルスの強みだと思います。それと同時にスマートなラグビーをしないといけません。フォワードのことを考え、テリトリーもしっかりコントロールしないと。また、ディフェンスに対しても思いを持つチームにもしなければならない。(攻守の)バランスが取れたチームにしていきたいと考えています」
会見後、井上GMに改めて、話を聞きました。
――マクドナルドHCが選手たちを指導する姿を見て、いかがですか?
「期待していた以上です。懐は深く、指導は細かい。物腰は柔らかいのですが、(選手を)逃がさない強さがあります。素晴らしい指導者。アタック面は、今まで以上に突き詰めてやっていますので、そのクオリティはさらに上がると感じています」
――ここまでの指導で印象に残っていることは?
「彼が一番大事にしているのは、チームのカルチャーだけではなく、コーチのカルチャーもしっかりとつくること。これはミーティングでも言っていたんですが、『チームカルチャー、チームカルチャーと選手たちに言っても、コーチが一枚岩になっていなかったら何の説得力もない。だから、コーチはコーチでリーグワンで一番一体感のあるチームをつくろう』と。彼からはコーチ陣に一体感を持たせることに対しての強いこだわりを感じています」
――それにより、コーチ陣のミーティング回数は増えましたか?
「明らかに増えました。その数はもう今までの比じゃないですね。“もうほんとかよ”と思うくらい、スケジュール表にミーティングが詰まっている。どのコーチも常に指導に参加している。たとえば別のコーチが指導している際、手の空いているコーチが見守っているだけ、にはなっていません」
――いいスタートを切れましたね。
「少なくともこの数週間に関しては、私の期待を遥かに上回るワークレート、コミットメントをしてくれています。結果としてコーチ陣も活性化しましたし、今までとは別の組織になっていると思います」
チームを変えるにはコーチから。新指揮官の手腕に注目が集まります。
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