
リーグワン・ディビジョン1は、依然として3強による熾烈なトップ争いが繰り広げられています。4月4、5日に第14節が行なわれ、1位クボタスピアーズ船橋・東京ベイ、2位埼玉パナソニックワイルドナイツ、3位コベルコ神戸スティーラーズの順位が入れ替わりました。9日現在、ワイルドナイツが勝ち点59で1位。それを勝ち点57のスティーラーズ、勝ち点55のスピアーズが追いかけています。スティーラーズは昨季、チームの母体企業である神戸製鋼所120周年という節目の年での優勝を目指しましたが、3位でした。その悔しさをバネに今季リーグワン初優勝を狙っています。
第14節終了時点で、12勝2敗のスティーラーズは既に昨季の10勝(レギュラーシーズン5位)を勝ち星で上回っています。好調の原動力は攻撃力です。615得点はリーグトップ。スポーツ中継局J SPOTRSラグビーサイト(データ提供・Opta)のチームスタッツランキングによると、6項目中3項目(トライ、ゲインメーター、オフロードパス)でトップを占めています。
ロックの小瀧尚弘選手は、破壊力抜群の攻撃について、「全員がオプションになり、脅威になるというのを意識している。誰がボールを持ってもスペースに向かって仕掛けていける。それが相手側からすれば嫌なのかなと思います」と語っていました。
5日にスティーラーズと対戦したリコーブラックラムズ東京のフランカー松橋周平選手は「(スティーラーズは)例年とはちょっと強さが違うと感じています」と言い、こう続けました。
「(ヘッドコーチの)デーブ・レニーさんがやりたいラグビーの精度が上がっている。自分たちの強みを理解している。オフロードでパスをつないだ後も、次々と選手が出てくる。パスをもらった選手もいい判断をしている。フィフティ・フィフティのボールに対しての反応もいい。そこからのアタック。アンストラクチャーの部分の強みはすごい」
では「レニーさんのやりたいラグビー」とは、どんなラグビーでしょう。23年8月のヘッドコーチ就任会見で、彼はこう語りました。
「ファンを魅了するラグビーをお見せするには細かいディティール、スキルセットを突き詰めていかないといけない。キックをスマートに使い、バランスの取れたラグビーをしたい。神戸は伝統的にいいアタックを持っている。そこにディフェンスの質を上げることで、アタックをする機会が増える」
レニーさんが就任会見で語った「ディフェンスの質」を見せつけたのが、40対19で勝利した5日のブラックラムズ戦です。
28対7の前半30分、ブラックラムズのカウンターを受け、自陣22メートル以内に侵入されました。スクラムハーフ、TJ・ペレナラ選手のパスを受けたプロップ谷口祐一郎選手がゴールポストの左脇に飛び込みましたが、スタンドオフのブリン・ガットランド選手が滑り込み、身を挺してグラウンディングを防ぎました。
「ディフェンスでもいいスタッツが出ている。そこはチームの大きな武器になっている」とは共同主将の李承信選手。この試合、スティーラーズは相手の2.5倍以上(スティーラーズ191、ブラックラムズ69)のタックルを仕掛け、90.5%の成功率を記録しました。今季のスティーラーズのタックル成功率はリーグトップの87%です。
タックルは守りの基本です。「いい守りから、いい攻撃へ」はサッカー日本代表の森保一監督が好んで使う言葉ですが、レニーさんの指導哲学にも共通するものを感じます。
リーグワンがスタートして5シーズン目、まだ関東を本拠地とするチーム以外の優勝はありません。スティーラーズの前身・神戸製鋼ラグビー部は、1928年の創部以来、日本選手権10度の優勝を誇る名門。プレーオフを制し、白銀のトロフィーを神戸に持ち帰ることはできるのでしょうか。
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