
リーグワン5季目のシーズンが12月13日に開幕します。開幕前、恒例のメディアカンファレンスが都内で開かれ、各チームの代表者が意気込みを語りました。今回は、今季の注目選手として浦安D-Rocksに移籍した37歳のベテラン、フルバック山中亮平選手を紹介しましょう。
日本代表30キャップ。2019年日本大会、23年フランス大会と2度のW杯に出場した山中選手。12シーズンに渡りプレーしたコベルコ神戸スティーラーズを昨季限りで退団し、D-Rocksに移籍しました。
移籍の理由を本人はこう語っています。
「そのまま神戸に残るというのもいい流れではあったかもしれませんが、残り少ないラグビー人生で何かチャレンジしたかった。もう一度ワクワクしたいと思ったんです。そこでD-Rocksさんから声を掛けてもらい、やりがいを感じました。チームは去年12位(最下位)で、上に上がるしかない。自分に何かできることがあるんじゃないかと思ったんです」
チームの前身はNTTコミュニケーションズシャイニングアークス東京ベイ浦安。名前の長さで有名になりました。浦安D-Rocksと改名して3季目の昨季は、3勝15敗でリーグ戦最下位。D2優勝の豊田自動織機シャトルズ愛知との入替戦を得失点差で制し、なんとかD1に残留しました。
山中選手は語ります。
「後輩から聞かれることがあればアドバイスをしています。あとはメンタルの部分で若い選手たちをどれだけケアできるか。自分がいろいろな経験をしてきたからこそ、伝えられることもあると思います」
山中選手は東海大仰星高、早稲田大、神戸製鋼と、いわゆるラグビーのエリートコースを歩んできました。身長188センチの長身フルバック。持ち前のキック力を生かしたエリアマネジメント能力に加え、パス、ランスキルにも長けている万能型のプレーヤーです。
だが苦難の時期もありました。大学卒業後の11年、23歳でW杯ニュージーランド大会の代表候補に選ばれましたが、口ひげを伸ばすために使用していた塗り薬に禁止成分が含まれていたことが発覚し、2年間の出場停止処分を受けました。
復帰後、15年W杯イングランド大会でも代表候補に名を連ねましたが、最終メンバーには残れませんでした。初めての本大会出場は19年日本大会。18年にスタンドオフからフルバックに転向したのが吉と出ました。持ち味のキック力を生かし、日本初のベスト8入りに貢献しました。
だが23年フランス大会は最終メンバーから落選。自身のSNSで<この1週間いろいろ考えてこのまま諦めるのは性に合わないので山中は、2027年のワールドカップ目指します。自分になにが足りなかったのか。もう一度自分を見つめ直す。年齢とかそんなん関係ない。できるできへんじゃなくてやるかやらんか。ラグビー人生、第3章のスタートです>(2023年8月15日更新)と綴ってから1カ月後、足元にボールが転がってきました。
大会期間中にウイングのセミシ・マシレワ選手が負傷でチームを離脱。急遽、追加招集を受けてフランス入りし、1次リーグ最終戦のアルゼンチン戦に出場しました。不規則な転がり方をする、まるで楕円球のようなラグビー人生です。
37歳になった山中選手の今の目標は「まずはD-Rocksで試合に出ること」です。
「ここにはいいバックスがたくさんいます。そこでのポジション争いもある。試合に出る出ないにかかわらず、チームに貢献できるようにベテランとして頑張っていきたい」
同学年には、リーチマイケル選手(東芝ブレイブルーパス東京)、田村優選手(横浜キヤノンイーグルス)らがいます。
「彼らがやっている間は辞めたくないですね」
そして、こう続けました。
「リーチも慣れだと言っていましたが、しんどい練習をしていても慣れてきたら、もっときつい練習にも耐えられる。オフが2日続いた場合、少しでも身体を動かすようにしています」
最後に一花、いやもう二花も三花も咲かせてもらいたいものです。
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