
この2月、リーグワンは<リーグの競技レベル向上、国内レフリー技術向上および国際的な交流推進>を目的に、香港協会、フランス協会、フィジー協会、アメリカ協会に所属するレフリー4人を招聘しました。海外のレフリーの目に、日本ラグビーはどう映っているのでしょうか。
今回来日したレフリーの中に、フランス協会のルドヴィック・カイヤさんの名前がありました。2024年にフランスプロリーグの「TOP14」決勝の笛を吹いたプロフェッショナルレフリーです。3月4日現在、リーグワンでレフリーとして2試合、アシスタントレフリーとして2試合を担当しました。
2月26日には、メディア向けの説明会と関東協会のレフリー対象のワークショップが都内で開かれ、カイヤさんとフィジー協会のデイヴィット・ヴォサレヴさんが、日本の古瀬健樹さん、手束伊吹さんらとともに出席しました。
以下は海外レフリー2人の感想です。
「日本では試合の流れに沿ってレフリングがしやすかった。リーグワンはディシプリンがあり、クリーンなラグビーをする。第一印象はアタックとディフェンスのトランジションがすごく速い。TOP14はセットピースが重視され、フィジカルでチャレンジングなリーグ」(カイヤさん)
「選手がレフリーに対し、リスペクトをしてくれる。そこはフィジーと似ている。フィジーでは1試合4、5フェーズで流れが止まる。日本は20フェーズ以上。レフリングするのが難しいと感じる」(ヴォサレヴさん)
以上のコメントからも分かるように、日本ラグビーはボールを保持し、アタックを継続する傾向にあります。それは日本ラグビーの美徳でもあります。カイヤさんは、自身がレフリーを務めたリーグワン第9節の三重ホンダヒート対静岡ブルーレヴズ戦を例にあげ、こう語りました。
「20フェーズを超える攻防の末、ホンダヒートが自陣ゴール前でボールを奪い返した場面です。フランスや他のリーグもそうだと思うが、スローボール(テンポを落ち着かせてボールを回すこと)にしてボックスキックで蹴り出して、ラインアウトで再開というのがパターン。しかしヒートは自陣5メートルからプレーを継続し、トライを取った」
「日本はクイックなテンポでボールを出すため、レフリーはラックスピードをマネジメントしなければいけない。フランスではそういう場面が少ない。常にコンテストが起こる状況をレフリーがマネジメントしなければいけない。誰が前に出た、誰がドミネートしているか、を」
カイヤさんは続けます。
「来日前に試合の準備のために分析をしていた時から、日本のレフリーはすごく走ると予想していた。試合日はウォーミングアップから試合終了時までの走行距離はだいたい平均7~8キロ。ところが日本では9.5キロ。1.5キロから2キロほど多く、日本では走っていたことになる」
フランスとの違いについても具体的に語りました。
「日本はスピードが速い。プレーヤーがアティチュードを示し、ディシプリンが取れている。一方、TOP14などではラックは戦争なので、話しかけないと裁き切れない。スクラムにも日本との違いを感じる。日本は速くパスを出そうとするが、フランスではペナルティーを取りにいく。まるでケンカや戦争のようなものだ」
周知のように、27年10月1日に開幕するW杯オーストラリア大会で日本はフランスと同組です。3月2日現在、世界ランキング11位の日本に対し、フランスは4位。W杯では優勝こそないものの、3度も決勝に進出しています。
レフリーから得られる情報は貴重です。カイヤさんのレフリングには、本番で役に立つインテリジェンスが含まれているかもしれません。
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